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猫がじゃれつく



 猫がじゃれつく嵐の夜に 鏡を見て泣く私がいるの


 伸ばした手の先につかむ赤い毛糸がほつれて捕られた


 つややかな黒毛に糸が絡んでく 動くほどに毛糸玉と化していく


 ほぐそうとしているのに 君は私の手に赤い線を引いていった


 覗き込めば そこには縦長の濡れた瞳と湾曲して歪んだ私


 手の内のほのかなぬくもりが 居場所をつくってくれている


 窓の外の無遠慮な雨打つ音も 私の居る理由になってくれていた

 

 私から零れて伝うこの涙も いつかはだれそれの理由となるだろうか


 ねえ




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