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最大の欠点を抱えたまま王太子妃になったら

作者: 木山花名美

お食事中の方はご注意ください。

 

「お父様、お母様、お兄様……今までお世話になりました」


「身体に気を付けるのですよ、ドリエラ。結婚式を楽しみにしています」

「達者で。必ず手紙を書くように」

「お前なら必ず、民に愛される素晴らしい妃になる。私の自慢の娘だからな」


 生まれ育った家を離れ王室に嫁ぐ娘と、最愛の娘を手放す家族。瞳に涙を浮かべる家族とは反対に、娘は晴れやかな笑顔を浮かべ、優雅なカーテシーで別れを告げた。


 侍女と共に乗り込む王室の馬車。

 遠ざかる景色に瞼が熱くなるも、ドリエラは背筋を伸ばし、ぐっと呑み込んだ。


(泣いてはダメ……泣いたら……止まらなくなるもの)


 侍女に差し出されたハンカチにも、微笑みながら首を振る。再び窓の外へ目をやると、緑が揺れる暖かな故郷を瞳に焼き付けた。



『王妃になるべくして生まれた令嬢』


 いつしかドリエラは、そう言われるようになった。

 両親譲りの美しい容姿に加え、利発で何でも器用にこなす彼女は、幼い頃から評判の的だった。淑女の嗜みと言われる音楽や刺繍だけでなく、語学も堪能で、歴史や政治にも造詣が深い。

 何より彼女から醸し出される気品は、同じ年頃の令嬢の中でも群を抜いている。それは侯爵令嬢という身分や育ち故のものではなく、生まれ持ったオーラというべきものかもしれない。


 数ある名家の令嬢達を抑え、王太子妃、ひいては未来の王妃となるべく王宮に上がることになったが、決定打となったのは王太子の希望だった。

 十年前、王太子妃候補の令嬢達が集められた園遊会で初めて出逢って以来、王太子はドリエラを大層気に入り、妃にと望んできた。その後も誕生祭や夜会などで会うたびに、ドリエラは王太子から熱烈なアプローチを受け続けてきたのだ。


 たおやかで落ち着きがあり、十七という年齢よりもずっと大人びた女性へと成長したドリエラ。

 いつかきたるその日の為に準備はしてきたし、優しく人望厚い王太子に望まれて嫁ぐことも幸せだと思っていた。

 ────ただ一つの不安を除いては。



 その不安とは、自分の欠点から来るものだった。

 家族や一部の上級使用人しか知らない。幼い頃から何でもそつなくこなした彼女が、十七になってもまだ出来ないこと。

 暖かい故郷ならまだしも、嫁ぎ先の寒い首都でそれが出来なければ……という不安は、日に日に膨れ上がっていった。


 もちろん何度も練習した。

 なんなら実家を出る直前まで練習した。

 が、どうしても出来ないものは出来ない。


 王太子に会うたびにこの欠点を打ち明けようとしたが、乙女心というのは実に厄介で。

『そんなに心配なら、私から王宮を通して殿下へ……』

 と父にも気遣われたが、人伝に知られるのはもっと恥ずかしいと断ってしまった。

 結局、言い出せないまま今日を迎えてしまったのだ。


(この間遊びに来た、二歳の小さな従妹でも出来ていたのに。十七にもなって、どうして出来ないんだろう)


 そう思えば、情けなくて堪らなくなる。


 泣けもしないくせに、呑気に郷愁に浸っている場合ではない。移動時間も無駄にしてはならないと、ドリエラは欠点克服の為の袋を取り出した。




 曇り始める窓ガラスと、身体をゾクリと這う冷気が、首都に入ったことを知らせる。

 ここエスターク国は、四季の神の加護を受けており、春夏秋冬、大きく分けて四つの地から成る。夏の神が司るドリエラの故郷から、冬の神が司る首都までは、馬車で片道五時間程の距離なのに、その気温差はなんと三十度以上もある。


(ギリギリまで頑張ったけど、やっぱり出来なかったわ。……ああ、それにしても本当に寒い。何度来ても慣れないわ)


