表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

42/107

ノハル、初等科二年生になりました?!

時間軸が飛びますので、気をつけて読んで下さい。

 カルトはあれから、四組のカエデ先生のクラスに入り、人懐っこい性格のお陰か、あのまぶしいキラキラスマイルを浮かべることで女子のファンが増やしていっています。

 案の定、非公認のカルトファンクラブが予想通りに出来てしまったので、僕とルートとラセルの三人でカルトのファンクラブを潰してやったよ。

 あと、ついでにカエデ先生の非公認のファンクラブも潰してやったのも、僕にとって初等科一年のいい思い出だけどね。

 僕とルートとカルトは無事に初等科二年生になったよ。僕は首席で、ルートが次席で初等科二年生に上がることが出来た。

 カルトはあまり勉強が得意ではないみたいだけど、実技が凄いんだよね。

 普通なら、逆なんだろうけど……カルトは監禁から解放されてから、一ヶ月ぐらいはラセルに修行をつけて貰ってから、転入しているので剣術などの実技の才能と言うか、センスが群を抜き始めている。

 それから、ルートは空気操作と妖精召喚術が群を抜いていて、妖精召喚術は教えることは僕には出来ないけど、空気操作の魔法を僕の魔法を教えられるだけの知識を教えてみたら、彼は僕よりも空気操作の魔法が得意になったしまったのだけど。

 嬉しそうに笑うルートの笑顔が見れただけで、僕はそれで構わない。

 僕は相変わらずに結界や回復とかの補助魔法を極めようと試みていて、たまにアートお兄様からの依頼がくるほどまでに成長している。 ……そんな僕ら三人は初等科二年生になり、同じクラスになった。

 僕達のクラスの担任の先生はカエデ先生で、僕がそのことを先生に抱きついて喜んでいると、珍しくカエデ先生が滅多に見せない、慈愛の隠った笑顔を見せてくれた。


「そんなに喜んでくれるのはノハル達くらいだな。まあ、……俺もノハル達の担任の先生になれて嬉しいんだけどね」


 もうカエデ先生ったら、天然たらしなんだから。同性でもトキメキを与えるってどう言うこと? こりゃあ……、非公認のファンクラブが出来る訳だ。また、出来ないように僕の専属魔王(ラセル)に頑張って貰わないといけないな。

 そんな僕の様子にルートとカルトは苦笑いをしながらも、二人は僕にカエデ先生に抱きつくのをやめるように目でうったえてきたので、僕はカエデ先生に抱きつくのをやめて、ルートの隣に戻った。


「ノハル、あまり物騒なことを考えるな。恨まれるぞ、特に女子だがな。まあ、お前に勝てるほどの女子はいないだろうけど、女子の嫉妬ほど怖いものはないからな、やりすぎは厳禁だからな」


 そうルートが僕に言うと、周りにいた女子達はきゃーと騒いでいた。

 ルートがそう言うならほどほどにするけど……、非公認のファンクラブだけは僕は気に食わないんだよね……。

 ちっ……また、ルートのファンクラブが出来てやがる……。速攻に、消すか。なんて、辛抱強い奴らなんだ……。変態の魔の手からルートを僕が守ってみせる。さて、まずはルートのファンクラブを潰してから、カルトのファンクラブを潰して、次にカエデ先生のファンクラブが出来ていたら……次はもうないぞ、カエデ先生ファンクラブだった皆さん??


「ノハル、落ち着いて。殺気が凄すぎて皆……立てなくなっているから」


 そう僕をなだめるためにカルトは頭に手をおくと、しばらく僕の頭を撫で始めている。

 あ、そうそう……初等科一年生の後半の頃に、フードをかぶるのをやめて、女子との関係をうまく回避出来るようになりなさいと言われたので、狐耳としっぽを隠して登校をしている。相変わらず、青髪に染めているけどね。女子が話しかけてくるようになってきてはいるけど、うまく言い訳を言って回避出来るようになってはきている。

 まあ、女子のなかでは僕がゲイなんじゃないかと噂になっているけども、学園で僕の近くにいるのはルートやカルトにカエデ先生とかぐらいなのにな……なんて考えながら、僕は自分のクラスである三組に入っていった。

