携帯電話の会話(200字小説)
『もしもし?』
「もしもーし?」
『あー、俺、小島だけど』
「あー、どうした?」
『実はさあ俺、オレオレ詐欺に引っ掛かってよ』
「まぁじで!? どんな感じで!?」
『なんかなー。警察官が、【お宅の息子が事故ったから示談のために五百万用意しろ】って』
「お前、大学生じゃん。引っ掛かるわけ無いじゃん」
『いや、だから俺の爺ちゃんが引っ掛かったんだよ』
「そうか~」
長井は横にある五百万を見ながら小島の言葉に耳を傾けていた。
俺俺! まだ被害は収まってませんよね。お気を付けを。