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3キャトルミューティレーション『聖剣』

ある村の近くに聖剣が眠っていた。

それは魔王を打ち砕くと言われた神が人間の世界に与えた物でそれを引き抜くものこそが魔王を倒す一人とされた。

1つはもう別の村にあり、それはすでに引き抜かれたがもう一つの聖剣を引き抜かないと魔王には勝てないという言い伝えがあった。

そのため、魔王にはまだ遠く及ばないとされ誰もがその剣が引き抜かれることを期待したが1人が現れてから誰もその聖剣を引き抜くものがいなかった。

そこのには神の使いと呼ばれる妖精がいて悪しき者が踏み入ることが出来なくなっているため、すべての人間がその洞窟に入れるわけではなくそして入ることのできた人間も引き抜けるとも限らなかった。

そして、王からもその聖剣を引き抜くものがいないかと村人にも声が掛けられたがそんな様子もなく日々がただただ流れて行った。

そして、ある日その村の近くに魔王の幹部と言われる魔女が住み着くようになった。

魔女は聖剣を破壊の命令を受けていて洞窟に入る計画を立てていた。

その上、その魔女は欲が強く幼い美少年が村から連れ攫われていた。

村人はなすすべなくずっと耐えることしかできなかった。

そんな時


「ここが異世界、本当に僕が済む住む世界とは違うんだな……」


と1人の少年が村に突然現れた。

村人の1人が


「きっ君は誰かね!! まっまさか魔女の使いか!!」


と突然聞かれた。

それを聞いて少年が慌てながら


「チッ違います!! そんな魔女が誰かわかりませんが危害を加える物ではありませんので落ち着いてください!!」


と村の人間に訴えた。

だが村人は警戒して


「とっとに各少年を連れて行け、嘘をついているかもしれないからあれに掛けるんだ!」


と言って少年にとって分からないが突然村人の1人が


「すまないが、拘束させてもらう、少しの間我慢してくれ」


と言って連れて行こうとした

流石に少年も


「チョっ待って下さい!! どうするつもりなんですか!」


と聞くと


「安心してくれ、君の言ってることが本当なら君は酷い目には合わない、だがこれは仕方ないとだけ知っていてくれ」


と言って訳も分からず連れて行かれた。

そこには1人の高齢のおばあさんが座っていた。

そのおばあさんは


「その子は……誰かね?」


とゆっくりと立って話しかけてきた。


「占いベリー殿!! この者が突然現れたのです! 正直魔女の手下かもしれないと皆が警戒しているので調べてはもらえないだろうか!」


と村人の1人が言った。

するとベリーは


「ああ、いいよ……少年、大人しいね……良いのかね? 私を信じているのかい? 会った事もない私を?」


と聞いてきた。

少年は


「えっと、良くわかりませんがこの村の人たちが不安だというのなら僕は構いません、それにやましいことはしてはいないので大丈夫だと思います!」


と言った。

ベリーは


「私が嘘をつくかもしれないよ?」


と聞くと

少年は不思議そうに


「そうは見えませんが?」


と言った。

少年にはベリーと呼ばれた占い師のおばあさんは悪そうには見えなかった。

そして、自然とその人に対して何も怖いという感情は出なかった。

そのため、少年はあっさりとお婆さんの占いを受けた。


「良いだろう、まあ今のところ魔術的な者は感じないね、おそらく魔女の手下ではないと思うが……」


と言ってベリーは少年の頭に手を置いた。

すると手から靄のようなものが出て来た。

そしてベリーはそれを感じ取っているように目を閉じていた、

その時


「!!! こっこれは!」


といきなりベリーは驚愕した。

