初等科二年生になってから、一週間後の出来事。
誤字を直しました。
二年生になってから一週間が過ぎて、無表情だったキラも少しだけだけど、僕達に対して表情を表に見せてくれるようになった。
相変わらず、昼休みや休み時間になると何故か上級生の女子生徒は来るけれど、三組の教室に入る人はいなくなったけど……。
いつも、懲りずに絡んでくるのが、アロマージュ姉妹なんだよね。飽きずに、ホルンに絡んでくるから困ってるんだよね、……僕の友人があまり嫌がることをするのはやめてほしいのだけど。
お昼ご飯の時に来るのはやめて欲しい。
アロマージュ姉妹、二人とも香水をつけていてその香水とご飯の匂いが混ざって、ちょっと……気分悪くなるんだよね……。
ご飯くらいは静かに食べさせて欲しいし、アルリさんとメルリさんのいる方向から凄い勢いで目線を感じるし……昼休みは生きた心地がしないよ。
そんな気持ちはルートやホルンも同じなようで、三人で同時に深いため息をついて、一言も喋ることなく……黙々とお弁当を食べ続けている訳で、たまにキラが慰めてくれているのかは不明だが、よしよしと小さな声で呟きながら……僕が食べていない時に頭を撫でてくれるのだ。
その時のキラは、笑っていると感じてしまいそうな表情をしながら、一生懸命に僕を撫でてくれるので、とてつもなく癒されている。
この世界の男性達は自己主張をあまり、しないようだ。まあ、ラセルとかロスト父上とかは別だけど、宰相のユートさんとかは特に自己主張をあまりしないんじゃないかなと思ったりする。
流石の僕でも、この世界の女性の肉食系ぶりには、引きぎみであることは否定は出来ないと言うか否定はしない。
だから、その肉食系が行き過ぎてこの世界の男性達は女性が苦手気味になっているのだと思う。この世界の女性にの全員に言いたい。
肉食系ではいけないとは言わないけど、肉食系すぎてもいけないんだよとそう僕は大声で叫んでやりたい。
幼い頃から、香水をつけるの人は僕の好みでないし……アロマージュ姉妹は無視するしか方法がないんだけど……さっさとご飯を食べれば、問題ないんじゃない?と考えて急いで食べても、彼女らは僕らよりも先に必ず先に食べ終わっている。
どんだけ、アロマージュ姉妹はホルンに執念深いのかと考えるとカエデ先生の殺気を感じた時よりも鳥肌が立ってきた。そんな僕の考えていることがわかるのか、ルートやカルトは苦笑いをしていた。そして、僕は彼らに一言呟くように、こう言った。
「……絶対にここの世界で結婚なんてしないと僕はここでここの世界の女性に宣言したい……」
そんな僕の一週間の疲労が表れている一言に、ルートとホルンはコクリと頷いていて、カルトはフフッと笑っていた。
キラは、あわあわと慌てていたので少し、癒されたので僕は苦笑いをしたがら、あわあわと慌てているキラをよしよしと言いながら、キラを撫でているとホルンとルートはいつの間にか、ニコニコと笑っている。
「やっぱり、ノハルとキラには癒される」
「そうだね、ルート。凄く、癒されるね」
そんな二人の会話に僕はむぅーと頬を膨らませていると、ルートとホルンとカルトは余計に微笑ましそうにニコニコと笑いながら、ルートがこう言い始めた。
「癒されると言えばさ……夏休みにね、家に帰った訳よ。
その時にね、何を思ったかは……俺にも良くわからないんだけど、ノハルは空を飛ぼうと考えたらしくてさ……術自体には成功したらしいんだけど、着地に失敗したらしくて、山の頂上に着地しちゃってさ。
ノハルは下山しようとしたらしいんだけどね、遭難してたんだよね~……。あの時は、驚いたわ~。どうしたら、山の頂上に着地が出来るんだよって話だよな~」
「そうそう。ノハルの規格外さには、毎回驚かされるよね。それにさ、それを知ったときのノルファ兄様とお父様の慌てようには凄い驚かされたよ。
