アルファーセル大陸の町へと出掛けます!!
ユーちゃんことユキメです。今、しんじじつがはっかくしました。パパのまわりにはイケメンさんしかいないと言うことがわかったの。さすがです、パパ!
今日はそんなパパの友人のホルンさんとキラさんと共にぼくら二人のお洋服を買いに来たわけなの。ルート兄さまとカルト兄さまはパパの見張りをしていると言うことなんでぼくはキラさんとホルンさんと手をつないであるいてるの。
「ノハルさぁ〜……久しぶりに会ったら、イケメン度が半端なくなってるし……ホモじゃない同姓さえも見惚れさせるってどんだけよ。流石、ノハル……三年経っても敵わないよな。」
「そうだな、俺はあいつのカリスマ性には勝てないよ。カエデさんを引き抜くとかすごいなって思っちゃったもん。それよりさ、最近、眼帯つけてるよな〜……怪我でもしたかな。もし、あの学園長がやったなら……潰すしかないよな?」
「パパががんたいしているのは、右手の毒気のせいでいように右目だけがしりょくが良くなっちゃったの。だから、しりょくが右と左がちがうから長時間、両目を使うとつかれちゃうの。ただ、それだけなの。」
そうかれらのぎもんに答えてあげるとホルンさんもキラさんもポカーンとほうけた顔をした後にアハハっ……と声を上げてわらいだした。ぼくがかれらの反応にポカーンとほうけているとかれらはあわてて、ごめんとなぜかあやまった後にキラさんがこう言った。
「さすが、ノハルが可愛がって育てただけある。感覚が麻痺しているね。ミニチュアドラゴンにも驚かされたけどね。流石はノハルとしか言いようがないね。それに右目についてはノハルが規格外だから仕方ないんだよ。でも、どうしたらあんなに身長が伸びるんだか……俺にはわからん。」
「パパはたしかにきかくがいなのかもなの。ぼくもパパにとっては一部としか言わないくらいのちしきを教えてもらったの。パパの話はとても面白いからもっとききたいの!」
ぼくはそうニコニコとまんめんのえみで言うと、キラさんとホルンさんはにがわらいをしながら、さすがはノハルの息子だなと同時にそう言っていた。なぜ、キラさんとホルンさんはにがわらいをしているのかはぼくにはりかいできなかったの。パパの話はとても面白いのはじじつだから。
「親の背を見て子は育つとは、本当のことなんだな。クセまでノハルにそっくりだ。考え事をする時に夢中になって周りが見えなくなるところとかな。」
「それで研究が好きだったら、完全にそっくりだなと思うよ。でもそうではないことを僕は祈るね!」
「う〜……どーしても、けんきゅうだけは苦手で……パパは苦手があるのは当たり前さ、パパなんかぼうじゅつのぼう以外のぶきを持つことをきんじられているからね……まだ、ユーちゃんはましさと言われたんだ……。パパがそう言うならそうなんだなってなっとくできたけど……。」
ぼくがそう考えながら言うと、キラさんとホルンさんはニコニコとはにかむようにわらっていた。
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僕はカルトとルートに連行されるように歩いている。でもそうされてしまうのを文句を言うことは出来ない。そうされてしまうのを自分で納得してしまうほどの理由があるからだ。これは仕方ないとしか言えないだろう……ユーちゃんもキラとホルンと楽しそうに話している訳だし、文句はないが……魔物が侵入したようだな。
「ユキメ! やれ!」
「りょーかい。」
ユーちゃんはキラとホルンと繋いでいる両手をすばやく離して、半ズボンからはみ出さないように片足ずつに一つずつ銃を隠してあるのだが、その銃を取り出してすばやく魔物の気配がする方へと正確に銃弾を放った。その後僕は眼帯を外して確認すると国民には被害がなかったようだ……と言うか銃弾を撃ったのはユーちゃんだ。ミスがある訳がない……彼は百発百中で獲物を銃弾で撃ち抜くのだから……と考えていると褒めて、褒めてとユーちゃんが僕の足元に来ていたので髪型がぐしゃぐしゃにならないように優しく撫でた。
「「末恐ろしい親子ですこと、この二人は。」」
そうのんきに言っていたキラとホルンだったが、冷や汗をかいているようだった。まあ……ホルンとキラは僕の奇行で慣れているからそう言う反応が出来る訳で、僕ら以外の人の反応が正しい反応だろうな……僕はユーちゃんの修行を見ていたからあまり驚かないだけで、二歳児がここまで銃の扱いがうまいと冷や汗くらいはかくよね〜。
「パパ、どうしてまものは人里におりてきたの? ふつうなら、まものは人里におりてくることはまずないのに……。」
「いや、さすがに僕にも魔物の思考回路はわからないな。何故、山から人里へとおりて来たのかを直接山に調査しに行く必要があるね。登山の用意をしよう。山からおりて来たと言うのなら山の様子がおかしいのかもしれないな。遅くても、一週間後には行けるように準備を整えよう。ユーちゃん、わかった?」
僕の言ったことにユーちゃんはコクンと力強く頷いた。そんな僕らの様子にはぁ……と僕とユーちゃんとルート以外の三人は同時にため息をついた。皆、ため息をつくと幸せが逃げちゃうのに……。
「……まあ、これ以上……魔物が人里におりてきた時の被害を増やす訳にはいかないからな……このことについては山に慣れている二人の言う通りかもしれないぞ? 皆も見ただろう? ユーちゃんの銃の実力を……。それに山に慣れていない俺達だけで行くよりは良いんじゃないかな? ノハルだって一応は、銀狐族なんだしね。」
僕がいない間に洞察力の能力が上がっているなぁ〜……実戦経験を積んでいるかどうかはともかく……他の能力も三年前とは段違いになっているなぁ〜……。でも、ユーちゃんの方が実戦の場数を踏んでいるだろうけどね。ユーちゃんは妖精山にウロウロしても、もう問題がないほど強くなっているからね。それはともかくだ、ここの魔物も妖精山ほどではないが、強くて頭も良いから……けして山からおりて来ようともしないのに……山でなにがあったんだ?
「ふふっ……確かに皆、強くなったなとはおもうけどね。強くなったのは君達だけじゃないんだから。それからね、実戦経験はユーちゃんの方が上みたいだし。ユーちゃんを名指ししたとは言え、五百メートル先にいる魔物に対して反応が出来たのはユーちゃんだけだった。まだまだ、実戦が足りないね。それにね、『一応』はいらないんだよ、ルート。僕は正真正銘の銀狐族だよ? それから、ルート。洞察力と推理力が三年前より上がってるね。良く頑張ったね。」
「うっ! 久しぶりにノハルの辛口コメントを道のど真ん中で貰うとは思ってなかった……。それにちゃっかり、ルートが褒められているし!!」
カルトは隣でそう言っていた。相変わらず、ノーテルと仲が良いと聞いた時には驚いたが……カルトの性格の変貌ぶりには驚かされたよ。