 窓側の後ろの方に三席あいていたので、僕とルートが隣同士の一番後ろで、ルートの前がカルトとなった。

 僕の前の子は、男の子のようで、金髪で短い髪を一つで結んでいる。前の子くらいは、挨拶した方がいいよねと考えて僕は彼に声をかけた。


「初めまして、ノハル ルーセルと言います。よろしければ、あなたのお名前をお聞きしてもよろしいですか?」


 もし、彼が俺様キャラだといけないので、丁寧な口調で彼に僕は訊ねると彼は僕の方へと向いて、ニコリと笑いながらこう言った。


「初めまして、僕はホルン アルファルです。女の子みたいな顔をしているけど、男の子です。よろしくね、ノハルくん」

「ノハルが気に入ったなら、俺も挨拶しなくちゃ。俺は、ルート ルーセルだ。よろしくな、ホルン」

「じゃあ、僕もだね。僕はカルト ルーセルです。よろしくね、ホルン」


 そう皆でニコニコと笑いあっていると高飛車のような甲高い声が聞こえてきた。その声を聞いた瞬間に、ホルンの肩は跳び跳ねて顔もだんだん、青くなっていく。

 どうやら……僕は、同士を見つけてしまったようだと考えながら、僕は彼が怖がっている先をみると、フランス人形のような女の子と日本人形のような女の子がいた。


「ホルン?幼なじみである私達を紹介しないなど、どれだけあなたはアホなのですか?」

「そうよ、ホルン?お姉様をご紹介しないとは……後で、どうなるかわかっているわねっ?」


 あ~……なるほどね。この二人につかえている家系に生まれたホルンは、この二人に頭が上がらない訳だ……。高飛車なこの二人をホルンは怖がっている訳だ。


「偉そうな態度をしていますが、あなたたちは誰ですか。僕は女性が苦手なので……あなたたちと友人関係になるつもりは、ありませんが、紹介すれば気がすむのでしょう。さっさと自己紹介して、早く元の場所に戻っては如何ですか?」


 僕はホルンに話しかける時とは違う冷たい声で、彼女らを睨み付けながら僕はそう言った。そんな僕の様子に何かを感じ取ったルートも彼女らを睨み付けながら、こう言った。


「あまり、ノハルを怒らすんじゃねぇーよ。機嫌直す身にもなってみろっつーの。いつもこのあと、俺が機嫌直しているんだからな。あまりノハルにちょっかい出さないで欲しいんだけど?」


 ルート、君も人のこと言えないようだよ。周りの生徒からすれば、ルートの殺気だって腰が抜けるレベルさ。

 まあ……ルートのことだから、何処までがセーフなのか、弁えて殺気をまとっているのだろうから、俺はルートを止めたりはしないけど。

 はあ……僕は自分より立場の低い人を道具のように扱うような人は大嫌いなのに……、初等科二年生になってから初日に直ぐにあっちゃうとかさ……凄く、運が悪いんだけど。

 ……なんて考えていると彼女らは、先程の僕達の言葉に怒りを感じているのかはわからないが、顔をまるで林檎のように真っ赤にさせて声を怒鳴らせながら、こう言った。


「私は……フラン アロマージュですわっ!以後……お見知りおきをっ……!!」

「お姉様を知らないとはなんとも無礼ですわ!!私は、リル アロマージュですわ。それでは失礼しますわ」


 そう二人は僕らを睨み付けながら、教室から出ていってしまった。

 なんだったんだよ、アロマージュ姉妹。

 まるで嵐のように去っていったよ。

 しかも、アロマージュなんて聞いたことないし。エセお嬢様ってやつなのかな? と考えているとホルンは安堵した表情をしてから、僕らにニコリと微笑んでこう言った。


「ノハル、あ、ありがとう……!彼女達の行動には困ってたんだっ」


 うん、癒された。霞んでいた心が一瞬で癒された。何、この子……っ!

 精神の回復魔法が使えるのっ……なんてふざけてそう考えていると、ルートとカルトは僕のことを生暖かい目で微笑みながら、見つめていた。


「「うん、凄く癒されたわー。場も和んだし。流石、規格外なノハルだね」」


 えっ?今、絶対にホルンを見て、癒される場面だよね。なんで、僕を見て癒されているの。この人達は……!!











 ノハルは考え事をする時は、百面相をしていて面白いらしく、それで癒されているようですよ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