 ドリエラは上等な毛皮を羽織ると、成果を出せなかった袋をしょんぼりと鞄へ仕舞う。

「こちらもどうぞ。お嬢様なら、きっといつかお出来になるはずです」

 と差し出された侍女のハンカチを、今度は素直に受け取った。



 粉雪が舞う荘厳な宮殿。空へ突き出す銀色の屋根はどこか寒々しいのに、ドリエラの胸は、これを見るたびいつもときめく。


「ドリエラ嬢!」


 馬車から降りる彼女の手を、満面の笑みで取るのはパブロ王太子。そう、彼女の夫となる人だ。

 彼の柔らかな銀髪や、同じ色の長い睫毛を輝かせる雪の結晶は、ドリエラがこの世で一番美しいと思う宝石だった。


「ずっとこの日を待っていました」


 腰を屈め、落とされる唇。手袋越しにも伝わる彼の熱に、ここは故郷(夏の地)だったかしらと錯覚しそうになった。




「何かあれば、気軽に私を呼んでください。結婚式まで、大抵は執務室そちらにおりますので」

「ありがとうございます」


 歴代の王太子妃が使う、立派な部屋へと案内されたドリエラ。王太子の手が名残押しそうに離れ、扉が閉まるや否や、猛烈な悪寒に襲われる。すぐに暖炉へと駆け寄り、パチパチと爆ぜる火に手をかざすと、身体をぶるりと震わせた。


(夏の地だなんて、誰がそんなおバカなこと……ここは間違いなく冬の地だわ)


 自分に付いた雪は、ちっとも綺麗な宝石などではない。体温を奪った揚げ句、厄介な水に成り果てるだけの粒にすぎないと、濡れた毛皮を見てため息を吐く。


「暖かくして栄養と休息をしっかりとって……絶対に風邪なんか引かないんだから」

「はい、お嬢様。私が全力でサポートさせていただきます」


 暖まった拳を握り合うと、明日から始まる妃教育を健康第一で乗り切ろうと意気込むのだった。




 ところが三日後、侍女は呆気なく風邪を引き、傍に居たドリエラもたちまちそれをもらってしまった。

 微熱と軽い喉の痛み程度ですぐに回復した侍女とは違い、ドリエラの症状は重く、長く寝込んだ。


「すみません……こんな寒い国に嫁いで来てもらったせいで」


 手を握り、泣きそうな顔で同じ言葉を繰り返す王太子。最初は嬉しかったドリエラも、あまり入浴出来ない為にどんどん汚くなってきた今では、正直憂鬱な気持ちになる。申し訳ないと思いつつも、少し面倒になり、もう何度目か知れない言葉を適当に返した。


「いで……わだじどだいぢょうがんりがあまがっだだげでずがら。あど……そでよりぼ……」

「ああ、すみません。ゆっくり休んでください。次は三時に医師の診察があるので、またその時に会いましょう」


 また医師が来るのか……今日一日で何回目よと内心うんざりしながらも、ドリエラは礼を言い、枕に頭を沈めた。


 眠りたいのに呼吸いきが出来ない。仰向けが悪いのかと横向きになってもほとんど変わらず。風邪自体は侍女と同じく軽いものだが、思うように眠れない為、食欲不振や頭痛など様々な体調不良を引き起こしていた。医師が処方した、鼻の通りを良くするという薬もほとんど効かない。何故なら……


 ドリエラはムクリと起き上がり、傍らに積まれたハンカチを苛立たしげに掴んだ。


「どぅどぅ(ルル)、やどぅ(る)わよ」

「はい、お嬢様!」



 すーん、すーん!


