7 ブロック
勇気に呼ばれてそっちを見ると見事に茶色の豆腐型の家?倉庫?が出来上がっていた、その建物に近付き外周を一周りし、中を覗いた。
「勇気、お疲れ、良い感じに出来たな。女神の所で採ってきた光るブロックも良い感じで結構明るいな。あれ取っといて正解だったな。」
俺は、そう言ってサムズアップをすると、
「あのワケわからん光るブロックはガッツリ採ったから10スタックぐらい有るよ。」
勇気もキランと歯を見せながらサムズアップをしてきた。
そして勇気は何かを創り初め、
「パパ、これ見て見て、ブロック浮いてる。二段にブロック積んで一段目のブロック取ったら上のブロック落ちてこないし、ゲームと一緒だ。気色わるい!アハハ!」
本当に不思議だな宙に浮いているとは、不思議なのはあのブロックの表面、確かに土だ触っても崩れない、もっと力を加えたらどうなるかは分からないが。そして、ブロック自体が水平に設置されるし、少し離れた所から設置しはじめてもピッタリ他のブロックと合う、これはワケわからん。この世界中を1メートル角の升目に区切ってあるみたいだ。
「おおっ、勇気、このブロックが浮く事を利用したらラ○ュタ作れるぞ。」
そう言うと勇気は
「バ○スは僕が使う。」
いや、壊さんでもいいんじゃないでしょうか、勇気さん。
「話は変わってゲームと同じように木から作業台作って色々作れるのか?」
「それそれ、まだ木を採ってないから、わかんない、じゃ、ちょっくら木を採ってみるね」
勇気はそう言うと、家の横の木に近付き木にスキルを発動したみたいだ。木の下の方1メートルが消えた。すると残った木が空いた空間にドスンと落ち、家の方に倒れてきた。無茶するな勇気。
「危ない勇気、避けろ」
勇気はてくてくと歩き避けていた。倒れた木は大きな音を立てて家を直撃、しかし家は崩れはしなかった。しかし木が倒れてぶつかった家の角の所の1ブロックは崩れていた。念の為に壁厚を2ブロックにしておいて良かった。
「勇気大丈夫だったか?」
「なんともないよ、ちょっとびっくりしただけ。でも、ゲームみたいに木は浮かないんだね。」
「そうだな、勇気のスキルで植えたんじゃないからかな。それと、土ブロック意外と頑丈だな、あの衝撃に一層目は潰れたが2層目は大丈夫だったな。それで、勇気、作業台は出来た?」
「おおっ!作業台出来たよ、」
(やるな女神アイシャ、一緒に居るときには作業台でアイテム作製とかの話はしなかったのに、マイン○ラフトちゃんと知ってたんだな。おみそれしました。)
「それで、勇気、ちょっと聞きたいが、この小さい石をお前のスキルで採取するとどうなる?」
「そんなの普通に採れるよ。当たり前だよ。そんな事も知らないの?」
そういいながら勇気は勝ち誇った顔で拳大の石を採取した。
「じゃ、その石を設置してみろ」
「はいは~い!」
そして、勇気は石を設置した、するとそこに出てきたのは、1メートル角の石ブロックであった。
(あ~やっぱりな出来て無いじゃないか。アイシャ~)
「パパ、パパ、変だ、小さい石が、でっかくなった。」
「分かってる。これは女神アイシャの失敗だ。気にするな。」
「了解しました。でも、得した気分だね。アハハ!」
勇気は笑ってるがこれはかなりの異常事態だった。もし金貨一枚を勇気のスキルで採取したら、設置するときは金ブロックになる可能性が出てきた。
(危ないだろ金属の無限増殖だよ。)
少し考えたが、
(まっ、良いか、気にするな。後で何が増殖するか確認ししとかないとな。)
と自分に言い聞かせた。
そんな事をしてると美恵と逸樹とゴーレムが帰ってきた。