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異世界転移物語  作者: 大島、
1/1

異世界に転移してしまった?!

グループのメンバー四人、

大島、きょね、弓月、イラアが異世界に転移してしまうという物語となっております。

第一話【プロローグ】


これは、グループの皆がネタを考えている時に起きたこと。

いつものように集まり、話し合いをしながら動画のネタを考えていた。


「なぁ、きょね。他にいいネタないのか?」


大島がきょねに聞く。

きょねは困ったような表情を浮かべ、肩をすくめた。


「そんなこと言われてもなぁ。最近はどこもネタ切れ気味だし..........。」


すると、イラアがマイクをオフからオンに切り替え、話し始めた。


「大島君、ネタなら一つあるよ。」


「本当か?それは一体どういうものなんだ?」


イラアは深呼吸をし、ゆっくりと語り始めた。


「それは、異世界に行けるかもしれないという都市伝説の話さ。」


彼のその言葉に、一同は沈黙する。

興味と不安が入り混じった空気が流れた。


ちょうどその時、弓月がトイレから戻ってきた。


「都市伝説?そんなの聞いたことないなぁ。」


「そりゃそうさ。この県ではあまり知られていない伝説だからね。

これは君たちのために持ち帰ってきた、お土産的なものだ。」


——わざわざお土産として持ち帰ってきたというのだ。


「もし、その都市伝説が本当なら、すごいことになるぞ?」


そう言いながら、大島は早速撮影道具をまとめ始めていた。

彼はこういう話になると、いつも行動が早い。


「じゃあ、その現場に行きますか。

とりあえず、メールで送った位置情報のところに集合ね。」


イラアがそう言うと、きょねが慌てて声を上げた。


「え?待て!僕の家、遠いんだけど?」


彼の家は他のメンバーよりも離れた場所にあった。

イラアは苦笑しながら答える。


「安心しろ、電車で行ける距離だから。」


そうして通話は終了し、それぞれが目的地へ向かう準備を始めた。



『伝説の森』




位置情報が示す場所にたどり着くと、そこには深い森が広がっていた。

月明かりに照らされた木々が静かに揺れている。


大島が周囲を見渡しながら呟いた。


「イラア。ここさ、俺知ってるぞ?

昔、魔法使いが箒に乗って飛んでいたという噂がある、伝説の森じゃないか?」


「その通り。

十六夜の夜にここを訪れると、異世界が開かれるという噂が流行ったのも、

多分それが原因だろうね。」


ちょうどその日は十六夜だった。

話をしているうちに、あたりは不思議な雰囲気に包まれていく。


すると、大島が突然申し訳なさそうに言った。


「イラア君たち、ごめんな。」


「何がごめんなんだよ?」


「それがさ、タイミングよくビデオカメラの調子が悪くなってしまったんだ。」


ビデオカメラの故障に、一部のメンバーは苛立った様子を見せたが、

最終的には「そんなこともあるだろ」と許すことにした。


しかし、その瞬間だった。


——あたりが、突然暗くなった。


何が起きたのか、理解できなかった。

空を覆っていた月の光が消え、全てが闇に包まれる。


そして——意識が途切れた。



『異世界への転移』




目が覚めると、そこは先ほどまでいた場所ではなかった。


「ここは..........どこだ?」


周囲には見覚えのない景色が広がっていた。

石畳の道、古めかしい建物、そして空に浮かぶ二つの月。


イラアが周囲を確認しながら呟いた。


「皆はまだ寝てるようだが..........ここは異世界らしいな。

あの都市伝説は本当だったのか?」


現実とは思えない光景に、大島たちは困惑しながらも周囲を探索し始めた。


「おい、イラア。あの奥の方にある建物、

魔法学校っていうやつじゃないか?」


イラアは大島が指す方向を見つめる。


「いや、違うんじゃないかな?

城かもしれないしさ。」


すると、いつの間にか弓月が目を覚ましており、はっきりと言った。


「いや、あれは魔法学校だよ。」


「なぜ、そう言い切れる?」


イラアが問うと、弓月は笑った。


「いや、城には時計はついてないだろう?

目を逸らしてみると、あの建物には時計がついている。

そして、よく見てみると体育館的なものもある。

おそらく、学校か何かだろうなとね。」


言われてみれば、確かにそうかもしれない。

城に体育館があるのは、不自然に思えた。


「確かに、そうかもしれないな..........。」


そう話していると、不意に足音が近づいてきた。


「おぉっと、こんな所に異邦からの客人がいらっしゃるじゃないですかァ?」


低く、響くような声。


振り返ると、そこには奇妙な衣装をまとった男が立っていた。

彼の目は冷たく、何かを企んでいるような笑みを浮かべていた。


異世界での、最初の出会いだった。


——続く。

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