村人は


「どっどしたんですか! 占いベリー!!」


と言って少し怯えていた。

ベリーは慌てて


「その子を離しておやり!! その子はもしかしたら選ばれし者かもしれないんだからね!」


と言って何か慌てた様子でいた。

それを聞いた村人は


「スッすみません!! 今縄を解きますから!!」


と言ってすぐさま縄を解いてくれた。

少年は不思議そうにしながら


「ありがとう」


と言った。

その途端から村人は何か慌てた様子で少年をある家へと向かった。

すると


「現れたのかね……選ばれし者が……」


と一人のお爺さんが何かを飲みながら座っていた。

先程縄を解いた村人が


「はい! 占いベリーの言うことなのでおそらくは!」


と言って緊張した様子であった。

そしてお爺さんは


「少年、村の者が失礼したな……レリス、飲み物を出しておやり」


すると1人の少女が現れて


「はい、お爺様」


と言って少年を席を用意した。

「こちらにお座りください」


と言って少年を座らせた。


「あっありがとうございます……」


と赤くなりながら少年は

綺麗な子だな……


と思いながら座った。

そして村長は飲み物を飲みながら


「まずは君の名前を教えてもらえないかね?」


と村長は名前を聞いた。

少年は


長澤(ながさわ) (れい)です、烈と呼んでください」


と名前を言った。

村長は


「そうか、レイ君か、私はこの村の村長のベルゲールと言う者だ、よろしくね」


と言って握手を求めてきた。

烈は握手に応じた。

そして


「先ほどはすまなかったね、村の者が君に無礼を働いたそうだね」

「いえいえ、お気になさらずに」

「怒らないとは人間が出来とるなあ、それでこそ選ばれると言う者かな」

「?? 何の事ですか?」


怜は言っている意味が分からずに質問すると


「すまない、本題に入ろう、率直に言おう、君にお願いしたいことがあるんだ」

「お願いですか?」


そして村長は怜に村のことを話した。

この近くの洞窟に聖剣が刺さっていること

そして、その聖剣を引き抜いた者が世界を救う勇者になるという伝説があること

聖剣は二つありそのうちの一つがこの洞窟に刺さっており

聖剣は二つないと魔王を倒すことが出来ないこと

そして、その聖剣を潰すために魔王の幹部の魔女がこの地に移り住んで美少年が攫われるということ

そして、聖剣を引き抜いてくれるものをずっと待ち続けていたことを

そしてようやく怜が来て聖剣を引きに抜いてくれるものが現れた事


「頼む! 聖剣を抜いて私たちの家族を魔王の幹部の魔女から取り返してくれ!」


と言って泣きながら村長は頭を下げた。

それを見て怜は悲しそうな表情をした。

この村の人たちは魔王の幹部によって苦しめられている、

そして、その聖剣を抜いてくれるものをずっと待ち続けても誰もやってこなかったんだろう、

そしてやっと自分と出会て藁に無縋る思い出協力を仰いでいるのだろう

そんなところを見て怜は断れる人間ではなかった。


「分かりました! その聖剣を抜きに行きましょう!」

「ホッ本当かね! それは有難い! 村の皆に代わってお礼を言わせてく……」

「それは抜いてからにしてもよろしいでしょうか?」


と言って烈は村長に言った。

村長は


「それでもありがとう」


と言って村長は


「レリス、あの洞窟に案内してあげてくれるかい?」


と言われたレリスは


「分かりました、レイ様付いてきてください」

「はい」


と言って怜はレリスについて行った。


----------------------------------------------------------------------------------