それにさ、ノハルって自分が住んでいる町なのにさ、今だに迷子になってさ……毎回、のんきに八百屋のおじさんと話しているんだもの……参っちゃうよ」
そう二人はニコニコとしながら、何故か僕のトラブルメーカー振りを話始めた。癒される話をしていたのに、何故僕のトラブルメーカー振りの話になるのかが、不思議でたまらなかった僕はコテンと首を横に傾げていると僕らのところにたまたま、話を聞こえていたのか、カエデ先生が近くまでやってきてこう言われてしまう。
「……二年生になったら、遠足があるんだが……お前らは俺の班で決定だな」
そう僕らに伝えると、カエデ先生は何処かへと行ってしまった。
そんなカエデ先生の様子に僕はもっと、不思議に思いながら、お弁当を食べ始めると僕以外の皆は苦笑いをしていた。
いつもは優しい言葉でフォローしてくれていたキラでさえも……苦笑いをしていたので、僕は凄いショックを隠せないでいると、そんなキラにこう言われてしまった。
「……ノハルは、絶対にルートの側を離れちゃ駄目だからね……?」
僕……どんだけ、皆からトラブルメーカーだと思われているの……。
てか、何でルートの近くにいることを決定づけられているのかな……?
いや、ルートの近くにいることは、当たり前のことだから、それは別に構わないんだけど……そこまで釘をキラまでにもさされると、流石の僕も凄くショックを受けるんだけど……。
いや、僕がトラブルメーカーだと言うことは自覚はあるんだけど……、これだけは体質の問題だからどうしようもないんだけどな……なんて考えながら、ショボーンと項垂れているとルートが苦笑いをしつつ、僕をフォローするかのようにこう言った。
「か、カエデ先生も心配してくれているんだぞ。お前が迷子になると心配だから、そう言ってくれているだけで……お前がトラブルメーカーすぎることが悪いと言う訳じゃないんだから……そう落ち込むな。ね?」
そう言い終わると僕の近くに来て、僕の頭を優しく撫でてくれた。
僕は勢い良く、顔をあげてルートの方を見ると、ニコニコとルートは優しい微笑みを浮かべている。
そんなルートの優しい笑顔につられるように僕も思わず、微笑んでいると……。
そんな僕らの様子を教室の外にいる上級生の女子生徒達はカエデ先生に怒られたにも関わらず、懲りずにキャーと声をあげて騒いでいた。
いい加減懲りて欲しいんだけどな……なんて考えつつ、そんな女子生徒達の声に僕は思わず表情が消えていき、無表情になる。
頼むから、ご飯を食べている時くらいは静かにご飯を食べさせて欲しいなと考えていると食欲が失せてきたので、僕はお弁当を片付けて鞄へとしまう。
僕はため息をついていると、外を眺めているとルートは苦笑いをしながらも、僕にこう話しかけてきた。
「……本当は大丈夫かと聞きたいところなんだが……お前の表情を見れば、大丈夫じゃないことくらいはすぐにわかるからな……。それに俺もはっきり言って、女子生徒についての対応には困っているし……クローズには色々なことを言われるし……疲れたよ」
そう言うルートの頭を僕は、髪の毛がぐしゃぐしゃにならないように優しく彼の頭を撫でていると後ろから、カルトに抱きしめられた。
「トラブルメーカーじゃないノハルは、ノハルらしくないよ。僕らは好きで巻き込まれているんだから、気にしないの。僕らにとってノハルは、恩人なんだから」
そうカルトは優しい声色で僕にこう言ってくれた。そんな僕らの様子にホルンは、生温かい目でしばらく見ていたが、そのあとすぐにニコリと微笑んでから、こう言う。
「本当、ルートとノハルとカルト達は本当の兄弟みたいに仲がいいんだね。羨ましいなぁ~……」
