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コワモテくん

誤字報告がありましたので、訂正しました。

 しばらく歩き、とある教室の前で兄さんは止まりました。


「さあ、ここが君の教室だ。あとで迎えに来るからね、ノハル」


 にこりと兄さんは優しく微笑み、自分の役目に戻るのか足早にこの場から去って行きました。

 僕は自分の教室のドアを開け、黒板を見ると『席はご自由に』と書いてあったが、学園長と喋っていて時間を食ったのか残っていたのはコワモテな男の子(名前も知らないので、コワモテくんと呼ぶことにします。)の隣の一席だけでしたので、僕は普通にコワモテくんの隣の席に座ったら、クラスの人達がざわめきました。

 ねぇ?六歳でこんなに荒れてどうするんですか? お兄さん、君の将来がとても心配です。


「あ゛あん!?」


 そう彼は挑発をしてきましたが、少し…………と言うか、かなり面倒くさいのでシカトしておくことにしましょう。


「なに無視してんだよ!」


 えっ、君。僕に構って欲しいんですか? 構って欲しいなら、構って欲しいと言えばいいのにーと現実逃避を僕はしていると、僕は勢い良く、椅子ごとけられて尻餅をつきました。

 怪我したら、また父様が暴走してしまいますよ~とのん気にそう考えながら、幸いフードが取れていなかったのでひと安心して後に席につき、彼に一言謝罪をしました。


「不快にさせたのなら、ごめんなさい」


「ちっ、てかなんでフードなんかかぶってんだよ!」


 コワモテくんは僕の椅子を再び蹴り飛ばし、飛ばされた僕の近くまでより、僕のフードを外そうと手を伸ばした瞬間に僕は素早く彼の手を掴み、怪我をしない程度に百八十度逆の方向に捻らせました。

 ごめんなさい、条件反射です。つい、攻撃をしかけられると、直ぐに自然と危機回避のために、体が勝手に対応してしまうんです。


「ぐぅ゛っ!?」


 まあ、やってしまったことは仕方がありません。ついでにクラスメイトにも、僕のフードを取らないように警告しておくことにしておきましょう。


「…………君、僕のフードを取ろうなんざ考えない方が良いですよ?

次、やったらこれぐらいじゃ……このぐらいの怪我では済みませんから」


 僕はそう言うと彼に殺気を送り、彼の腰が抜けるまで殺気を送りました。

 んー、流石にやり過ぎたと反省しています。彼と僕では、鍛練の場数も違うでしょうしね~。

 あーあ、きっとクラスの皆、怖がって僕のことを避けるだろうなと考えながら、腰の抜けたコワモテくんの手首を離しました。


「はい……」


 彼はそう返事をすると、腰の抜けたコワモテくんは支えがなくなり床に崩れ落ちるように座り込みました。


「わかってくれたならそれでいいんです。

僕だって無闇に力を振るいたくないですし、君に怪我もさせたくはありませんので、上級生に頼んで僕を絞めようなんて考えない方が良いですよ?

今の僕が魔力を使ってしまうと、魔力が暴走しかねませんからね。

僕の魔力が暴走したら、僕を絞めようとした貴方達は間違いなくお亡くなりになるでしょうから、命が惜しいのなら僕を絞めようなんて考えないで下さいね?」


 僕はまず、彼の蹴りによって倒れた自分の椅子を直し、彼の腕を僕の肩にかけて彼の席まで行って椅子に座らせてあげてから、僕は自分の席に座りました。


「ちなみに、これは脅しではなく、警告ですから」


「わ、わかった……」


 コワモテくんは意外と素直な人でした。











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