洞窟入口


そこには妖精がいた。


「ようこそおいで下さいました! 貴方が次の選ばれし者ですね! 次こそは聖剣を引き抜いてもらえると嬉しいです!」

「妖精?」


怜は妖精を見るなんて初めてなので不思議そうに眺めていた。

レリアは


「妖精は初めて見ましたか?」


と聞くと

怜は


「じっ実はそうなんだ」


と言って苦笑いをした。

妖精も


「ウフフフフフフフ」


と言って笑っていた。

そしてレリスは


「妖精さん、案内をお願いできますか?」


と言った。

妖精は


「お任せください!」


と言って案内をした。

すると怜は


「そういえば何で洞窟までの案内をレリスさんにさせたんだい?」


と聞くと


「ここは妖精の認めた者しか入ることが認められないんですよ、これであなたは第一段階は合格ですので安心してください」

「ということはレリスもここに入って抜こうとしたのか?」

「はい、でも……御覧の通り抜くことは出来ませんでした……弟が……弟が魔女に連れ攫われたのにですよ!!」


とレリスは声を上げた。


「私は無力でした!! ここに入れた時はすごく嬉しくて弟を救えると思ったのに!! どうして! どうして抜けないの!! 私は……私は……うううう」


と言ってレリスは泣きながら膝が崩れた。

それを見て怜は


「レリスさん! 安心してください! きっと僕が抜いて見せます!!」


と言ってレリスを元気づけた。

それを聞いて


「本当ですか……」


と言って涙で濡れた目で烈を見た。

怜は


「あ! ああ!」


と言って烈は見栄を張った。

本当は自信はなかった。

しかし、怜は勢いでその緊張を消した。

そして怜は抜いてみようから抜いてみせると思うようにした。

そして


「ここです、ここに聖剣がありますので!」


と言って妖精が案内した場所のど真ん中に聖剣は刺さっていた。


「これが、聖剣エクスキャリバー」

「いつみても綺麗な剣」


2人は聖剣の神々しさに一時的に止まっていた。

すると


「うーん、うーん」


と一人の妖精が唸っていた。


「まだ考えているんですか? 隊長……」

「ああ、でも確かに……」

「きっと夢ですよ! みんな同じ夢を見ていたんですよ!」

「そうかなあ」


と言って話しあっている妖精がいた。

烈は


「何が夢なんですか?」


と聞くと隊長と呼んでいた妖精が


「いえ、隊長が聖剣が光に連れ攫われた夢を見たいなんですよ……」


と言った。


「聖剣が? 光に?」

「それって神様ですか!!」


とレリスが聞くと


「いや、それだったら私たちはすぐに気付く、しかしそうではなかった気が……」

「だーかーらー! 夢ですってば! それだったら聖剣があることがおかしいじゃないですか! ほら! 何か聖剣からも力のようなものもあるし!」


と言ってもう一人の妖精が隊長に言った。

隊長は


「でもこんな力だったか? なんか違った気が……」

「もう気にし過ぎです!!」


という言い合いをしていた。

怜は


「本物ですよね?」


と不安になって聞いた。

隊長は


「え、ああ、本物だ、個の輝き自体はな、違和感があると思っているのは渡しただけかもしれない、すまない不安にさせてしまって……」


と言って隊長は頭を下げて謝罪した。

それを見た烈は慌てて手を振りながら


「いえいえ! そんな! 隊長さん! 大丈夫ですよ! じゃあ抜いてみますね!」

「おお、そうだな! お願いだ、この剣を抜いて魔王を倒してくれ!」


と言って怜は聖剣を思いっきり引っ張った。

すると


ググググググググググ!


「「「「「!!!!」」」」」


その場にいる全員が驚愕した。

何と聖剣が徐々に動いているのであった。

いくら他の者が引っ張ってもピクリとも動く様子の無かった聖剣が抜けようとしている

妖精は全員


「「「「「「頑張れ! 頑張れ! 頑張れ! 頑張れ! 頑張れ! 頑張れ!」」」」」」


と言って怜を応援した。

レリアも


「頑張ってください……」


と手を組みながら祈りを込めながら願った。

そしてついに聖剣は



キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!



と音と共に引っこ抜けた。


「うああああああああああああああああ!!」


引っ張った勢いが怜を転ばせた。


「「「「「「ぬ! ぬ!! 抜けたああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」」」」


妖精全員が喜びながら踊りだした。

レリアは喜びのあまり黙ったまま涙を流していた。

そして


「救われる……弟が……皆が……助かる……これで皆苦しまなくて済む……」


と言って喜んだ。

怜は


「言ったろ! 大丈夫だって! 行こう! 皆の元へ!」

「はい!!」


そして2人と妖精たちは洞窟から出始めた。


-------------------------------------------------------------------------------


空に一つの宇宙船が駆け抜けていた。

その宇宙船には2人の宇宙人がいた。

2人はシュルン銀河系第2番惑星 ノベルベ星から来た姉妹の宇宙人

姉のベルンガゲル、妹のシュペンガゲルである。

姉妹は魔法を調べるために地球に来たつもりだったが計算間違いでワームホールに入り異世界へと来た宇宙人である、

運良く魔法の技術のある世界に来た2人は今日も異世界の魔法を調べる為、キャトルミューティレーションを目論んでいた。

そして宇宙船の全システムと星の分析を行う知能機械ペルペルがである。


ペルペルは2人に聞いた。


『今日はどのような者をキャトルミューティレーションいたしますか?』


姉妹たちは


「ソウダナ、キョウハセイケントイウモノヲキャトロウトオモウ」

「オモウオモウ」


2人の宇宙人は仲睦まじくしながら言った。

ペルペルはそれを聞いて、


『人間じゃなくていいんですか? それは物なのでは?』


と聞くと

ベルンガゲルは


「デモソレハマリョクノヤドッタサイキョウノケントキク、コレヲシラベナイワケニハイカナイ」


シュペンガゲルも


「ソウソウ、キャトルベキ」


と完全に乗り気だった。

だがペルペル自身も


『まあ確かに聖剣は興味深いですね、あれは魔王を唯一倒すことのできる剣ですから、でもどうします? 聖剣の効力が無くなればこの世界は滅びるのでは? そうするとこの星で魔法を貰うことが出来なくなりますよ』