 ハンカチを鼻に当て、一生懸命息を送っているつもりのドリエラだが、肝心の鼻水やつはちっとも出てきてはくれない。


「お嬢様、ゾウさん。ゾウさんのお鼻ですよ。せーの、ぱおーん!(すーん!) ぱおーん!(すーん!)」



(……今までで一番ゾウになりきったのに)

 綺麗なままのハンカチを見て、ドリエラは絶望する。


 そう、彼女の欠点は、鼻をかめないことだった。

 極寒の地に嫁ぐのに、これ以上の欠点があるだろうか。暖かい実家でも、たまに風邪を引けば、息が出来ないだの死ぬだのと大騒ぎだったのに。

 案の定こんなにも体調を崩し、ボロボロの姿を好きな人に見られてしまった。カサついた鼻に触れれば、じわりと涙が滲んでくる。


(泣いてはダメ……余計に鼻水が増えちゃう)


 鼻水が大渋滞している悲惨な隘路あいろ。啜ることも出すことも出来ずに、ドリエラはうつ伏せに倒れ込んだ。


「お嬢様! お気をしっかり! ……仕方ない。こうなったら、あの手を使うしかありませんね」

「……いや! そでだげばいや!」

「いけません。大人しくなさっていてください」


 侍女はエプロンのポケットから一本のこよりを取り出すと、ドリエラの顎をわしっと掴み、美しい鼻の穴に突っ込んだ。こしょこしょとくすぐられ、激しい何かが迫り上がってくる。


「ぶぁっ……ぶぁっ……ぶぁああぁっくしょん!!」


 咄嗟にハンカチで押さえるが、とても一枚で受け止めきれる量ではない。「んーんー」と踠くドリエラの手に、お代わりが何枚も差し出された。


 汚い……みっともない……情けない……


 こんなに出てもまだスッキリしない隘路をどうすることも出来ず、ドリエラはとうとう涙を溢した。


「大丈夫ですよ、お嬢様。諦めずに練習すれば、いつかは必ず」


 慰めの言葉など、今更耳に入らない。疲れ果てたドリエラは、泣きながら眠ってしまった。

 ふがふがと辛そうな主に胸を痛めた侍女は、ついに決断する。ハンカチが沢山入った例の練習袋を手に、執務室へと向かうのだった。




(……ん? 息が出来る?)


 ずっと苦しんでいた鼻詰まりを感じない。清涼感のある心地好い空気がすうと通り抜け、肺を新鮮な酸素で満たしていく。


 ゆっくり目を開ければ、そこには王太子が心配そうに自分を見下ろしている。パチリと視線がぶつかり、ドリエラは重い瞼を瞬かせた。


「気分はどう? 少しは良くなりましたか?」


 優しい問い掛けに、ドリエラは子供みたいな口調で答える。


「……すうすうします」

「ああ、声も楽そうですね。よしよし」


 暖かな手で頭を撫でられれば、まるで実家に帰ったような安心感が押し寄せ、どっと涙が溢れてしまう。


「ダメ……泣いてはダメなのに」

「大丈夫ですよ。たとえ涙が鼻水になっても、かむ必要はありませんから」

「ふえ?」


 間抜けな返事をするドリエラに、よいしょと何かを持ち上げる王太子。

 それは細くて長い筒の付いた、象の形の箱だった。円らな瞳には、くるくるの睫毛まで生えている。


「可愛い」


「でしょう? 最近発売された医療道具、『ゾウさんのお鼻』です。鼻をかむのが苦手な子ど……人でも、鼻がスッキリする便利な魔道具なんですよ」


 続けて王太子は、青の小瓶を手に取る。


「これは王宮にしか生えないハーブで作った塗り薬。大変珍しい物ですが、胸に塗るとすうすうして気持ち良いのです。教えてくれたら、もっと早くにプレゼントしたのに」


 “ 教えてくれたら ”

 その言葉に、ドリエラの心臓が跳ね上がる。


(知られてしまったんだ……こんなに情けない欠点を)


 ドリエラは身体を起こすと、溢れる涙も拭わずに、王太子に向き直った。


「ずっとお伝えしようと思っていたのです。ですが、どうしても恥ずかしくて……。嫁ぐまでには何とか克服をと足掻いたせいで、ここまで来てしまいました。重大な欠点を隠していた罪、殿下と王室を欺いた罪を、どうか一生をかけて償わせてください」


