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ぼくが空を仰ぐとき  作者: あざみ
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 翌日、小畑さんは保健室にいた。


「小畑さんおはよう」


「おはようございます」


「今朝のニュース、見た?」


「はい! 見ました。流れ星の話題で持ちきりでしたね」


 そう。今日は朝からどこのテレビ局も、昨日の流れ星を報道していた。


 奇跡だという人もいれば、不吉という人もいたけど、でもみんなが綺麗だといっていた。それを見て、ぼくは少し誇らしげになったのだ。


「あれ、本当に小畑さんじゃないの?」


「違いますよ。上級の上級の、そのまた上級の魔法なんですから」


「そっか……不思議だね」


「そういえば、金平糖、綺麗になくなってましたよ」


「え、そうなの?」


「蟻がもっていったのかな……」


 だとしても、あんなに大量の金平糖、運べるものなのだろうか。


 不思議なことって、続くんだな、と思う。



 小畑さんが、『簡単魔道書~星~ 下』の表紙を撫で、

「私、必ずリベンジします」


「輝きを強くする魔法?」


「はい。偶然とか、奇跡とかじゃなくて、自分の力で、空に星を輝かせます。出来れば、昨日みたい

に、星を流れさ……」


 不自然に、言葉が途切れた。


「あ、藍田くん!」


「なに?」


「この本、作者の名前!」


 ばしばしと腕を叩かれ、何事かと思い、作者名を見た。


『簡単魔道書~星~ 下』


 題名の右下に、小さく、

『ノエミ・シモン』

 そうあった。まさか……


「紫門乃恵美……。紫門先生の、名前です」


 ぼくたち二人は、職員室に駆け込んだ。


「紫門先生いらっしゃいますか!」


 大きな声で叫んだものだから、入り口の先生に顔をしかめられた。


「紫門先生なら、昨日、家庭の都合で休職されたわよ」



 コーヒーを淹れていた先生にそういわれ、ぼくたちは顔を見合わせた。


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