強烈な新キャラさんの登場にノハルは……。
誤字報告があったので、直しました。
僕は夢をこの世界では見ることはなかった。でも、ラクアのジェラートを食べた後に異様に眠くなってきて、僕はその眠気に逆らわずに重い瞼を閉じてから、僕はゆっくりと意識を失っていった。
……はずなのに、僕の目の前に広がるのは知らない町。そんな町のド真ん中で、周りの目なんか気にせずに若いお兄さんとおっさんが言い争っていた。
おっさんは余程、イラついたのか若いお兄さんの肩を、サバイバルナイフのような刃物で刺されてしまう。
僕は刺されてしまった若いお兄さんが今、どんな状態を調べるために、僕は若いお兄さんの近くに寄ると……、サバイバルナイフで刺されていたのは、ルーテット大陸に三人の護衛兼保護者で行っていたお兄様が腹部を重傷と言えるくらい、深く刺されていた。
そんな状態の中、地面に座り込む状態のまま泣き叫びながら、お兄様の側にいるルートとカルトに、戸惑いながらも冷静に怪我の治療をするキラがいた。
お兄様の血で真っ赤に染まっている地面を見て僕は、一瞬だけど心臓が止まったように思えた。呼吸をする音が小さくなっていくたびに、僕はだんだん息を吸うのことすらも出来なくなっていく。
か、過呼吸だ……と冷静じゃない状態でも判断出来た。だから、僕は早めに対処しなくてはと考えつつも、お兄様の治療をしなきゃ……と考えていくうちに、徐々に意識が朦朧としてくる中、お兄様はキラの回復魔法では回復しないほどに刺し傷が深く、出血が多く、お兄様は息を絶えた。僕はそんなお兄さんの息を引き取る姿を見て声が出なくなり、ただひたすらに大粒の涙を流すだけだった。何度も何度も手のひらで涙を拭ったが、その涙を止める術は見つからなかった。
どんなに夢だと言い聞かせても、これが現実のことなんじゃないかと不安になってくる。早く、この夢が終わってほしい。
そしたら……お兄さんが生きているかどうか、確かめられるのに……、早く夢なら覚めてと考えていると、後ろからうなじを攻撃されて僕は……気絶した。
僕が目を覚ますといつもなら、この部屋には絶対にいないはずの人達が僕のことを心配そうに見つめている。その中には、ルート達もお兄さんもいて……、安心のあまりため息をついた。
お兄さんが生きているなら、この夢を見るのが怖くて眠れないなんてことにはならないだろうし、なによりも大切な人達を失わずに済んだのだから……と考えながら、僕は心配そうに見つめている彼らに何事もなかったようにこう言った。
「皆、僕の部屋に集まってどうかされたのですか?」
惚けたようにそう言うとお兄さんが僕の近くに来て涙を見せながら、こう言った。
「ノハル、お前は三日間、眠ったままだったんだよ。それをノーテルに教えてもらった。そのことをルーテット大陸の王族の皆に言ったら、帰って目を覚ますまで一緒に居てあげなさいと言われたんだ。ホルンはどうしても抜け出せない用事があって、アルファーセル大陸までお前の様子を見に来れないことを悔しげな顔で居たよ。ノハル、目が覚めて良かった……。それと、ノーテルをルーテット大陸に送りこんだのはお前だろう?