 深々と頭を垂れるドリエラを、王太子は何も言わずに見下ろす。

 やがて……


「ふっ……あはっ、ははははは!」


 腹を抱えて笑い出した。


「ごめん……だって、あんまり真剣な顔で言うものだから……ははっ」


 彼女の頬を拭う絹のハンカチまでもが、収まらぬ笑いに震えている。


「……私に失望されましたか?」

「全然! その逆だよ。ますます好きになった」

「ますます……」

「うん。完璧な君にも、こんなに可愛い欠点があったんだって」


 綺麗な指で鼻をつつかれ、頬がカッと熱くなる。と同時に、何とも言えないやるせなさが広がった。


「完璧だなんて……本当に何でも完璧な殿下には、私の気持ちなんてお分かりになりません。文武両道、王立学園を首席でご卒業。欠点など、何一つごだいまでんでしょう」


 再び溜まり始めた鼻水も手伝って、不敬な物言いをしてしまう。だが王太子は、にこにこと笑顔で答えた。


「あるよ、僕にも欠点」

「……え?」

「覚えていないの? 昔、君と初めて逢った園遊会で、披露したじゃないか」


 披露? と首を傾げるドリエラ。王太子はすっと立ち上がり、部屋の端まで行くと、不思議な技を繰り出した。


(……ああ!)


 ドリエラは思い出した。十年前、春の地で行われた、あの園遊会のことを────




 王太子候補の令嬢達や、側近候補の令息達が集められた園遊会。いくら厳しく躾けられた貴族の子供達といえども、大人しく座ってお菓子を食べるのにも飽きてきた頃。銀髪の綺麗な令息が、みんなで遊ぼうと提案した。


 ボール遊びやかくれんぼなどを楽しんだ後、令息の一人が、鬼ごっこをしたいと言い出すが、令嬢達は出来ないと首を振る。何故なら、淑女は走ってはいけないと教育されているからだ。するとさっきの銀髪の令息が、スキップならどうかと提案したのだ。


 走るでも歩くでもない、スキップで逃げては追い掛ける鬼ごっこ。想像以上に楽しく、子供達は盛り上がった。だが、その銀髪の令息が鬼になり、一気に注目が集まった途端……どっと笑いが起きてしまった。

 股を外側に開き、前屈みでつんのめりそうになりながら進むその様子は、どこか不恰好で、軽快なスキップとは程遠かったからだ。


 身分を隠し、どこぞの令息と偽って出席していたパブロ王太子に、子供達は容赦ない。『変なの』とからかわれたり、『こっちこっち』と囃し立てられる内に、楽しそうだった紺色の目は次第に涙ぐんできた。

 それでも真っ赤な顔で懸命に追いかける王太子から、ドリエラは逃げるのを止める。軽やかなスキップで後進し、彼と並ぶとこう言った。


『私にタッチしてもいいよ』

『ううん。ズルはやだ。ちゃんと自分で捕まえる』

『じゃあ私も鬼をやる! 二人で全員捕まえてしまいましょう』


 ドリエラは他の子供達に向かい叫ぶ。


『……ねえ! 私も鬼やっていい!?』

『ダメだよ! 二人でなんてズルいよ!』

『私は前じゃなくて、こうやって後ろに進むから! 二人で全員捕まえたら、鬼を交代ね!』


 それならと頷く子供達。銀髪の令息はあんなだし、散歩とダンスしかしたことのない令嬢なんて……と見くびっていた彼らを、ドリエラは片っ端から捕まえていく。前進する子供達を、後進で簡単に追い越すその運動神経に、皆息を呑んだ。追い詰められ、ついには走り出してしまった最後の令息。ここまで来ればと油断していた所を、先読みしていた王太子にタッチされてしまった。


