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プロローグ



 新橋 薫です!よろしくお願いいたします。







「狂狼のアドルフぅぅっ! ――我が心の友よぉぉっ!」



 それは、罪人の()が処刑される前に、命を掛けて叫んだ願望であり、遺言でもある。



「お前に――獣神、デファンス様の加護があらんことをぉぉぉっ!」



 ――静寂。そして直後に、人間の民衆や兵士……エクレール教の信者達の悲鳴と怒声が、響き渡った。


 何故なら、この物語の主人公でもある()――レイモンド・ベイリーが祈りを捧げた獣神デファンスは、エクレール教の信者が崇める女神エクレールに仇をなす、邪神とされているからだ。


 物語の舞台であるこの世界では、獣人族を生み出した神が獣神デファンス、人間を生み出した神が女神エクレールとされている。


 処刑台の周りを取り囲む女神の信者達からすれば、邪神に祈りを捧げたレイモンドは、異教徒。忌むべき存在だ。



「――それを寄越せ!」

「!」

「なっ、教祖様!」



 その時。突然、処刑台の上に現れた男……エクレール教の教祖セオドリクが、執行人から剣を奪う。



「エクレール様に逆らう異教徒め……! 多くの人間を殺した狂狼を友と呼ぶだけでは飽き足らず、憎き獣神に祈りを捧げるなど、許せん!」



 セオドリクが、憤怒の形相で剣を振り上げた時。レイモンドは目を閉じ……()()で共に生きた妻と、今世で出会った心友になりたかった男の、二人に思いを馳せる。



(あぁ、前世の最愛の妻よ。異世界で死んでも、お前の下へ逝けるのだろうか。……逝けるといいな。そしてアドルフよ。もしも来世で出会うことがあれば、今度こそお前の心友に――)



 そんな彼を助けようと、たった今()()()()()獣人族の男がいた。レイモンドを含めた人間達は、まだ気づいていない。


 そして――彼らの行く末を、天から見守っている人智の及ばない存在が、複数いたこと。


 それを知る者も、何処にもない。



 レイモンドの身に奇跡が起こるまで、あと数秒。


 それを知る由もない彼は、自らの死を覚悟し、走馬灯のように過ぎて行く出来事を思い出す。


 全ては無理ゲー(ハードモード外交)から始まっ――おっと、訂正。



 ――全ては将来、獣王国の外交官になる人間と、狂狼の異名を持つ獣人族が出会った時から、始まったのだ。





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