目が覚めたら最強の爬虫類
俺、本山 一翔は自分で言うのはどうかと思うけど、
容姿はイケメン。
勉強、学年首席。
後、運動神経も学年首席でも可笑しくない。
性格、超良い。
他にも剣道、空手、柔道も下手したら、師範代クラスと言う完璧ぶりな高2だ。
(ナレーション)
なので、モテモテだった。
だが、その分敵も多かった。多対1で虐められたり、靴を隠されたりするのは、日常茶飯事という状況だった。それでも、一翔は怒らず、反撃もせずに生活していた。金を取られる事もあったが、元々お金をほとんど使わなかった為、なにもせずに出していた。
(ナレーション終了)
という感じの人間だった。ついさっきまでは。
俺はいつも通り、下校していた。いつも、虐めてくる奴等はテストの補習で残っている為、今日は普通に下校出来た。しかし、交差点近くの公園に通りかかった時、悲劇が起こった。複数の命の危機が同時に降り注いだら、どうなるか。それはほぼ確実に人が死ぬ、事件、事故等に発展する。それが今起こった。
公園で遊んでいた子供(4・5才と思われる)が道路に飛び出してしまったのだ。これだけなら、まだ防げていただろう。しかし、もう1つの命の危機が降り注いだのだ。麻薬乱用者が運転している車が突っ込んできたのだ。この時、その現場にいた者達は絶対に子供死んでしまうと思っただろう。1人を除いて。俺は迷ったり、驚いたりした素振りも見せずに、道路に飛び出て、子供を突き飛ばした。その結果、麻薬乱用者の車に轢かれたのは子供では無く、俺になったのだ。そして、そのまま俺の意識はうっすら消えていった。
そして、目が覚めたら、俺の体は生まれ変わっていた。何に変わったか解った時の俺の驚きは何といえばいいのだろうか。強いて例えるならば、天と地がひっくり返った時並の驚きといえばいいと思う。(解らないと思うが)何に生まれ変わったかは、徐々に特徴を言っていけば解るだろう。
まず、翼が有った。
そして、頭と翼以外に鱗が有った。(色は何故か虹色)
後は、4足歩行で地球では空想上の生き物といったところだろうか。
恐らく、大体の人は解っただろう。(この小説の題名に答えが書いているからちょっとあれだけど)
そう、竜だ。まさか、自分が竜に転生する日が来るとは、夢にも思わなかったな。
で、今俺は何処にいるかというと、洞窟の中っぽい。さっさと、出たいんだが、
この世界は竜が存在する=魔法とかも存在する可能性がある=下手したら殺される
ので、迂闊に行動出来ないんだよな。まず、自分の強さと置かれた状況、この世界がどういう世界か把握しないとな。危険が付き纏うけど、外に出るか。
ハク―村
ハク―村では、その日ただただ驚く事しか出来ない日となった。
一翔が転生してすぐの事。
「なんじゃ?この気配は神いや、神をも超えてしまいそうな気配じゃ。一体何が起きたのじゃ?」
「村長、申し上げます。竜本山に竜王クラス以上の竜が出現致しました」
「りゅ、竜王じゃと!竜王など国の軍隊が総がかりでも勝てるかどうかのレベルじゃぞ!