と言うと


「ダッタラセイケンヲカイリョウシテカテルヨウニスレバイイダケノコト」


とベルンガゲルは言った。

ペルペルは


『まあいままでもそうしてきたので、きっと大丈夫でしょう、では行きますか?』


と聞いてきたので


「「オネガイ!!」」


と聞いてペルペルは宇宙船を発射させた。


「「キャトルミューティレーション、キャトルミューティレーション」」


2人は機嫌よく歌いながら到着を待った。


---------------------------------------------------------------------------------


聖剣を怜が抜く数時間前


「今日も聖剣を抜くものは現れませんね……」


と一人の妖精がしょんぼりとしながら言った。

それを聞いて隊長は


「私たちはこの聖剣が破壊されないように守るだけよ、そして引き抜いた者が来るまで待つの」


と一人の妖精に言った。

その妖精は


「でもいつまでこのままなんですか? というより本当に抜けるんですか? この剣? 本当は抜けないんじゃ……」


と言いかけると隊長は


パシイイイイイイイイイイイイイン!


とその妖精をビンタした。

隊長は


「神の言葉を疑う気か!!」


と叱り付けた。

それを聞いて妖精は


「もっ申し訳ございません!! 誰も抜けないのを絶望するところを見ているとそんなことを考えてしまって、そうですね……私はなんてことを……」


と言ってものすごくしょんぼりした。

それを見て隊長は


「すっすまん、言い過ぎた」


と言って妖精を宥めた。

その妖精は


「いえ、ごめんなさい、気囮名をして頑張りたいと思います!」


と言って涙を拭いた。

他の妖精たちも


「私たちも頑張ろう! きっと現れてくれるはずだから!」

「そうよ! 私たちが信じなくてどうするの!」

「頑張るぞおおおお!!」


と言って気合を入れた。

すると


上を向いた妖精は


「……あれ何……」


と信じられない物を見たような目で上を見ていた。

隊長が見ると

変な円盤があった。


「!! 警戒態勢を取れ!!」


隊長は不審に思い皆に注意を呼びかけた。

すると


『対象を発見、確保するために周りの者を無力化します』


と言葉聞こえて

プシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!



都きりのようなものが出て来た。


「な! 何だこれは!!」


隊長は驚きながら見ていると


バタンバタン

バタンバタンバタン


と次々に妖精たちが倒れていく


「み! 皆!! どうした!!」

「うにゅゆゆううう……」

「もう食べれない……むにゃ」


と眠り始めた。

隊長は


「しまった! 睡眠魔法か!」


と思い


「インバリデーション!!」


と無効化の魔法を唱えた。

しかし


「うう、魔法が……効かない……だと……」


とどんどんと眠気が襲った。

メガ閉じようとするが無理矢理あけながらそれを睨んでいるが

バタン!

体が倒れて動かなくなった。


「くそうう」


そしていきなり聖剣の方へ向かっていき

ピカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!



と光を放って

聖剣を吸いこんでいった。


「やめ……やめろ……」


そのまま隊長は意識が無くなった。


-------------------------------------------------------------------------


「キャトッタキャトッタ!」

「キャトルミューティレーション!!」


2人は喜びながら聖剣のパワーを吸った。


「スゴイスゴイ!」

「マリョクダケジャナイミタイ!!」


聖剣からの情報が莫大ですべて吸い取り間で2時間かかった。

そして


『全ての力を吸い取り完了』


とペルペルは聖剣のパワーを全部吸い取った。


「ジャアカイゾウ」

「カイゾウカイゾウ」


と2人は聖剣に近づいた

そしてベルンガゲルは

シュペンガゲルに


「メス」


と言って手を伸ばした。

シュペンガゲルはメスを取り出して


「ハイ」


と渡した

ベルンガゲルは聖剣に押し当てて


ギイイギイイギイイ


と切ろうとしたが


「ウウウウ、ウウウウウウ、キレナイイイイイ」


と言って涙目になった。


『そりゃ切れねえよ!!』


とペルペルはツッコんだ。


「ドウシテ」


シュペンガゲルは不思議そうに聞くと


『そりゃ高力が無くなっても剣ですからね、退いてください私がやります』


と言って

ガシャアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!


