表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

プロローグ

ある日を境に、限られた一部の人類は宇宙の彼方から電波を受信するようになった。

ピピピッと脳内に。


馬鹿げた話に聞こえるかもしれない。

しかし、これは事実だ。


体験者曰く、脳内にアナウンスが流れるらしい。

「○○さん、おめでとうございます」と。


ひと昔前に、脳内に電波を受信したなんて言ったら、ヤバい薬をやっている疑いをかけられたかもしれない。


でも、いまは違うのだ。

そんな絵空事を、人々は嫌でも認めざるを得なかった。


なぜなら、“電波”を受信したと主張する者が、実際に超能力に目覚め、それを使ってみせたのだから。


空を飛んだり、手のひらから炎を出したり、人の心を読んだり、トラックを持ち上げたり、……もうとにかく色々とめちゃくちゃな事を始めたのだから。


初めて目にした人はびっくり仰天しただろうけど、今じゃこれは世界中の常識になってしまった。


その“電波”を受信できる機会は、15歳の誕生日。

例外なく、だたその日だけだ。


だから、この世界において15歳の誕生日というものは、人生における最大の分岐点であるといっても過言ではない。

その日は“特別”な人間になることができる唯一のチャンスだから。

それは努力ではどうにもならない領域にある、文字通りの“特別”だ。


そんな、“特別”に憧れるのは、夢見がちな少年少女からすれば自然なことだろう。


そして今日も、15歳の誕生日を迎えた少年が“電波”を待ちわびていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