そう言うホルンは何処か寂しそうで……僕はとても心が痛くなった。
ホルンに何があったのかはわからないけど、僕は友人であるホルンにそんな顔をして欲しくなくて、僕はホルンにこう言う。
「なに言ってんの。ホルンだって、キラだって……僕の大切な友人なんだよ。
助けて欲しいことがあるなら助けるし、悲しいことがあったのなら……僕はホルン達の話を聞きたいと思っているよ。まだ話したくないのなら……僕達に話したいと思えるまでずっと待っているからさ。だって、僕は大切な友人である君の悲しい顔なんて見たくないからね。だからね、ホルン。そんな寂しそうな、悲しそうな顔をしないで?」
そう言って、ルートを撫でるのをやめてホルンの結んである髪型が崩れないように優しく撫でると、僕の言葉にコクンと頷いてから、ニコリと微笑んでくれた。
僕はそんなホルンの表情を見て、満足気に頷いた後にキラの方へと向くとキラも嬉しそうに口元を緩めて笑っているところを見ていた僕に対して、カルトとルートはアハハと声を出しながら彼らは笑っていた。
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今週は特別授業週間の週で一週間の間、初等科二年から中等科六年の生徒達は七時間授業になるらしいと聞いている。初等科二年から中等科三年の人は、今日は三時間続けて実技の授業をすることを義務付けられていると、カエデ先生から聞いた。
中等科四年から六年は三時間続けて、魔術授業を行うらしい。
魔力量強化するためには、この年代で伸ばすのが良いからと言う理由かららしいのだが、僕には必要ないことなのであまり目立たないようにしたいところなのだけど……、そうはいかない理由があるからその願いは叶わないんだけどね。
話は戻るが、僕らは今、実技体育館に約千二百人にいるのだが、それでも凄い余裕があるので凄く驚いている。そんな僕の様子にルートとカルトはクスクスと僕なんか見ても面白くもないはずなのに笑っているんだよ、酷くない?
まあ、その話はとりあえずはおいといて……僕は体術と棒術以外の武器を使う才能がまるっきりなくて、剣を振れば何故か後ろに飛んでいってしまうし、斧を振れば斧が後ろに刺さって動かせなくなる。
弓をやろうとすれば、毎回想定できないような変なところに飛んでいくわで、数々のおかしな伝説を持つ僕はノートル先生とカエデ先生に体術と棒術以外を使うことを禁止されている。
それなのに、体術と棒術ではカエデ先生やノートル先生ですら、勝てないと言うとてつもなく偏った才能の持ち主である僕に、先生達は苦笑いを毎回している訳なのだよとそう考えているとニコニコと笑いながら、ルートがキラとホルンにこう言っていた。
「いいか、二人とも。規格外のノハルにも苦手なことがあるんだ。
だが……しかし、そこに対して親近感を抱いてはいけないからな、むしろ何時でも避けられるように神経を尖らせておくようしておくんだぞ。
いいか、二人とも。ノハルは苦手なことに対しても規格外なんだ。
ノハルに剣と斧と弓を持たせてはいけない。大変な目に合うぞ。まだ、死にたくないのなら……絶対に持たせるなよ、いいな。
ちなみに魔法武術に対しては得意なので、気を付ける必要はないからな」
あまりにルートが真剣な顔で、ホルンとキラは圧倒されたのかはわからないが、青い顔をしながら、コクンと頷いていた。
その後にカエデ先生から、注意事項の説明があったのだが……ノハル ルーセルに剣と斧と弓を持たせてはいけない。と説明をしていた時には、流石の僕でもとてもショックを受けたのだけど……危険であることは事実だから、否定することが出来ないから……その説明に対して何かを言い返すことは出来ないのだけれど……。
自他共に認めてはいるけれど、そうやってはっきり言われてしまうと少し、落ち込んでしまいそう。
