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胸キュンゲッター  作者: まりばな
〜2章目〜
5/5

5話 徠とお出かけです

前回の話の少し前に、実はこんな出来事がありました。

同日、お昼頃のお話です。

私は物語を進めるために、情報収集を始めようとしていた。まとめは最後にするとして、まずは あるだけの胸キュンをたくさん探し集めることを目標にした。


…そんなわけで


「外だよ!徠!」

『外だね。』


私たちは家の近くの商店街にやってきた。


本当は友人を誘いたかったのだが、私と一緒に行動すると 不幸が起きると 良からぬ噂が立っていたようなので 結果的にこうなってしまった。


…ひどすぎやしないか。私のポジション。


『良かったね 僕がいて。1人じゃなくなった。』

「…あんた 他人からは見えないんでしょ」


そう、徠は他人からは見えない。きっとタブレットが映し出したCGのようなものに 近いのかもしれない。


…けれど、不思議なことに彼は私にだけ 触れることができるのだ。


『物を持つこともできるよ』


徠は少し得意げに自慢した。…人前で任せられるようなことはないのだが。


結局、周りからは 1人で歩いているようにしか見えないのだ。外にいる間は、徠と会話をするときは まず言いたいことを考えてから 口にするようにしていた。思ったことをすぐ口にしてしまうと、周りから視線が痛いほど刺さるからだ。


しかし徠は、私の考えていることが全てお見通し状態のため、私たちは心でやり取りができる。改めて考えると、なんて便利な能力なのだろうと錯覚してしまいそうになる。


だってこれは能力ではなく、作品として彼を動かしているに過ぎないのだから。


『さっきから余計なことばかり考えてるね。そんなに心配しなくても、僕は自由意志で動いてるよ。』


心で軽く はいはい、と答えながら私は足を早めた。その訳は、もちろん今私が持っている袋の中身を他人に見られないようにするためだ。


購入品は、主に恋人が使用するお菓子や小物、その他は消耗品である筆記用具など。


この時期にぴったりのあのイベントを実践するため。


「…買いすぎたかな」

『だから、僕が持つってば』


徠はそう言うと、ひょいと私が持っていた荷物を半分、奪い取った。しまった、と気付いた時には もうすでに商店街を抜けていて、家の近くの一本道だった。


『ここまでくれば誰にも見つからずに済む。ね?』


徠に言われてしまっては もうどうしようもない。仕方なく荷物を任せることにした。


(ここまで私は徠とはあまり話をしていなかったわけで、人通りがなくなった今、めちゃくちゃ緊張してます。)


「あ、あの…さ」


少し先を歩いていた徠が振り返り、私のことを待っている。話しかけたのはいいが先のことを全く考えてない私は阿呆なのか…!


『別に話さなくても、思ってること ぜーんぶわかるんだけどね』

「はっ…!!」


そのまま彼は歩き出して、今度は私を待つことなく どんどん先を行く。私は3秒間フリーズして、彼の後をすぐに追った。


「待って、家、そっちじゃないよ!!」


彼は方向音痴なようだった。

こんにちは。まりばなです。

今回のお話はもう少し続きます。


更新が遅れて申し訳ありませんでした。


またお時間がありましたら お読みいただけると嬉しいです!

ぜひよろしくお願いいたします!

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