8 ステータス
「ヒロヒロただいま、なんか大きな音したけど大丈夫だった?」
そう言いながら食料組が帰ってきた。
そしてこっちの方を見て
「家に木が倒れてるじゃない。それであの音がしたのね、あっ勇気、ただいま、勇気ゴーレム超役にたった」
言いながら俺の方にやってきた。
「美恵、逸樹、お疲れさま、で、食料の方はどうだった。」
「それが、聞いてよ、ヒロヒロ。大漁でした。これがまた【完全鑑定】のスキル超使える。初め一個一個鑑定してたんだけど、そのうちイライラきて、食べられるヤツだけ教えてって怒ったら、食べられるヤツだけ明るく点滅して見えるようになったの、それからは楽勝!結構色々ある、果物みたいのに大根みたいの芋、後自然薯みたいの豆もある。自然薯は掘るのはゴーレム任せ楽できた。そして、ファンタジーに有りがちの薬草が無いか調べたら、なんと、生えていたので、近くに生えていたのは採って置きました。ついでに、魔草ってのもありました。美恵ちゃんエライ!薬草はそのまま食べても少し傷と体力回復だって、魔草は魔力回復だって、どっちもポーションの材料で、そっち方が効果が上がるって、聞いてる、ヒロヒロ」
喋る、喋る。ダムが崩壊したかのように喋った。
「そ、そうか、それは大金星だ。それで動物は居た?」
美恵のテンションは高かった。
「居たよ、ちょっと大きいリスみたいのとか遠くの方におっきいウサギ、後は鳥かな?どれもこっちには気付いていなかった」
「みんな無事で良かった。」
そろそろ日も真上に来たか、着いた時は午前中で正解だったな。
「取りあえず飯にするか」
「そうね、そうしましょう。水がまだ無いのよね困ったね。とりあえず果物で我慢しましょう。家の中に行きましょうか」
「逸樹、勇気家に入るぞ」
ゴーレムを、家の前見張りをさせて、ドアを開けて、みんなで家の中に入った。ちなみにドアは勇気の【ブロック】の作業台で作れるアイテムの1つだ。ちょっと小さかったな、後で直してもらうか。中はワケわからん光るブロックで明るく、下は土なのに座っても土が着いてくる事は無かった。多分、勇気のブロックだからだろう。
「じゃ!みんな果物出すね。まだ鍋が無いから調理は無~理!」
美恵がさっき拾ってきた大きな葉っぱの上に果物を出した。ミカンにバナナにリンゴだった。
「パパ、ちょっと待ってね。」
そう言うと勇気は作業台を取りだし、おもむろに何かを創り初めた。
「出来たー。ボウル創ったからみんなつかってね。」
勇気は満足そうにボウルをみんなに配った。
リンゴを短剣で剥き、みんなで食べていると、美恵が、
「ねぇ、ヒロヒロ、ちょっと聞きたいんだけど、食べ物いろいろ採っているときに目の前に《【採取】のスキルを取得しました》って表示し音声が聞こえてきたの、そうしたら、薬草とかの正しい採り方とかが分かり、採るのもシュって採れるようになったの。」
「そうだね、多分、採取を頑張ったからだと思う。いろいろ経験したら色んなスキルを取得出来るんだと思う。で、本当は、こっちに着いたときに試さないといけなかったんだけど。ステータスオープン」
と、俺が言うと、やはりステータスが表示された。
名前:佐々木 弘隆
年齢:41
レベル1
スキル:【生活魔術】【クリエイトスキル】ポイント1
「高いのか低いのか分からん。それと、【生活魔術】ってなんね。みんな、自分のステータス見た?」
俺が聞くと、勇気が、
「見た見た!俺もレベル1だった。【生活魔術】あったよ」
「俺もある」
と、言うと、
「みんな有るみたい。【採取】は私と逸樹にも出たみたいね。後、みんなレベル1だったよ。」
「【完全鑑定】か便利だな。それで【生活魔術】は、プチファイアとプチウォーター、クリーン、ウォーム、クールか」
「プチファイヤ!」
いきなり勇気が使いだし、周りは驚き焦ったが、出たのは、指先にライターほどの火だった。
「勇気、使うなら使うって言ってくれ。マジ焦りだから」
と、逸樹の苦情を気にもせず。
「プチウォーター、クリーン、クール、ウォーム」
案の定、コップ一杯程度の水が出て、床にこぼれた水がクリーンで綺麗になり、ちょっと、涼しくなったら、今度はポカポカ暖かくなった
「勇気、まとめて使うな!でも確かに便利だな。これってこっちの住人みんな使えるのかな?使えたらかなり便利、一番クリーンが気に入った」
女神アイシャ、ありがとう、いろいろ助けてくれて。と思っていたら玄関先でワンと鳴き声が聞こえた。逸樹のホワイトウルフべべが帰ってきたのだった。あっ、ホウベだったな。