と様々な工具が突然腕のような機械と一緒に出て来た。


『それでは改造を始めます』


-------------------------------------------------------------------------------------


隊長は目を覚ました。


「ううう……!! 聖剣は!」

「あ、起きましたか? 隊長、聖剣ならちゃんとここにありますよ」


と隊長に先ほど話していた妖精が言った。

そして隊長は見るとそこには聖剣があった。


「え、確か、変な円盤が……」

「ああ、でもアレ夢でしょう、私たちも聖剣も無事みたいですよ?」


と言った。

だが隊長は


「確かに聖剣だが、なんだか少し変な感じがするような……それ自体は聖剣と同じなんだが……」


と違和感を感じた。

しかし


「気のせいですよ! きっと夢ですって!」


と言われてしまった。


------------------------------------------------------------------------


怜は聖剣を抜いてレリアと妖精と一緒に出てきた。

村人は


「あれは!! 聖剣じゃ! 聖剣が抜けたぞ!!」

「おおおおお!! 本当じゃああ!!」


その場で待っていた最初に見つけた村人と村長さんが声を上げて喜んだ。

その声につられて他の村人たちが次々と出て来た。


「やった……これで私の息子が帰ってくる……帰って来るんだね……うううううううあああああああ!!」

「良かった……良かった……」


魔女に子供をさらわれた親たちが泣きながら喜んだ。

村長は例に近づいて行った。


「頼む、いきなりのことで困るだろうが、お願いじゃ、この村を助けてくれ、最初に言った通り魔女に……」

「それ以上は聞かなくても大丈夫ですよ、分かっています、魔女からあなたたちの大切な家族を救ってみます、任せてください」


と怜は笑顔で言った。

怜は最初こう思った。

どうして僕はここに連れて来られたのだろうか。

ここで何をするべきなのか?

そして今分かった。

この聖剣を引き抜くことで自分はこのように泣いている者に手を差し伸べるためにここへ連れて来られたのだと

そして、魔王がこの世界の人間を恐怖に貶めていると知ると

そのもう一つの聖剣を抜いたものと一緒に戦うためにここにいるのだと

その目的を果たしてみんなの笑顔を取り戻して見せると

怜は心の中で決心した。

直後だった。

本当に怜がそれを決意した直後

事が起きた。


『トランスホオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオム!!!』


いきなり聖剣からそんな声が大音量で聞こえた。

そのため村人も怜も妖精たちも耳を塞いだ。

その時聖剣が怜の手元から離れた。


グイイイイイイイイイイイイイイイイン! ガシャアアンガシャアアアン!!

グゴゴゴゴゴゴゴゴ!!


そんなけたたましい音と共に聖剣が変形を始めた。

村人たちは


「これが……」

「聖剣の力……」


と驚いていた。

レリアは目を輝かせながら


「綺麗……」


と言った。

怜はそれを見て


(これは一体なんだ……僕の知っている聖剣と違う……それともこの世界での聖剣って言うのはこういう剣なのか……)


と驚愕しながらただ見ているだけであった。

だが妖精たちは言った。


「「「「「何……これ……」」」」」」」


それを聞いたのは怜だけだった。

他の村人は興奮して聞いてもいなかった。

そして聖剣は変形を終えて完全に人間と同じような形態へとなった。

だがその形は怜の知るところの巨大ロボットだった。


『超変形ロボット! ホーリーソード! 参上!!』


「かっかっカッコいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」


1人の男の子が嬉しそうに見ていた。


「これはすごい!」

「こんなにも神々しい物なのね! 聖剣って!!!」


村人もテンションが爆上げで大喜びしていた。

そしてホーリーソードは


『任せたまえ!! 私が君たちの大切な家族を取り戻してあげよう!!』

「お願いします!! ホーリーソード殿!」


村長はもうすでに怜を見ずホーリーソードに言った。


『行くぞ!!』


そう言って方に背負っているジェットを使って飛んで行った。


ブオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!