至急村の長老を最重要会議館に集めよ」
「は!」
最重要会議館
「よく集まってくれた」
「挨拶はいいから、本題に入って下さい。至急、最重要会議館に集まれ。。という事はかなりの危機が村に訪れている、もしくは訪れる可能性があるという事でしょう」
「うむ、まだ、危機になるかは分からないが、竜本山に竜王クラス以上のの竜が現れたという報告が入った」
『竜王!?!?』
「それでですか。さっきから並々ならぬ気配を竜本山から感じたのは」
「恐らくそうじゃろうな。さて、会議の内容はその竜が村に訪れたらどうするか。なのじゃが意見はあるか?」
「国に頼んでは駄目なのですか?」
「今、国は国力を蓄えている最中じゃ。恐らく出してくれないだろう」
「かといって、我等だけで、討伐、撃退出来る様な相手じゃありませんしな」
「打つ手無しと言ってもいいぐらいの状況じゃな」
「話し合いに応じてくれる可能性はどうなんですか?」
「分からん。高位の竜は比較的、知能が高いから、応じてくれる可能性もあるがのぉ」
「もし応じてくれなかったら、どうするか。という話ですね」
「諦めますか?」
「そうだな、せめて、女・子供だけでも生かしてくれる様に説得出来たらいいのじゃが」
「それは相手とこちらの出方次第でしょう」
「じゃの。村人全員に伝えろ。『この後、竜が来ると思われる。絶対に無礼な態度を取るな』とな」
「了解!」
ハクー村北門前
おっ村がある。良かった、これで情報が手に入る。いや、まだ気を抜いてはいけないな。もしかしたら、攻撃されるかもしれない。なんとか、そうならない様に説得出来たらいいんだけど。
あれ、何でだろう。凄い人数が俺の方を向いて険しい表情になってるんだけど。もしかして、迎撃態勢のもう、入ってるのか?!やべーどうしたらいいんだろう。転生して、すぐに死亡とか、俺嫌なんだけど。
ん、でも武器持ってないな。あるかどうか知らないけど、魔法で攻撃ってのはないだろうし。もしかして、出迎えてくれる可能性あり、じゃね。それだったら嬉しいんだけどな。取り敢えず降り立たないとな。
「虹竜なる御方、何卒、女・子供だけは生かして差し上げて下さい。何卒!」
いや、何で俺が村壊すの前提で話進めてんの?訳分からんから。
「俺は、あんたら想像してる竜とは違うから」
「ど、どういった意味でございましょうか?」
「敬語はいらないから。それ説明したいからどっか説明出来る場所ない?」
「け、敬語不要とはどういった意味でしょうか?」
「そのままの意味だし、それを説明したいから、場所が欲しいんだけど」
「分かりました。では村の中央広場にご案内致します」
ちょっとやらかしちゃったかな。相手が下手に回ってたからつい、上から目線の物言いしちゃった。今後直さないとな。ここが中央広場か。広場っていうのにはちょっと狭いかな。
「聞け、今から虹竜なる御方が演説を行われる。心して、聞け」
その村長の一言で場の緊張がより一層高まった。こっちからしたら、ありがた迷惑なんだけどな。
「まず、俺の事から話そう。俺は異世界から竜に転生した。なので、この世界について何も知らないし、人をむやみに傷つけたりはしない。
そしていくつか頼み事がある。
1つ目 この世界の事を教えて欲しい。
2つ目 敬語は使わないでほしい。
3つ目 俺を人間の様に扱って欲しい。
4つ目 俺の名前は一翔だから、呼ぶ時はカズトと呼んでくれ。
以上だ。何か質問はあるか?」
「無い様だな。じゃあその様に頼む」
「カズト様、この世界について、少しですが説明させて頂きたいので、こちらへ」
「村長、敬語はいらんといったんだが。まぁいいか徐々に直してくれたらいいや」
「申し訳ございません。中々抜けなくて」
「ではこの世界について説明致しますね。
この世界は主に7つの大陸で出来ています。また、魔力と魔術があり、これらを組み合わせて、魔法を行使します。魔力が量、魔術が質の様なものと捉えて頂いたら結構です。魔王が存在しており、魔王は複数います。竜についてですが、詳しくは分からないので申し訳ありませんが省かせて頂きます。
詳しい事は説明出来ません」
「うん、助かった。ありがとう。でも自分の事が知りたいんだよな」
「それでしたら、『ステータス』と心の中で念じていただければいいですよ」
そうなのか。じゃあ『ステータス』
カズト モトヤマ
LV-
16才
神皇竜
麻薬乱用は絶対にやめましょう。