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退魔(物理)師 ブレイブ ワン!2

そのあまりに軽いノリに、きららは今までの心配と焦りと、責任感を、それをぶつける様に、感情任せの言葉をぶつけながら、言葉だけでは表現できない感情を物理で表す。

「青春だねー。いいですか?ライバル出現ですよ、先輩。」

聞いていたものから想定するものとはあまりにかけ離れた展開。

息巻く烈火と、麗華の仲裁役で来たつもりだったが、どうやら杞憂に終わり、

灯は冗談を口にする。そして想定外だったのは烈火も同じで行きどころのない感情の処理に頭が追いつかず、麗華は馬鹿にするような眼で興奮していた烈火を見つめる。

「……どういう事なんですか?」

何とか熱を冷まし、冷静を装い烈火は、息を整えながら麗華に尋ねる。

「本当は回収したその日のうちに財団引き渡すつもりだったわ。

でも向うでトラブルが起きて、回収は延期、だから仕方なくうちの禁固室で監視を付けて閉じ込めてたけど、暇だって、筋トレしたり座禅組んだり、揚句には答えないビデオカメラの監視に向かって、一睡もせずに問答を始める始末よ。

良心と人間の心を持った監視係は1日ももたなかった。

そんな中、今週は狙ったかのように人手不足の中、今までにないほど魑魅魍魎が跋扈する。だから移送までの間、死んでも構わないから鉄砲玉にでもって現場に出してみれば、」

「思いのほか馴染んだと」

「ブレイブワン」

「ブレイブワン?」

「俺のコードネームです。カッコいいでしょ。俺がつけました」

「勝てたからいいものの、人の忠告も聞かず、力のないあなたが、どうして勝てるって思ったの?あの白虎は今までの人に寄生していた奴らとは違う。純粋なエネルギー体よ」

「この間、ドルアーガの剣で、巻き込まれた白虎は怪我しました。」

「ドゥルガーよ!戦女神18の腕に神器を携えた至高の遺物よ。

選ばれた私がけが使える、あれは命を刈り取る死神の剣よ。」

「それを俺に使ってたんですか、、全く、手元が狂ったらどうするつもりだったんですか」

「え、なに、この間怪我してたのって、まさか神器を使った麗華さんとやり合ったわけ?」

「武器はやばいですが周りは住宅街。感情的でありますが、それを理解できる頭は持っている。それに俺をバイクで引きまわしましたが僅かの罪悪感を感じなんだかんだでミラーで俺を確認して速度を緩めていました。

それを総合すると、その凶器を俺に向けるべきではないと分かっている。と判断しました。

その上で隊長自身は生身。付け入る隙はいくらでもあります。」

「あなた、分かっていて突っ込んできたのホントむかつくわね。」

「話を戻してもらえるか、君はどうして白虎に勝てると思った。興味がある。

あれは知識がなくてどうこうなる相手じゃない。」

「我が心の師、漢字の漢と書く男たちのレジェンド、シュワルツェネッガーはこういった、血を流すなら倒せるはずだと。俺は師の教えを守っただけです。」

「好きなの?ターミネーター」

「プレデターです、お間違いなきように、シュワルツェネッガーとスタローンは心の師です。まさか20年後のこの世界で新作を見られるとは、思わず泣いてしまいましたよ。」

「この脳筋が」

「この間のこの事白虎に遭遇した時。この子の頭を白虎ががぶっとね。」

灯は大慌てで、勇騎の顔中に呪符を張り、傷口を塞ごうとする。

「でも、怪我は意図も容易く治った。あの時は気づかなかったけど、この子には白虎の呪いが効かなかった。灯、解いてあげて、呪いは聞かないけど、あなたの呪符は剥がせないから窒息死するわよ。」

「っはぁはぁはぁ、皆さん、僕の命軽く扱いすぎじゃないですか。」

「呪いが効かない。」

「いくつか試した結果、今のところはそういう判断をしているわ。」

「でも呪符はくっつく。という事は、非生物という訳でもない。」

「本当に判断に困るわ。」

麗華が目線を移すと、事態の収束の為に後処理部隊が集まり始めている。

「少し場所を変えましょうか。」

「せっかくですし、俺おごりますよ。給料が出るんですよこの仕事、しかも取っ払いで。」


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