僕は通りすがりのおっさんとぶつかっていないのに、ぶつかったとおっさんから言われて口論になった。だから、ぶつかってはいないけど謝れば気がすむのでしょう? と言った瞬間に、ナイフで刺されてしまいそうになった時に、後ろにはルート質がいるから避ける訳にもいかないし、どう対処するか考えてたところを危機一髪のところでノーテルが助けてくれたんだ。ノハル、お前のその判断のおかげで僕は死なずにすんだ。ありがとう」
その言葉をお兄さんから聞くと、僕の目から涙が流れた。そんな僕の様子にお兄さんは慌てているので、僕はお兄さんを落ち着かせるためにこう言った。
「……僕、さっきまでお兄様が刺されて死んでしまう夢を見ていたんだ。……良かった、回避出来たんだね。お兄様達の知り合いじゃない第三者に攻撃された時のお兄様の対処の仕方が心配で、ノーテル達を送りこんでおいてよかった」
お兄さんが慌てているのを落ち着かせるために言ったはずなのにまだ、僕の目から流れる涙は止まらなくて……僕は思わず、お兄さんに抱きついた。
そんな僕をお兄さんは僕の頭を撫でながら、抱きしめ返してくれながらも……本当、頼りたくなってしまう弟だよとお兄さんは耳元でそう呟いた後、お兄さんはこう言ったのだ。
「ストーカーの被害にあっている。どう対処しても、ゾンビのように這い上がってくるストーカー女がいてな……。
女の子一人、対処出来ないなんて情けないとお父様に言われてしまいそうでお父様に相談できなかったんだが……、その女はついに純粋に近かった恋心が病んできてしまい、回数は数えきれないくらい、僕を刺そうとしてきたこともあったよ。
正直言って、ルーテット大陸に居たときに途中からノーテルに護衛されて居たのを知らない振りをしていたよ。あの女が自分の力じゃ……僕のことを殺せないと思ったから、暗殺者を雇ったんだろうね。ノハルがノーテルを護衛につけるように指示してくれたおかげで、生きているのだから、もうこの話に関係がない訳じゃない。本当は巻き込みたくはなかった。ノハル、僕に力を貸してくれ」
僕はお兄さんに抱きつくのをやめて彼の顔を見た。お兄さんは残念そうな顔をして僕を見ていて、そんなお兄さんに満面の笑みでコクンと頷くと何処からか聞いたことのない声が聞こえてきた。
「な~んだよぅ~……聞いてねぇぜぇ~。ノルちゃんにこ~んなにかわいい、弟がいるなんてよぅ~!」
その声の出所がわからず、僕はキョロキョロと周りを見回していると、お兄さんのシャツのポケットから一人の男の人が出てきて、条件反射で一瞬で立ち上がり、思わず回し蹴りをしてしまった後に驚きのあまり、珍しく冷静じゃない僕は叫びまくっていた。
「ぎゃあああああああ! お兄様のポケットから不審者がぁああああ!
お兄様が始末しないなら、僕がポケット魔人を始末するぅ!」
「ノハル、ポケット魔人とか……なんとかは良くわからないけど……あれ、変人だけど、僕の友人だからさ。治してあげてくれない? 始末したくなるほど、変人なのはわからなくはないけどさ……。始末しないでやってくれ」
そう困ったような声で言うお兄さんの声で、ハッと冷静さが舞い戻ってきて……急いで、お兄さんの友人の人の元に駆け寄って丁重に回復魔法をかけてあげましたよ、もちろん!!
「ずいぶんと、ワイルドな弟くんだねって……目の前に弟くん、本人がいる!? 弟くんが攻撃して、弟くんが治療してる……。まじ、イケメンだわ~。てか、マジ天使だわぁ、俺にもこんな可愛らしい弟が出来たらブラコンに絶対になっちゃうよぅ~!」
「ノハルが引くから、やめろ。ノハルに近づくな、ドMヤロー……」
ブツブツと自分の友人を罵るようなことばかり呟くお兄さんは、僕を変人さんから守るようにお兄さんに抱えた後、変人さんはニヤニヤ笑いながらこう言った。
「なんだよぅ~……完璧超人のお前って実は、ブラコンだったのかよぅ~。そんなギャップ聞いてねぇぜぇ~! でもそのギャップ……、むしろ嫌いじゃねぇ~よぉ。てか、むしろ良いと思うぜ。いつもなら、無表情で完璧超人なのに弟くんがいるだけで表情があるしなぁ~……。弟くんパワーすげー。もう一回しつこく言うけど、弟くんマジ天使ぃ~……!」
「うるさい、黙れ。この変人ヤロー。僕は、ブラコンでファザコンだ。何か問題あるのか?」
