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プロローグ



これはとある世界でのお話


外は暗く星が輝いている頃、ある家の寝室では小さな男の子とその横に母親であろうと思われる女性がいる。

小さな男の子がベットに横になり隣にいる母親に話しかける。


「この絵本読んで!」


男の子は目を輝かせながら母親に何回も読んだであろう

ボロボロになった絵本を見せる。


「この絵本はこの前も読んだじゃない」

「でもこの話が好きなんだもん

 もう一回聞きたい!」


男の子は頬を膨らませながら母親を見る。

母親は困ったように笑いながら答える。


「わかったわ。この本がそんなに好きなのね」

「うん!一番大好き」


母親は絵本を広げ話し始める。


「このお話を聞いたら寝るのよ

       

       


      

       これは世界を救った勇者の物語








むかし、むかし あるところに

エージアという大きな国がありました。

そこの国の人々は笑顔で溢れており

平和な日常を送っていました。


しかしある時、悪魔を従えた魔王がエージアを      

攻めてきました。

エージアの人々は武器を手に取り抵抗しました

が人間離れした力にはかないません。

悪魔たちは見せしめの為、人々の前で王様を殺し

そして食べ物や動物、人間を攫って帰っていきました。


人々は頼りにしていた王様を目の前で殺され

どうしたらいいのかわからくなってしまいました。

これから自分たちはどうしたらいいのか

なんで自分たちがこんな目にあわなくてはいけないのか

また悪魔たちが攻めてきて今度は自分が殺され 

てしまうのではないかと悲しみや怒り、恐怖といった感情で

包まれていました。


それを見た第一王子はこのままではいけないと  

立ち上がりました。

しかし自分には魔王に勝てるほどの力はない

誰か魔王に勝てるほどの力を持った人はいないのかと

考えました。

すると王子は1つのアイデアを思いつきます。

この世界に倒せる人がいないのであれば別の世界から

連れてくればいいと

王子はすぐに生き残っている魔術師たちに連絡をとり

異世界召喚をおこないました。


召喚された少年は金色の髪にイエローサファイヤのように

綺麗な金色の目をしていました。

話を聴いた少年は必ずや魔王を倒しましょうと言い

魔王を倒す旅へ出掛けました。

旅をするうちに剣士や魔術師、少年が心配でついてきた

聖女の姫という仲間が出来ました。

特に姫と少年はお互いの話をするうちにだんだん惹かれあっていきます。


しかしついにきた魔王退治。

全員が死ぬ覚悟で挑んだ結果、ボロボロになりながらも

魔王を倒しました。

少年たちは王子の元へ戻り結果を報告すると

王子は泣きながらありがとうと少年たちに感謝をしました。

少年たちのことは瞬く間に人々に伝わり

お祭り騒ぎとなりました。


エージアが落ち着いた頃、第一王子は王様となり

少年たちに告げます。

君たちのおかげでこの国に平和が戻った。

この恩は返しても返しきれないほどのもの

ひとつだけなんでも願いを叶えよう。


ゴロツキだった剣士は

騎士になってもっとお金を稼ぎたいと

嫌われ者の魔術師は

自分だけの研究所が欲しいと

各々の願いを王様に言っていきます。

王様はそれを受け入れて最後に少年に

願いはあるかと聴きます。

すると少年は王様の後ろにいた姫の前まで移動し

跪き手を伸ばします。


今までの旅であなたは私をたくさん支えてくれた。

時には一緒に笑ったり怒ったり悲しんでもくれた。

そんなあなたと私は最後まで一緒にいたい。

好きです。これからの未来を一緒に歩んでいきたいと


それを聴いた姫は涙を流しながらも笑い

少年の手に自分の手を重ねて

私も好きです。私も一緒にこれからの未来を

歩んでいきたいです


少年は姫の手を握り王様に向き合い願いを言います。

私の願いは姫さまとの結婚を認めてもらいたいと

王様はその願いを聴き少年と姫さまは結婚し

エージアの人々に祝福されました。


すると姫さまは少年に問いかけます。

なんで魔王に立ち向かっていけたのかと

少年は答えます。

私は今までごく普通の人だった

しかし旅をするに連れ色々な人に出会い、辛い中でも

頑張って笑ってる姿を見た。

その心の強さが私に勇気をくれたと。

姫さまは答えます。

あなたは沢山の人から勇気をもらったのね。

姫さまと勇者はお互いの顔を見ながら笑い合います。


    この話は他国にも伝わり彼等は敬意を表して

         少年をこう呼びました



        

         勇気ある人  勇者様と


          


          めでたしめでたし」







母親は読み終わり横にいた男の子を見ると

すっかり夢の中だった。

男の子の頭を撫でて絵本をベットの横にあるテーブルに置き

寝室を後にする。


この絵本は知らぬ者はいないほど有名な話で

少年がいたとされる資料が残されており実話だといわれている。

しかし真実を知る1人の男はこう思うだろう。



           ふざけるなと




少しでも面白いと思って頂けたら評価、ブックマーク

よろしくお願いいたします。


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