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境界線の向こう側  作者: 柚子
29/74

【29】

【ヒマワリ美容院】

カイルさんの弟が勤めている。てっきり治療院かと思ったが、向日葵の花が飾られた看板は明るく人目を惹く。


「いらっしゃいませ。まぁ〜キレイなお肌ね!さぁ〜こちらへどうぞ〜」

艶やかな金髪と華やかな真紅色のワンピが眩しい。

女性にしては低い声だ。背は低いけど骨太?ガッシリしてる。


『私はヨウコ・サトウ。カイルさ「キャーーーッ!噂の黒髪娘ね!?」

もしかしたら、この人は…

「初めまして。私がサザン・ホワイよ。先に個人依頼の契約しちゃいましょう?」


カイルさんの弟が見た目は女性で中身は男性の“オネエ系”とは。

『カイルさんの瞳と同じ色ですね』

「ふふふ。驚かないのね?」


「よぉ! ヨウコだな?俺はサザンの相棒、モーザだ」

今度は渋い細マッチョが現れた。髭や髪が茶色、碧眼の男性は緑茶の器を手渡してくれたので、自作のみたらし団子を差し出した。

「みたらし団子だ!旨そうだな!?」

「キャーーーッ!美味しそう!」

喜びのリアクションでホッとした。


契約内容はカイルさんと同じだが、求められる薬草はシャンプーやパック、髪染めや香油等の美容用だと説明があり、必要な薬草や花を一覧表にした資料を貰った。


『お二人は恋人同士ですか?』

>>あれっ!?変な質問したっけ?2人共フリーズしてる。

「どうしてわかるんだ!?」

「どうしてわかったの!?」

見事なハモりだった。


洋子プチ情報⑦この世界では同性愛が認められているけど獣人族と魔族のみだそう。人族は未だ肩身が狭いと聞く。


『だって親子でも兄弟でもない。仲睦まじいお二人から垣間見えるのは愛情だけですよ?』

洋子の友達の一人がサザンさんと同じだからこそ、一瞬で見抜いたのだ。

「敵わないな、異世界渡りの人間には」

モーザさんがニンマリ笑って、愛しげにサザンさんの肩を抱いた。


そこにオウムみたいな色をした鳥と綿毛みたいな鳥が窓から入ってきた。


緑色の鳥[私はサザンの友、ユウだ]

白色の鳥[私はカイルの友、ミウよ]

《有羽と美羽ね、よろしく。私は佐藤洋子です》

カイルさんは予めサザンさんに伝書鳥を通じて連絡していたみたい。

ミウがカイルさんそっくりの声色で、

[カイルから洋子へ。体には気をつけて楽しめ。いつか必ず帰って来い]

『びっくりしたよー!カイルさんそっくり!』

「ヨーコったら声帯模写に驚くのに私達のことは平然としてるんだからぁ」

と、ブツブツ言うサザンさん。

《美羽、必ず戻りますとカイルさんへ伝えて下さい》



お二人に別れを告げて、金物屋で蒸し器と雪平鍋と包丁を購入した。他には小皿や深皿、湯呑みや茶碗等つい揃えてしまった。

「お嬢さん、独り立ちかい?端数は割引しとくよ」

店主はふくよかな女性だった。

『ありがとうございます!あのっ、すり鉢ありますか?』

露店で見た胡麻に似た“オマの実”は香りも胡麻そっくりだった。きっと味も似ているに違いない。

「はい、どの大きさにする?オマの実を擦るんだろう?」

洋子は手頃な価格の一番小さな鉢にした。

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