そう言う素直に認めるところ、俺は好きだぜぇ~……当たり前だが友情的な意味でだぜ? 勘違いして怒るなよ? と言い合っている二人の会話がおかしすぎて、僕はお兄さんに唾がかからないように違う方向に顔を向けて吹き出した。
一度笑い出すと、笑うことを止められなくてその後に僕は声をあげて笑いだすと、お兄さんは不思議そうな顔をしていたが、変人さんは前髪に顔を隠していてもわかるくらいに口元がニヤニヤと笑っている。
そんな変人さんの顔を見て、僕は戸惑った。僕の笑いのツボはこの世界の笑いのツボとは、何処かずれているらしいと考えていると、ニヤニヤとしていた変人さんは、いきなり真剣な表情をしてこう言った。
「ノハルちゃんだっけ? 君には一生敵わないような気がする。何をやっても、どう頑張っても……君は誰にも下につくことはないし、君は誰の上に立つ気もない。
……そんな君なはずのに、人々は君に魅せられてしまう。それは何故か? そんな君だからこそ、目を惹かせるほどに魅力的に感じさせてしまうんだろう。
だから、世界は君を選んだ。君はこの世界の番人で、自分の正しいと思ったことを貫き通す。そう言う風に俺の目には写っている。
俺の目には真実しか写らない。君は転生者だな? あまりにも辛い思いをしてから、この世界に飛ばされた転生者……。しかし、君は予定外の存在。あいつらにとっては、予想外……って言うよりは……規格外の出来事だよ」
見破られたのは、初めてだけど……あらかじめここの部屋にいる者には伝えてあり、そのことを受け入れて僕の側にいると考えながら、僕はお兄さんの腕からスルリと抜けて、続きを言おうとする彼の顔を僕は真剣な顔で見て、こう言い放った。
「僕は神々に操られない唯一の存在だって……言いたいんでしょ? 君は何者?」
「ふへっ……俺のセリフ、取らないでよぉ~♪ まあ、俺が言うべき部分を残しておいてくれたから別に良いんだけどね。
俺は、引退した魔神の生まれ変わりさぁ~。何かさぁ~……一つだけ、願いを叶えてくれるって言うからよ。
人間に生まれ変わりてぇ~って言ったんだよ。そしたら、記憶ありのままに……って所謂、神様語で言えば訳ありね。転生しちゃった訳よ。その時に最後の任務として、あやかしに転生された……じゃなかった、幸せを祈られた少年を見つけて欲しいとか言われたのよ~。
そしたら、運良くね、ノルちゃんの弟だった訳ぇ~……。もし、悪だったら殺せって言われてるけどぉ~……、その強すぎる力を悪用している訳でもないし、俺の勘だとマジ天使だよと勘で言っているから、ノハルちゃんは殺さないことにしたの~。いいよね、空前の神よ」
何もないところを見て、変人さんはそう言うと……チリンと鈴の音が聞こえたような気がした。なので、誰かに取られないように、枕の下に隠しておいたプラチナ色の魔法書を、なんとなく開かないといかけないような気がして、開いてみた瞬間にいきなり、飛び出る絵本のようにこう文字が出た。
「レベルアップだお! おめでとうさん……はぁ、この魔法書の正体がわかりました。『命の扉』の魔力で造られたこの世界の番人になる者だけに与えられる、僕だけの魔法書……と言う認識でいいんでしょ? それに証拠はあるよ。この魔力は教会に溢れている神の魔力に近い。言い訳はさせないよ、元魔神の変人さん」
「そうだよ~。やっぱり、笑顔も真剣な顔もマジ天使だね~……ノハルちゃん♪ でも、俺の好みはノルちゃんなんだわ~……ごめんね? モチロン、傍観する対象としてね。それとね……これからは、ノルちゃんの右腕として働きたいと言う願望と言うか欲望? を持ってるんだ♪ あ、俺ね~……こんな勘違いされてしまいそうな発言ばかりしているけど、ホモじゃないから安心してね。よくね~……、何故だか勘違いされるんだよね。
ただ、イケメンを眺めるのと絡むのが好きなだけだし、俺には婚約者もいるからね。重要なことだからもう一度言うけど……俺はけしてホモではない。それからだけど、ノハルちゃんがシラッと言い放ったその話は重要機密レベルの話だから軽々と言わない方が良いよ♪ それに、ノハルちゃんが推理して考えた推論は完璧な結論だよ。神様軍団も今頃、ノハルちゃんに脱帽している頃だよぉ~」
驚きを通り越して、声が出なかった。まさか、同性愛者的な発言をする変人さんに婚約者さんが居たとは……、その婚約者さんはどんな人なんだろう。
そっちの方が気になるんだけど……、クラウンさんはお兄さんの右腕になると言っているから、そのうち会えるから問題ないだろうけどねぇ~……。