 やったあ!! と、手を取りはしゃぐ二人。


『スキップ、楽しかったね』


 そう微笑む女の子の、キラキラ輝くすみれ色の瞳はどんな宝石よりも綺麗で。

 王太子は、生まれて初めて恋に落ちたのだった。




「……あれからも沢山練習したんだけどね。どうしてもスキップは上手く出来ないんだ。剣術も馬術も得意だし、走るのだって遅くないのに。何でなんだろうなあ」


 困り顔の青年に、あの銀髪の少年が重なり、ドリエラの胸はくすぐったくなる。


「あの園遊会で私を気に入っでくだだっだと聞いでおりましだが。普通に遊んだだけだのに何故だろうと、ずっと思っでいましだ。仰っでくだだればよがっだのに」


「恥ずかしかったんだよ。おかしなスキップを思い出されるのも、この歳になってもまだ出来ないと知られるのも。君とおんなじ」


 そう言われてしまえば納得せざるを得ない。

 互いの瞳に映る、情けなくも可愛らしい自分に、くすりと笑った。



「さあ、また苦しそうになってきたから、ゾウさんでスッキリしよう。今、医師を呼ぶから」

「ありがとうごだいます。あど……そういえば、この道具はどうやっで使うんでずか?」


「ああ! ええとね、この細い筒を鼻の穴に突っ込んで、ゾウさんのお目めをポチッと押すと、鼻水が筒を通って箱の中に溜まるんだ。いわゆる吸引器なんだけど、溜まった鼻水が綺麗な水に浄化される所が魔道具の凄いとこ……」


「ま、まだか(まさか)、吸引しでいるところをご覧になっでなどいらっしゃらないでしょうね?」


「もちろん見ていたよ。新しい魔道具を大切な妻に使うんだから。この目でしっかりと安全性を確認しなきゃ。あ……塗り薬(これ)を塗る時は見ていないから、安心して」


 下を向き顔を赤らめる王太子に、ドリエラはくらくらする。


(むしろそっちを見られた方がマシだったわ……)


 枕にぽすんと倒れ込む彼女に、王太子は大慌てで医師を呼ぶ。「一度確認すでば満足でしょう?」と、王太子を部屋から追い出したドリエラは、思う存分ゾウさんの威力を体感したのだった。




 その後、ゾウさんのお蔭で無事に回復したドリエラは、王室を欺いた罰として、王太子からあることを命じられていた。


 リズム感がないのか、スキップ同様ダンスも苦手だと言う王太子。毎日僕と踊って欲しいというその命令に、ドリエラは笑顔で頷いた。

 確かに最初は足を踏まれまいと躱すのが精一杯だったが、今では息も合うようになった。更にはドリエラのテクニックで、王太子が上手くリードしているように魅せることも出来る。二人で欠点を克服していくその過程は、素晴らしく楽しかった。


「私にも鼻のかみ方を教えてくださいね。手強いかもしれませんが」

「もちろん。何年も何十年でも……根気よくね」


 まだワルツの途中だというのに、どちらからともなく足を止め、ぬくもりを寄せ合う二人。その欠点ごと慈しむように、強く優しく抱き締めた。



 ◇


 いよいよ今日は、その成果を発揮する日。

 近隣諸国の王族や貴族らが注目する中、結婚二日目の王太子夫妻は、最初のダンスをホールの中央で披露しなければならない。


 緊張で固まる夫に、ドリエラは優しく微笑む。


「ステップ、楽しみましょうね。旦那様あなた



ありがとうございました。


おかしな濁点の台詞は、誤字ではなく鼻づまりによるものです。

春の地は花粉症が大変そう……ということで、夏の地出身にしました(^^)

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― 新着の感想 ―
まさかの欠点!? まさかのヴィックス ヴェ○ラッブ!? 塗る風邪薬を開発するとはやるなあ。 涙は我慢せずにいた方が鼻水が弛んでかみやすい気もするがどうだろう?
拝読させていただきました。 私などは鼻水が出過ぎて困る方ですが、こういうことで苦労されている方もいるのですね。驚きました。
(洟かみはともかく)スキップは大人になってもできない人はわりといますよね? まあ、大人がスキップする(せざるを得ない)場面はあまりないので、発覚することは稀ですけど。 耳鼻咽喉科での鼻汁吸引は、鼻…
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