しかし、僕にはもっと心配なことがある。三時間続けて実技を行っていると、カルトが暴走しないか心配なのだ……と言うより、暴走するのは確実だ、彼は隠れ戦闘狂だから。
カルトは普段は温厚な性格だけども、武器を二時間以上手にしていると……二重人格のように違う性格になってしまう。
それを止めさせるには、気絶させると言う選択肢一つだけなのだ。
カルトを怪我させるのは、ちょっと嫌だと思ったりはするんだけど……放置していると二次被害が凄いことになる、下手したら学園さえも破壊するね。だから、カルトの暴走を止めるためには気絶させるしか方法がないんだ。
しかも、カルトはその時の記憶がなくいから、どう予防していいのか未だにわからず、困っているんだよ。
ルートの方へと向くと神妙な顔つきでカエデ先生の話を聞いていたが、僕の視線に気がついたのか僕の方へと向いて、コクンと頷いてくれたので、とりあえず僕も頷き返した。
僕の場合は言い聞かすことは出来るけど、カルト場合は無意識の中でやっているので彼自身に言い聞かせても意味がないのだ、カルトにはその時の記憶が全くと言って良い程ないから。
だから、彼よりは確実に強い僕が気絶させて、彼の暴走を止めるしか手段がないのである。
まあ、カルトの暴走についての話はおいといて、今回の実技授業ではグループ分けしないようなので安心した。
好きな人と組んで、実技の特訓をすればいいと先生達が言っていたので、危険人物と化した僕は友人達の特訓する様を見学しようと考えている。
だって、僕が棒を振り回していると壁から離れているのに、何故か傷がついているのだ……。怖いでしょ。
だから、僕が誰かの特訓しているところを見学していても、先生達は怒らない。むしろ、安堵の表情を浮かべているんだよ。……皆、僕に対しての対応が酷いよね。
前に、一回だけ棒術と体術の特訓をしないでくれと実技の先生に懇願されたこともあるなと思い出していると、先生達の話は終わっていたみたいで僕はルートに腕を掴まれていた。
「あ、ルート。カエデ先生の話終わってたんだ。気づかなかったよ」
そう僕が言うとルートとカルト以外の二人は苦笑いをしていたが、ルートはニコニコとしながら僕を立ち上がらせてから、こう言った。
「ほら、目立たないようなところをカルト達が場所を取っといてくれたから、早く行くぞ。考えごともほどほどにしておけよ。お前、考えごとにのめりこむと周りが見えなくなる癖があるからな、全く」
ご、ごもっともな意見だね。言い返せないよと思いながら、歩き出したルートを追いかけるように僕も歩き出す。数分、歩いたところにカルト達がいて僕らのぶんまで武器を用意してくれていたことに感心しているとカルトが真剣な顔をして、僕にこう言ってきた。
「ノハル、絶対に棒術で使う武器以外は手に取らないでね。いいね?」
そう僕に釘をさされると、僕はコクンと彼に頷いた。そんな僕の様子に安心したのか、カルトは剣を手にとって素振りをし始めたのだった。
そんなカルトの素振りをする姿を観察してから、一応、カルトが暴走してもすぐに対応が出来るように軽く僕は肩を回した後、軽ーくストレッチを数分間だけしておく。
万が一のために、今日は人がたくさんいるので特訓はしないが、棒術で使う棒を手にとってから、僕はキラとホルンとルートの元へ向かった。
「ノハル~……いつでも、気絶させる準備は出来ているかな。ノハルばっかりに任せておいて悪いな」
そう申し訳なさそうな表情をして、そう言うルートに僕は横に首をふって彼にこう告げた。
「仕方ないよ、無意識に暴走しているカルトを止められるのは、今の状況では僕しかいないんだし……気にしないで?」
そう言ってから、ルートに微笑んだ。




