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俺の同級生は魔王  作者: 巫 夏希
第三章 文化祭ラプソディー
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3-[3] 魔王、学習。

 というわけで北欧神話について語らねばなるまい。


 北欧神話は名前のごとく北ヨーロッパでのキリスト教化される以前のノース人の信仰に基づく神話のことである。さまざまな言語で言えるので、例えばアイスランド語なら『Norræn goðafræði』…・なんて読むんだ。発音ができないぞ。まあ、そんなかんじだ。北欧は地理的にはスカンジナビア半島を含むためか、スカンジナビア神話とも呼ばれることがあるという。ゲルマン神話の一種で、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイスランドおよびフェロー諸島に伝わっていたものの総称で、普通、フィンランド神話とは別系統のものとされる。なぜかは詳しく書いてなかったが、宗教上の違いでもあるんだろうか。


 神話は主にキリスト教化以前に存在した現地の宗教と、主にノルウェー人が入植、定住し、北欧神話の文書化された典拠の大多数が収集されるに至ったアイスランドを含むスカンディナヴィア人の伝説と信仰で構成されている。北欧以外のゲルマン人は、早くからキリスト教化されたため、民族独自の神話や思想を示す書物がほとんど残っていない。そのため北欧神話は、年代の古い一般的なゲルマン・ペイガニズムが最も良い状態で保存されており、ゲルマン人の古来の習俗や精神を理解する上で貴重な資料となっている。このゲルマン・ペイガニズムは、アングロ・サクソン神話と極めて密接に関連した内容を含んでいる。なお、ゲルマン神話は初期のインド・ヨーロッパ神話から発展したものである。


 ……つまるところ詳しくはわからない。と言っちゃあ、昔神話をつくった偉大な方々に申し訳ないのだが……。俺はそんなことを思いながら、さらに文章を読み進める。


 北欧神話について現存する記録の大多数は十三世紀にまで遡ることができ、少なくとも正式にキリスト教社会となった世界に、二世紀以上も口承の形で保存されていたらしい。つまりは二世紀近くも伝言ゲームをしていたのだ。間違いとかなかったんだろうか? そして、十三世紀に学者達はこの口伝えに残る神話の記録を始め、特にキリスト教以前の神々が実際の歴史上の人物にまで辿ることができると信じていた学者、スノッリ・ストゥルルソンにより、『エッダ(散文のエッダ、新エッダとも言われるらしいが、俺は特にめんどくさがりやなのでそのままエッダとしておく)』や『ヘイムスクリングラ』が書き起こされた。このほかには、北欧の神々がより強くエウヘメリズム化(神々は人間が神格化されたものであるという解釈らしい。昔の人間の考えはあまりよくわからないものだ)された、サクソ・グラマティクスの『デンマーク人の事績』がある。……つまりは、二世紀以上も続いた伝言ゲームを正解も知らない学者っていうお偉いさんがまとめていったわけだ。正解知らない人間がまとめてこれを神話だ! と言ってるんじゃあ、二世紀前に神話を作った人間はそれを見てどう思ってるんだろうか。『間違ってるよそれ(笑)』とか思ってるんだろうか。少なくとも俺はそんな性格の悪い人間はいないと信じたい。


 さて、スカンジナビア人はこの世界が九つに分かれていたと思っていたらしい。どう分けていたかというと……


「私知ってるわよ!」


 不意に真琴が立ち上がりそう言った。そう言えばお前魔王だったな、すっかり忘れてたよ。

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