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小説屋さん  作者: 雨谷よすみ
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【始まらない舞台】

 俺は何処にでもいる普通の男子高校生だ。悪に立ち向かう勇者でも、強い力に恵まれた超人でもない。今日は学校とバイトの日々からの気分転換に女友達が居ない同盟を堅く結んでいる男の友人と外に遊びに行く約束をしていた。久しぶりに学校やバイト以外で外に出る朝はとても心地よく、自然と笑みがこぼれる。集合時間は十一時。カップルが街中で堂々といちゃいちゃする時間と被っているが、今日は許そう。


「遅かったな」


俺の友人はイケメンの部類に入っている。だが、音楽や服、食べ物等の趣味が変…他とは違うので外見から落ちるも、内面を見て諦める人が多く、告白まで至らないのが事実であった。簡単に言うと残念なイケメンだ。


「すまんって!ほら、お前の好きな酢漬け玉子と蒟蒻入りシュークリームお詫びに買ってやるから」

「許す」


 我が友人ながら美味しくなさそうな組み合わせのスイーツだ。期待を裏切らない。

酢漬けの玉子は体に良いと、どこかのサイトに載っていた。それまでならまだいいんだ。酢漬けの蒟蒻もまだ許せる。なんでシュークリームをプラスしたんだ。せっかくの酢漬け料理を満足いくまで堪能しようよ。蒟蒻が可哀想だよ。あれか?最近流行りのイソスダ狙いなのか?これを作ろうと思った経緯を是非事細かに九十八文字で教えていただきたい。


 まぁそれはどうでも良く、俺達は特に行く所を決めていなかったのでお互いが気になった店に入り、店内の内装や商品を眺めて一日を過ごしていた。不意に腹の音が鳴り、もうそんな時間かと携帯の電源を点けた。

_十一時のままだった。

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