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最強無敵の年上スキー

息抜きに。更新は毎度のことながらほとんど無しだと思われ

「『出がらし』のくせに生意気なんだよ」

「さっさと学園から消えろよな!」

「シエラさんと同郷だからって調子に乗ってんじゃねぇぞ?」


心ない言葉が投げかけられる。

否、言葉だけではない。

まだ幼い故か、彼らは笑いながらその手で、その足で、一人の少年を殴打した。

顔は目立つからやめろ、なんてケラケラと笑いながら。



「リオンに何やってるのよ!!」

そんな中、凛としながらも怒りに震えた声が響く。

「やべっ、シエラさんだ!」

瞬間、少年を苛めていた彼らは蜘蛛の子を散らすように慌てて逃げ出した。


「リオンっ、大丈夫!?」

少年に駆け寄ったのは少女だった。

彼女の名はシエラ。淡い金色の髪に鳶色の瞳をした美しい少女だ。

普段勝ち気さを見せるシエラの瞳は今にも泣き出しそうに潤んでいた。


「う、うん大丈夫だよシエラ。ほら、お腹と背中だけ蹴ってくれてたから、僕の弱い障壁でも痣一つついてないよ?」

「そう言う事を言ってるんじゃないわよもう!」

リオンと呼ばれた少年は魔法学園の制服を捲し上げお腹を見せる。

その様子に安堵しつつもズレた応えにシエラはリオンの頭を軽く叩く。


「それにしてもアイツら……ッ!」

「心配かけてごめんねシエラ」

「何言ってるのリオン!悪いのは全部さっきの奴らじゃない!」

「うん。……でも、僕がもっとしっかりしてたらシエラが心配する事もないって思うと……ごめんね?」

苦笑気味にそう言う少年に、シエラはため息をついた――


(リオンは私が守ってあげなきゃ)

決意を、その胸に刻みながら。






さて、諸君はこの俺、リオン=ハルエットがなよなよしてて魔法学園の『落ちこぼれ』の苛められっ子であると認識してくれた事であろう。


そう、将来が期待大な美少女。学園の人気者である『シエラ=ハルエット』の幼馴染みでありながら彼女を心配させている落第生、と。


全くその通りである。


俺は魔法適正値、魔力保有量共にランクD(五段階評価で最低)だ。それも使える魔法は四属性外であり、日常魔法と言われる無属性魔法のみ。

座学こそ高い成績を誇るが、魔法を扱う才能をほっとんど持たないくっそ無能。


三年前に入学し、今では学年主席を得た程の才女シエラと比べあまりにもダメダメな為、シエラに才能を持ってかれた『出がらし』なんて仇名されている。


魔力があるからこそ学園に通えてはいるものの、エリート思考な学園生徒達にとっては目の上のたんこぶ……いや、目に映る肥溜め扱いだ。




ふっ、ふふ、ふふふはははははっ!!



流石、流石俺だ。


ここまで上手く行くとはな!!


五歳のあの時、魔力検査の宝玉に触れたその瞬間から練りに練っていた計画は、ほぼ完璧と言って良い程に進んでいる。


『心優しく儚げで母性本能を擽る』と言う容姿に性格!

『魔力が低く、守ってあげなければ』と思わせる力量!



そしてそんな『僕』を心配し大切にする美人な幼馴染み!!


全てが、全てが上手く行っている。


俺が7年の歳月を掛けて進めて来た、計画――


そう。



『私が守らなきゃと思ってた弟分な幼馴染みがいつの間にか強く、逞しく(精神的)なっててもう胸がドッキドキな件について』大作戦がなぁっっ!!



クッ、ククッ……ふはははははっ!!諸君に自己紹介させて貰おう!


俺の名はリオン=ハルエット!


魔力保有量学年平均550。全年齢平均が1000前後である中、魔力保有量8000万オーバーと言うぶっちぎりな数値を誇る、文字通り人類最強の魔法使いで人類最強の年上スキーだあああぁぁっ!!

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