それよりも、僕もイケメンを眺めるのは好きだよ。そこは同感だ。
でもね、僕は僕が凄く興味を引く性格が良さそうなイケメンには話しかけるけどね。でも、毎回人間の中では才能の塊だと言えるほどの才能の持ち主だったりするんだよね~。
イケメンを傍観しているだけじゃ、友人が出来ないからね~。
友人になりたいと思える人には、ちゃんと話しかけるようにはしているよ。
でも、その他はただ眺めるだけなんだよ。だけど、そこにいる変人さんは発言がたまに危ない発言をしたりする。だから、そこにいる変人さんは正真正銘の変態さんだ。時によってはバイと勘違いされてしまいそうなくらいだよ……。
まあ、本人が違うって言うんだから、会ったばかりの僕が否定するのもおかしいと思うから、彼の言葉を信じようと思う。
それを除いた上でもお兄さんは随分と厄介な人と友人になったんだなと考えながら、いつの間にか隣にいたお兄さんを背伸びをして覗きこむと、困ったような表情をしながら、多分お兄さんはこう思っているだろう。
こんな変態もどきのヤツだけど、一応は優秀なヤツなんだよな……と考えながら変人で変態さんを穴があきそうなほどに見ているんだろうなと思った。
こんな様子だから、きっと……、必ず今の学園を卒業したら性格がかなり個性的な彼をお兄さんの右腕にするんだろうなとも、そう思っていた。その後に背伸びをしてお兄さんの顔を覗きこむのをやめると僕は変人で変態さんの方を向いた。
そうすると、変人で変態さんは口元をニヤリと緩めてから、彼は手首辺りにつけていた髪を結ぶゴムを外して、そのゴムで前髪を結んだ。変態で変人さんは隠れ美形さんでした。所謂、残念なイケメンなのでしょう、この人はね。
それはもう、同性でも見惚れてしまうレベルのイケメン度です。
どちらかと言えば、彼は中性的なイケメンですね。黙っていれば何処かの王族じゃないかと思うくらいの上品さがあるのにも関わらず、その残念さで台無しにしてしまっている。
しかし、目の前の隠れ美形で変態で変人さんは、そのイケメン度より残念な人度が上回っているからね。所謂、残念なイケメンさんと言う訳なんだね……と言うか、違和感なく話してたけど、あの人の名前がわからないのは不便な感じだよね。
だって、あの人はお兄さんの右腕となりたいと思っているんでしょ?
て言うか、お兄さんの右腕になることなら、あの様子では多分するんだろうなと予想できるしね。例え、性格がかなり個性的でもお兄さんの人の見る目はあるはずだろうし、僕は何も口出しするつもりはないのだけど。……そしたら、これから時期領地主の右腕になる彼には名前を教えて貰わないといけないよね。
「重要機密なのは、最初からなんとなくわかります。それと神様軍団も脱帽とは言いすぎだと思います。それよりも変人さん、貴方のお名前はなんと言うのですか?」
『命の扉』の存在を、どんなに信用している人であっても言うつもりはないし、この魔導書の本来の存在価値も誤魔化すつもりでいたしね? 信頼する誰かに話すことによって、他国に情報が流れてしまうことは避けたいからねとそう考えながら、先ほどの言葉を言ったつもり。
「だよね~。少ない情報量でそこまで推理しちゃうんだものね~。
わかっちゃうよね。神様軍団も脱帽すると言ったのも間違いではないし、言いすぎでもないよ。僕以外のほぼの神様が自信家な奴らでね。きっとさぁ、あいつらには君の推理力の高さを見て、自信過剰過ぎたって自覚してくれると良いんだけどねぇ。きっと……君のことも、もっと調べてくれるようになると思う。まあ、役目を終えた俺には関係ない話だけどね。あ、それよりも俺の名前だっけ。俺はね……クラウン ソクルだよぉ~。ノハルちゃん、これからよろしくねぇ~。ま、自己紹介も終わったし……本題に入るけども、どうストーカー女を対処するかだけど」
僕は目をキラキラさせながら、僕は手をあげた。これは絶対に名案で完璧だけど平和主義な僕には使いたくない作戦だし、その前に皆が賛成してくれるかはわからない。反対される可能性の方が高いかもしれない。
多分、こうした方が……と言うよりはこうする他はないと思う。
僕もこんな作戦は嫌だけど……この世界の女の人に効果的なのはこれしかないからやむ終えないし、これ以外この世界の女の人の狂った愛情を止めるのはこれ以外は考えられない。
