その⑥ じゆう
最後の仲間を探し、国の外にある街を訪れた勇者たち。しかしその実態は、法など無い暴力至上主義だった……
──国の外の街
「うおおおおおるるるああッッ!!」
勇者の拳!!
チンピラAに300のダメージ!!(300/90)
「あへ!!あへ!!あへへへへへへへへへへへへへへへへへぇ!!!!!!!!」
クルクルの硫酸!!
チンピラBに200のダメージ!!(200/75)
「…………」
まさに阿鼻叫喚。勇者(15歳♀危険人物)とクルクル(17歳♀ハムスターが好き)は街に入った途端、襲いかかってきたチンピラ共を粉砕した。まーちゃん(16歳♀かわいい)は怯えて動けなくなっていた。
「ははは!!何だ何だ、大した事ねえなぁこの街も!!おい!!ここで一番つええ奴連れてこい!!」
「んぅーーー???ねえゆうしゃ、こいつんらしゃべらなくなっちゃったよ????」
「お?じゃあ仕方ねえなあ、他の奴に聞こう」
「何で……そんなに平然としてるのよ……この、人殺し!」
「魔王を倒すってのはこういう事なんだよ」
まーちゃんへ剣を向ける勇者。
「魔王のせいでいくら犠牲が出てるか知んねえけど、たぶん何年前かにやってた戦争の犠牲者の方が多いぜ?今だって各国で紛争が起きてるのを、全部魔王になすり付けてるだけなんだよ。その必要悪になった魔王を倒すってのは、行く先々の悪を殺して殺して殺し尽くすって事だろ?」
「………でもっ、」
「キエーーーーッ!!!!」
瞬間、まーちゃんに奇襲するチンピラC!
「っ!!」
「まーちゃんになにするの!!!」
クルクルのナイフ!!
チンピラCに350のダメージ!!(350/97)
「…………」
「ふぅーーー、だいぞうぶだった??まーちゃん????」
「……見たろ。これがヒトの悪意だ。こんな奴は死ぬに限る」
「……分かったわよ」
「そう??わたしはよくわかんない!!!!」
「へえ、もうちょっとごねると思ってたけど」
「……悪が死ぬべきって言うなら、……全部、ぜんぶ燃やし尽くしてわたしも死んでやるうぅぅぅぅぅぅ!!!!!」
まーちゃんの炎魔法!!
半径30m以内のみんなに100のダメージ!!
「あえ!!!????あえ!!!?????あつい!!!!!あついよぉあついあついあついあつい!!!!!!!!!」
「騒がしいなあ……せっかくまた新たな狂気が生まれたんだから、静かに迎えてやろうぜ」
「燃やす…!!燃やす!!!!!」
仲間たちとの相互理解も深まって、更に絆が強くなった勇者たち!!だが忘れるな、まだ仲間を探している途中だぞ~!!