転生
暗闇のなかから浮き上がっていく感覚
それでいて心地が悪いものでもなく良いものでもない。そんな不思議な感覚に包まれながら俺の意識は覚醒した。
(ここは......どこなんだ......?)
重い瞼を必死に持ち上げながら周りを確認しようとした。
もちろん公園ではなく、さっきまで居た変な部屋でもない、見たことのない家だった。
そして、思い出したように声を出そうと試みる。
「あ......あうあー」
一瞬俺はこの声は自分の声なのかと疑った。しかし、その驚きはすぐに他の物へと変わる
俺の声が聞こえたのだろう
若い女の人と男の人が近づいてきた
「※※※※※※※※※※※※※※」
男の人が何かをしゃべり、女の人がそれに頷いている。
「※※※※※」
そう言った後、女の人の手に生まれた金色の光。それをこちらにかざす。
「※※※※※※」
悲しそうに女の人は金色の光を消した。それを見守っていた男の人もそれを聞くと悲しそうにしていた。
しかし、となりに居た子に金色の光をかざすと違う反応が起きた。
光がポンと音を立てて消えたのだ。それを見た二人は声をあげて喜んだ。この世界でも俺は役立たずなのだろうか。
そう感じてしまった俺は途方に暮れた。