無題3
どうにもなんない時に書いた詩です。
廃墟となった病院。
そこに居たくなかったが、やむを得ず居座ることになった。
割れた窓から冷たい隙間風が入り込み、疲れた身体に容赦なく鞭打った。
「休んでるんじゃねぇよ」
後ろを振り返ってみただけさ。
「また諦めんのかよ」
少し立ち止まってるだけさ。
「所詮、てめぇはその程度だよ」
最後までやってみなきゃわかるかよ。
そうさ。最後までやってみなきゃわかるわけねぇよ。
「いや、見えるよ俺には。お前が地べたに、はいつくばっている姿がよ」
誰が何を見たって?
冗談止せよ。てめぇにオレが見えるわけねぇよ。
それはただの幻覚さ。
「いや、お前が見ているモノこそが幻覚だ、その証拠にお前は何も得ていねえ、失うばかりじゃねぇか」
得る?得ない?失う?何の話してんだよタコ。
「じゃあ、一体どういうつもりなんだよ?」
んなこと俺が知るかよ。
俺はただやりたいようにやるだけさ。
利益?
諦め?
コレが俺の実力?
勝手に吠えてれば良いさ。
周りの雑音に耳傾けてる暇なんて無いんだよ。
てめぇの音出すのに必死なんだよ。
耳鳴りがする。
自分の鼓動しか聴こえない。
足が奮えて真っすぐ歩けねぇや。
残された道?
誰が決めたよ?んなこと。
道が無いなら、創れば良いさ。 精一杯の音奏でるしか道はねぇんだよ。
残された道。
ソレは望んだモノじゃない。
だったらケモノ道であろうが、塞がった道であろうが、そこからまた違う道を創ってやればいい。
舗装された道だけが道じゃない。
そこまで歩いた道は消えたりしない。
振り返ればそこにちゃんとある。