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朝だ!戦闘だ!魔法だ~

― サバイバル2日目 ―



 朝、日の出と共にユキは目を覚ます...ことはなかった。昨日の疲れが残っており、それから数時間後に目を覚ました。体を起こして口に手をあてて欠伸をする。空気穴から光が出ていた。


「ふぁ~、.....あしゃあ?」


 ユキは呂律が回らずにいたが少しして昨日のことを思いだして意識を覚醒させた。


 あ~…今ボク異世界にいるんだったね。起きたら夢落ちとかじゃなかったなぁ~。

 仕方ないか、まずは朝ごはん食べよ。


ユキは剣を持つと拠点の埋めた出入り口を掘り、慎重に顔を外に出した。

 泉の方を見ると...何て言うことでしょう。ゴブリンが2匹、こちらを訝しげにここを見ていました。ユキに気付くとゴブリン達は驚いた表情の後、下卑た笑みを浮かべながら手に持っていた木の棒と折れた剣を構えた。


 ゾゾゾッ!!!み、身の危険が!

 寒気がしまくるよ!うわ~、女子が男にいやらしい目で見られる感覚を今知ったよ...女の人ってよくこんなの堪えられるよね。やっぱ慣れなのかな?

 や、ヤバい!固まってる内に近づいて来てる!相手との距離は25mくらい。逃げられるけど...相手のスキルを視たら戦うを選択しちゃったよ。

 何故かって?あれは絶対手に入れときたいやつだからだよ!そのスキルはこれだ!


 〈 気配探知 Lv 1 〉


 自分の周囲にいる生き物(人や魔物)の気配を感じることができる。

 Lv が上がると効果範囲が拡大する。Lv × 50m


 このスキルはこれから絶対に必要!敵がどこにいるかわかるとか安全性が広がるよ♪だからバレたんだろうけど、土の中にいたから視認ははできなかったようだ。

 よ~し、そうと決まれば倒すのみ!


 ユキは剣をしっかり握ると穴から飛び出てゴブリン達に向かって走る。使ったことは無いけれど、〈剣術〉スキルのおかげで単純な動作は問題が無さそうだ。

 AGIの補正で早くなっているのか、ゴブリン達の場所にすぐ行くことが出来た。

 昨日のゴブリンより少し能力値は高いようで、すぐに反応してくる。右にいたゴブリンが木の棒を上段から降り下ろす。左のゴブリンは折れた剣を水平に振る。ほぼ同時に攻撃してきたがボクはゴブリンが折れた剣を振るうより早く喉元に突き刺し、右のゴブリンの木の棒は身を捻って避けた。

 剣を放し、振った体勢のままのゴブリンの顔面を右手で殴る。右のゴブリンは3mほど吹き飛び、動かなくなった。

 手に顔の骨を折った時の感触が残っておりユキは顔を嫌そうにしていた。


 うわ~、手に感触がぁ~。しかも殴ったゴブリンの顔がひしゃげて酷いことに...やったのボクだけど。

 しかし、殺すことに抵抗感あるけど、まぁこの世は弱肉強食。君達のスキルでボクは生き残ってくよ。


 ユキはゴブリン2匹からスキルを血を飲んで奪っていく。味はおいしい。持っていた〈気配探知〉と〈剣術〉を奪い、2匹は土に埋めた。解体はしたことがないため、無理だった。

ユキは自分の剣を水で洗って血を落とした。

 泉の近くに座り、〈アイテムボックス〉からラノフの実を食べる。蜜柑の甘さが疲れた体を癒す。


 ふぅ~、御馳走様でした。しかし、〈気配探知〉はいいね♪周りを感覚で探ってて今はいないけど、範囲に入ると気配を気付けるから敵を探すのが楽になりそう。早くレベルを上げたいね。

 さてと、せっかく魔法があるんだし使ってみたいよね。まぁ練習してみよう。


 まずは安全性の高そうな〈光魔法〉の《ライト》を使おうと思ってる。明かりを出すみたいな効果だよ。まずは声を出して呪文を言ってみる。


「《ライト》!!!」


 ....


 ..........


 ......................何も起きないなぁ、中二病みたいで恥ずかしい...

 次にいこう!魔力というのがあるなら体に何か違和感があるかもしれない。


 ユキは座禅を組んでみて体の中に意識を集中する。すると心臓の辺りに何かが引っ掛かってる感じがしていた。その引っ掛かりを意識して解くことに集中する。

 徐々に、少しずつだが何かが血液の流れによって体に魔力みたいなのが流れていく。


 30分後.....