まだ、ファンクラブを立ち上げて、ルート達を眺めている人達の方がまだいいな……ファンクラブを潰しに回るのも、問題を起こさない限りは、月に一回にしてあげようと僕はそう考えながら、発言をしていいかの許可をなんとなく待っている。
「はい、ノハルちゃん隊員。君が考えている意見をどうぞ~」
と、そう言われ、
「僕が女装してお兄様の彼女の振りをするよ。身長は、幻覚術でなんとか出来るし、大人っぽく見えないなら化粧をすればいい……と言いたいところだけど、この案はラセルやお父様、僕の友人に多分、お兄様も凄い勢いで反対しそうなのでね。中性的な顔をしているクラウンさんに女装してもらって彼女の振りをしたら良いと思うんだ。
初めて会った早々に囮の役目に指摘しちゃってごめんなさい。取り敢えず、話を進めるけども……彼女が女装したクラウンさんに逆ギレして殺そうとすれば、僕とルートとカルトでなんとかしよう。ルートとカルトは戦闘経験を積むチャンスだ。相手は愛に狂って殺人者になるような相手だけど出来るだけ殺さないようにして。この出来事は立派な犯罪だからね。それから……今回は相手が悪いし……キラはお客様だからね、お客様を怪我をさせて帰す訳にはいかないから今回は参加しない方向でよろしく。化粧についても声変わりした声に関する色々な準備については問題なしだから、気にしないで。
クラウンさんは、お兄様とデートした後に路地裏に入り、その後は……クラウンさんに任せるけど、僕が危険だと思ったら……例え、デート中でもすぐに助っ人に僕らが行くし、彼女の様子は僕らが監視する。それとお兄様は、デート中に襲われたらクラウンさんの援護を。路地裏に入った時は、お父様と一緒に居てね。お兄様は第三者のいきなりの攻撃に弱いから、絶対にこの指示には従ってね……と言う作戦なんだけども、どうかな?」
そう皆に言うとクラウンさんはコクンと頷いてからこう言った。
「その作戦でいこう。俺は成績全部次席なんだぜ~。任せておけよぉ~。細かいことは任せたぜぇ~。それよりもさ、もしこの会話を聞かれていたらどうするんだ?」
クラウンさんの疑問に僕は、シレッとした顔をしながら僕は彼にこう言った。
「ああ、大丈夫だよ。お父様以外の皆には言ってなかったけど、ここには僕が制作した結界が張られていてね。ここにもし、販売禁止の盗聴石があったとしてもここではその効力は発揮しないから」
そう僕が言うと、クラウンさんは目を見開いていた。お兄さんはそんなクラウンさんの様子に、ハハハと珍しく声をあげて笑っていた。たくさん笑って満足したのかはわからないが、お兄さんは一回ため息をついてからこう言った。
「ノハルは規格外なんだ。あまり、細かいことを気にすると疲れるぞ」
そうお兄さんが言うとクラウンさん以外の皆は、お兄さんの意見に同意するかのように、うんうんと縦に首を振っていた。
「規格外を超えてるよ……。こんなことが出来るのは、上級な神の力じゃないと出来ないぞ……。自信家の神々に予想外だ、規格外だと言わせることの出来るだけあるね。流石だ……としか言いようがないよ。きっと、俺が魔神だった時の絶頂期の時より多分……いや、絶対に強いと思う。今は絶頂期の半分より少し多いくらいの魔力しかないし……絶対に勝てない。これだけはわかる。ノハルがもし、俺の敵なら……絶頂期の神だった時なら戦うかもしれないけど……今は絶対に戦わずに全力で逃げると思う。いや、絶対に逃げると言い切れる」
そんなクラウンさんの様子に、僕は攻撃魔法はあまり得意じゃないから……と言うより、好きじゃないから……クラウンさんに勝てないんじゃないかなと考えながら、僕はクラウンさんの話を聞いて苦笑いをしていた。
「確かに敵に回したくないな。そしたら、明日が来るのが怖くなるよ……とノハルの話はもうやめよう。拗ねられたら、ノハルの恐怖の復讐が待っているからな。ノハルやルート、カルトに話しかけられないのが、僕にとってどんなに苦痛なことか……。一時間でも耐えられないよ」
そんなお兄さんのブラコンな発言に皆は、苦笑いをするしかなかった。そんな中、クラウンさんだけは満面の笑みで、そうなったらドンマイっと言っていた。僕はそんな二人の様子を見て、ある意味最強だなと考えた後にお兄さんに彼女が出来ないのはきっと、重度のブラコンでファザコンのせいだなとも考えながら、僕はそんな二人の様子を眺めていた。