大量の風が村人に当たったが全く被害は出なかった。

ホーリーソードは被害が出ないように計算して飛び立ったのであった。


---------------------------------------------------------------------------


「止めてください!! 止めてください!!」


と1人の美少年がその華奢な体に艶めかしい肌を震わせながら涙目になっていた。

それを見て興奮するように見ている魔女

彼女の名前はアルセリアル・ベルゼルブ 推定655歳

魔王幹部からババアとは言われているが見た目は完全に23歳の姿を保っていた。

その魔女は


「だ~め~、私はあなたで楽しむの、その麗しい肌を今から舐めるからね」


と言って


「えろおおおおおお」


と言って美少年の頬を舐めた。


「ひいい!!」


美少年は涙を流しながら青ざめた。

アルセリアルは


「良いね!! その表情良いわ!! もっと見せて!! その恐怖に震える顔を私にもっと見せて!!」


と興奮気味に迫る

そして誓うには精神が壊れて絞り尽くされた美少年たちがいた。

目には完全に生気が宿ってなくてもうピクリとも動かなかった。

そして、今まさにもう一人の美少年がしぼり尽くされそうになっているその時だった


『待てえええええええええええええええ!!!』


と外からいきなり大きな声がした。

アルセリアルは鬱陶しそうに


「何よ、今から楽しみだというのに」


と言って窓を覗くと見たことのない巨大な生き物が立っていた。

いや、飛んでいた。

アルセリアルはそれを見て


「何だ、タイラントか、つまらん」


そう言ってアルセリアルは装備もせずに窓から外に出た。

そして


「フライ」


と言ってそのまま飛んで話しかけてきたタイラントに


「タイラントでフライ魔法を使うなんて珍しいわね、そんなタイラントが私に何か用かしら?」


と言うと


『私は貴様を倒すホーリーソードと言う物だ! 覚えておけ!!』


と言った。

それを聞いてアルセリアルは


「ぷふ!! ああああはははははははあはは!! 私を倒す! タイラントごときが! バカにするんじゃないよ!!」


と笑った後にブチギレた。

ホーリーソードは


『ならば試してみるか?』


と言った。

それを聞いた瞬間


「舐めるんじゃないよ!!」


と言って


「我が魔力に集いし……」


と詠唱を始めた。

するとホーリーソードは


「サンチャ――――――ジ!!」


と言って体のお中部分が開いて宝石なようなものに太陽の光が集まっていく。

それを見たアルセリアルは


「何台その魔法は! 何なんだい!!」


と詠唱を終え魔力を手に集めていた。

がもうすでに遅く


『チャージ完了!! 発射!!』

「は! はやい!!」


ホーリーソードは太陽光を凝縮した熱線をビームで発射


キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!


と音が鳴った。

そのビームは光の速度でアルセリアルを包み込んだ。


「な! まだ魔法が使え……がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


と悲鳴を上げて言った。


そしてホーリーソードは


「傷ついた少年たちをこれを浴びよ! ホーリーライト!!」


と言っておでこの部分に合った水晶が屋敷に当たった。

そして


『ネット!!』


と言って城にネットをかけて少年たちを救い上げた。

だが城には1人赤い誰かが残っていた。


「くそおお、よくも……」


そしてその赤い人間のような者は割れた鏡を見た。

そして


「何だ……これは……私……そんな、……こんな……こんな醜い……返せ! 私の美貌をおおおおおおおお!!」


とその正体はアルセリアルであった。

ぎりぎりすんでのところでマジックシールドを貼り命は取り留めたが体は完全に皮膚が溶けている状態だった。

顔は爛れて先ほどの美貌の見る形もない。

そしてホーリーソードは


『悪いが悪に慈悲を掛けるつもりはない』


と言ってとどめに爆弾を放った。


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!


「ぎゃ!!」


そんな声だけを上げてアルセリアルは跡形もなく消えた。


---------------------------------------------------------------------------------


「おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!」


ホーリーソードが戻ると村人たちがいた。

そして


「ママ!!」

「おねえちゃああん!!」


と捕まっていた少年たちは生気を取り戻してそれぞれの家族たちに抱き着いた。


「良かった、良かったよ……」


と弟と再会できたレリアは涙を流しながら喜んだ。

ホーリーソードは


「魔女にやられたことは記憶から消して、体も清めた! もう安心だ!」


と言って親指を立てた。

レリアや村人たちは


「本当にありがとう」

「何とお礼をすればいいか」

「いえいえ、私はこの村の人間を守りますよ!」


と言ってホーリーソードは頭を掻いた。


そして村は救われた。

ホーリーソードはその村の守護神となっていつまでも村を守り続けた。

そして怜はと言うと


「えっと、村長さん……」

「ああ、えっと、君は確か聖剣を抜いた人、どうぞこの村にお住み下さい、仕事も用意しますから」

「えっと、はい」


と言って村に住むことになった。

妖精たちはと言うと


「私たちは一体何を守ってたんだ……」


と聖剣が本来の目的捨て村を守るということを言い出して

倒せないからどうしようもなく帰るしかなかった。

ちなみに国もホーリーソードを説得しようとしたが

村を守れるのは自分だけだと言って断られて

倒すことも出来ないので一つの聖剣に頼るしかなかった。


3キャトルミューティレーション『聖剣』

終わり


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