 よし!枷みたいなのが取れた!あ~、足が痺れるよ~(泣)そう言えば座禅組んでる必要性無いような~…まぁ、考えないようにしとこう。

 後は魔力が流れているのを操れるようになれば魔法使えるとボクは考えるけど、ほんとに出来るかは不安だよ。この世界の住人じゃないし、魔力がわからないのは仕方ないですよね?


 体の中の魔力を目の前に集中するイメージで前に光の玉を出そうとする。


「《ライト》」


 すると目の前に20 cmくらいの光の玉が現れた。ほんのり温かく、優しい光を出している。


 やったぁ~、成功した!なんか感動するよぉ、男のロマンってやつだね♪たぶん。これで夜に拠点を明るくできる!

 使った感覚では体内の魔力が減って体外の思った場所に発動?みたいな感じかな。自分でもよくわからなかったよ。使えるのなら問題なし!

 しかしイメージで可能性が広がるってあったけど.....どんなことが出来るかな?


 剣を出して刀身に光の玉を着ける。次に刀身全部を光で覆って...できた!他人から見ると聖剣に見えるね♪まぁ、ボクも一応勇者の1人の予定だったんだけどね。はぁ~、人肌が恋しく...思わないね。だってこの世界の住人のこと知らないのに会いに行くのは少し迂闊だと思うんだ。だから力つけとかなきゃね♪


 さてと、次は攻撃魔法をつかってみようかな。


 吸血鬼ならではの影を使うよ♪影があるとこ限定だけどね。...まぁ、森の中だからほとんどが影なんだけどね。


 気を取り直して、左前の影に魔力を集中するイメージをして体から魔力がそこに集まるイメージを浮かべながら呪文を唱える。


「《影刺し》」


 すると左前の影から真っ黒い針が上に50cmほど伸びた。消費MP量は20MPほどで高いが、殺傷力はありそうだ。およそ3分後には消えた。ちなみにライトは1時間ほどで消えるようだ。


 よし!大体分かるようになってきたかな?イメージと魔力操作は大事そうだと思ったよ。

 しかしこの魔法は使えるね♪ゴブリンをこれで串刺しにするかもね。影があるとこ限定だけど。


 ユキは疲労を感じ、魔法の練習を少し休むことにした。風が吹き、体が冷えたからかユキはブルッと体を震わせて次第に内股になりもじもじとしだした。


 ど、どうしよう...と、トイレに行きたくなってきたよぉ!まずいなぁ。女の子のトイレの仕方がわからない。

 だって、男だったからねー。いや知識は少しはあるよ?それに絶対通らなきゃいけない道だとも思ってる。ティッシュはある、気配探知で周りにもなにもいない。はぁ~、行くか...


 ユキは身長くらいに伸びた草の周りからは見えづらそうな場所に小走りで向かった。


 10分後.....


 ユキは草の間から出てくる。その表情はげっそりしていて何かを諦めた感が漂っていた。


 はぁ~….男としての大事な何かがガラガラっと壊れた気がするよ。まぁ生きてくんだから必要なことだしね。こう言うのも馴れてかなきゃね~。


 少し気持ちを落ち着かせて太陽を見上げる。真ん中あたりで今はお昼頃のようだ。〈アイテムボックス〉からラノフの実を出す。


 う~ん、お肉食べたいなぁ~。いや、ラノフの実が嫌な訳じゃないよ?けどこのままだと栄養的に駄目だと思うんだよ。

 しばらくはサバイバルだと思うし、甘いのに飽きるかも知れないしね。


 そう言いながらもラノフの実を食べる。これを食べ終えたらこの辺の探索に出ようと思う。いろいろ欲しいしね。パクパク食べて水を飲み、今日のお昼ご飯は終了。は!肉を食うには焼かないと!火とか土とかの魔法が欲しいと思ってしまう。いろいろとやりたいからね。


 立ち上がると体についた埃と土を落とした。

 横に置いといた錆びた剣を持つとボクは泉を離れて森を進んで行った。



現在のユキのステータス


 名前 ユキ

 種族 吸血鬼

 年齢 16

 性別 女

 Lv 3


 HP 160/160

 MP 100/120


 STR 90

 DEF 30

 AGI 75

 DEX 58

 INT  80

 MDF 38


 〈特異スキル〉


 異世界言語翻訳

 吸血ノ聖姫


 〈スキル〉


 剣術 Lv 1

 鑑定視 Lv 2

 気配探知 Lv 1 ‘新’

 隠密 Lv 1

 隠蔽 Lv 2 ‘1up’

 再生 Lv 2 ‘1up’

 アイテムボックス Lv 2 ‘1up’

 光魔法 Lv 1

 闇魔法 Lv 1

 

 〈 称号 〉


 はぐれ転移者

 吸血鬼の姫

 リンルア神の加護


 〈 装備 〉


 武器 - 鉄の錆びた剣




 読んで下さりありがとうございます!



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