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『ある日のお昼前』

ねねは、クルマでお出かけします。


『ある日のお昼前』



 駅前通りを、西(駅方面)に向かう。

『茶しん』のあたりまで来ると、観光マップを手に談笑しながら歩く観光客の姿が見受けられる。

すっかり有名になった『鳥喜多』の前には、すでに行列ができている



 若葉マークをつけて軽快に走る、ねね軽自動車あいしゃ

つい二週間ほど前に念願の免許を取得し、ご機嫌な毎日を過ごしている。


 超安全運転だよ。

クルマを買ってもらう際に、父と約束したからね。


 父は、ねねに甘い。

それはそれはベタベタに甘いのだが、約束を破ったりしようものなら鬼の様に叱るのだ。

愛車のラパンだって没収されかねない。

だから、ねねは今日も安全運転を心がけます。


 観光客で賑わう町の姿を見守りながら、駅前の横断歩道で律儀に止まります。

お礼のためか、にこやかに会釈しながら横断歩道を渡る観光客のみなさん。

つられて、ねねも頭を下げる。


「善きかな善きかな」


ハンドルを手に微笑むのである。



~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 



 駅前のモンデクールの細い道を抜け、長浜浪漫ビールの看板を横目に右折。


”カンカンカン”


「ちょうど電車が入ってきたところね」

遮断機が下りたばかりの踏切で、停止する。


”ファ~ン”


「きたきた」


”ガタ~ンゴト~ン、がたぁ~んごとぉ~ん……”

 

 新快速くんが「やれやれひと仕事を終えたぁ」とばかり、駅舎ホームを目指しゆっくりと入ってくる、お疲れ様。

私の右手。電車の正面に見えてくる煉瓦造り風のレトロな外観の建物が、新しい長浜駅よ。



 安全確認とともに、慶雲館と旧駅舎を左右に見ながらゆっくり発進、ここは少しだけ直進ね。

陸橋のある大きな交差点で左折して、湖岸道路に出てまたすぐ右折だ。

練習のために何度も通ったおかげで、若葉マークにしてはスムーズな運転でしょ。


 明治山とヨットハーバーを抜けたら目的地、『豊公園』。

『ほうこうえん』よ、読み間違えないでね。

公園のおっきな駐車場に車を停めるわ。


「おつかれさま」

愛車のラパンに声をかけ、車を降りる。



 花壇、藤棚、運動公園。 そして、目の前に広がる琵琶湖。


「今日は波が穏やかね」

青い湖面が静かに凪いでいる。水鳥が優雅に泳いでいるわ。



 夏の日差しが、公園を照らしている。

「日傘をもってきたほうが良かったかな? 日焼けするのこまる」  


爽やかな風が流れてくる。

どうやら、噴水の水飛沫みずしぶきのおかげのようね、暑さが少しだけ和らいでいる。



 昔から祖母に連れられ慣れ親しんだこの公園が、ねねはとても好きなのです。

車もあるし、最近は時間ができるたびここへ来ているの。



 公園は結構な人でにぎわっていた。

長浜城が木々の間に見える。

コートで楽しそうにテニスに興じる女子高校生の姿を眺めつつ、私も散策を楽しむ。



― ねねの駐車場情報 ―


 滋賀県民のオアシス『平和堂』は、駅前以外だと駐車場は無料ね。

駅前店でも、買い物をすれば駐車料金が一定時間タダになるのよ。


 近くの駐車場も観光地にしては、近くてとても安いわ。

駅西口の駐車場も便利よね。

旧市役所跡駐車場なんて、最大料金が何と200円。

(しかも、曳山のお祭りの時はタダなのです! ふつうは逆に高くなるでしょ?)

よかったら探してみてね。



 駅の西口へと向かうねね。

しばし散歩を楽しみ、エスカレーターを登る。


そこには……


観光客と観光ボランティアで賑わう長浜駅があった。


~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 



 長浜市は、観光にとても力を入れている。


と云うか。

長浜の町衆は、人とのふれあいがとても好きなのです。


単なる商売とか、町おこしと云ったお役所の思惑で、無理やり地域を活性化させようというのではないのです。

町の気質がそうなのです。


『人と親しむ、出会いを楽しむ』という意味では、ある意味大阪の人に近いのかもしれないな。


いうなれば『人誑し(ひとたらし)太閤さん』が残してくれた遺産なのでしょう。


 私としても、もしも都会に行くならと考えると。

東京よりは大阪の方が断然イイと思います。


確かに東京の方が、オシャレで綺麗かもしれないわ。

でも、人と気楽な会話ができないのは息がつまってしまいそう。


とはいっても、『大阪のおばちゃん』になってしまうのも、まあどうかと思うけれどね。

あの自由奔放な姿には多少の憧れもあるけれど……、正直あそこまではなれないと思う。


もう少しマイルドに薄める方が絶対いいよね。

長浜は大阪よりは京都に近いから、多少上品じゃないかな。



 つまり……長浜が最高なのであります!! 

(ねね個人の感想です!)




 私はこの街 ” 長 浜 ” が大好きだ。


好きすぎて、友達には正直ひかれてしまうこともあるけれど……。

でも、好きなんだもん!!


そんでもって太閤さんも大好き!


長浜の町にとって、太閤さんの影響はスゴク大きい。

なにせ、町作りでは租税を免除してまで人を呼び寄せたんだから。

長浜という町の名前自体が、太閤さんの命名だよ。


 実際に住んでいる私が言うのもアレだけれども、

本当にいい町だと思うわ。



(※おばちゃんごめんなさい、長浜の人は、太閤さんの街『大阪』が大好きですよ。)





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