サーバント大陸に行きます! 2
僕はあれから、試験に合格したと言うことを証明する証書とカードに特別研究者の試験に合格したために貰えた色々な特典などの説明を受けた後で、泊まっていかないかって言われたけど……断った。
しばらくサーバント大陸の城の中を歩き回り、気が済んだ後、すぐに城から出た。その時は門番さんに満面の笑みでお疲れ様ですって言ってサーバント大陸の街へと戻ったんだ。
ユーちゃんはサーバント大陸の街を見て回ったようだけど、僕は見ていないので歩き回ることになった。しばらく歩いていると、裏路地から叫び声が聞こえてきた。僕は急いでその裏路地に入ると……一人の男の子が五人の不良達に襲われていた。
僕はユーちゃんにそこにいるように言って、五人の不良達を次々と倒していき、最後の一人になった時に次にこの子を襲ったらどうなるかわかってるだろうな……と言ってやると五人の不良達は、はひっと言って逃げ去っていった。
「大丈夫? 怪我はないかな……?」
「は、はい……ありがとうございます……」
僕は彼に手を差し出すと彼は遠慮がちに手を取ったので、僕は腰を抜かしているだろう彼を引き上げた。そんな僕におろおろと慌てている彼に僕はニッコリと微笑んだ。
「なんでこんな目にあったのか、もしよろしければ聞かせてくれませんか? もしかしたら、力になれるかもしれませんよ? お名前を聞かせてくれませんか?」
「は、はひっ……。ぼ、僕はベル ルクルトと言います! じゅ、十五歳です。お父さんに教育関係者の方の常連さんを掴んでこいって言われてですね、走り回っているところ……間違えて裏路地に入ってしまい、あの人達に囲まれてしまったんです……。」
「そうでしたか……。大変でしたね……。ところで、教育関係者の方の常連さんと言われていましたが、どんな仕事をされているんですか?」
「きょ、教科書を制作していますっ!!」
僕はそんな彼の言葉にニッコリと満面の笑みで微笑みながら先程、特別研究者の特典として作って貰った名刺を彼に渡した。
ルクルトと言えば、あの有名な教科書制作会社だ。なんて運が良いんだろうかと考えながら、僕は彼にこう言った。
「僕はノハル アルファーセルと言います。実は少しの先の話になってしまいますが、学校を新しく作ろうと考えているんですよ。貴方の会社に教科書を頼みたい。頼む時は電話をしますので、名刺を頂きたいのですが……?」
「う、うそ……!? 目の前にアルファーセル大陸の第二王子が!? は、はひ……名刺はお父さんが持っていますので、ご足労おかけいたしますが……会社の方へとお越し頂いてもよろしいでしょうか?」
僕は彼の言葉に満面の笑みでコクンと頷くと、彼は安堵の表情をして歩き始めた。僕はユーちゃんを抱っこして彼の後を追うのだった。
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僕は今、ビルのような大きな建物にいる。ここはルクルトの教科書制作会社の中である。彼のお父さんは慌てて僕の元に来て、彼から訳を聞いた彼のお父さんからお礼を言われた後から話し合いが始まった。
「初めまして、アルド ルクルトと申します。是非ともアルファーセル大陸の学校の教科書を作らせて頂きたい。もし、学校が出来た場合は連絡して頂きたく。それから、息子を助けて頂いたお礼としてこちら側が三割、教科書代を負担させて下さい」
「アルドさん、改めてまして……ノハル アルファーセルと申します。先程ですが、教員試験に理事長試験、特別研究者試験に合格した身ですが、この件を受けてくださったことに後悔致しませんか?」
「い、いいえ!! むしろ、光栄に感じています! えっと……アルファーセル大陸の第二王子は今年で十一歳になるとお聞き致しましたが……?」
「それは事実です。成長期でしてね……身長が急激に伸びたんですよ……。こっちは僕が親代わりをしているユキメです。よろしければ、ユーちゃんと呼んでやって下さい……っと話題がそれてしまったようですね。では、商談は成立と言うことで構いませんね?」
「え、えぇ……。それではこの契約書にサインをよろしくお願いします。それでは、お電話お待ちしております」
僕はそう話し合いをした後に、僕は契約書にサインをしてから契約書と一緒に出てきた名刺を受け取って立ち上がった。僕は深くお辞儀をしてから、ユーちゃんを抱っこしてルクルト教科書制作会社を後にした。




