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4月ー2 『縁結びの桜』

「桃花たん…可愛い〜♡じゃなくて!」


俺は桃花たんになりたいんじゃない。

桃花たんが現実にいたら、桃花たんを攻略して、桃花たんと幸せな未来を手に入れるのが俺の夢だ。

俺が桃花たんになってしまったら、現実に桃花たんがいてもそれは俺だから意味がないのだ。


納得はいかないが、とりあえず俺が桜野桃花になってしまったという事実を確認することができたので一度教室に戻って荷物を取りに行こう。

もうきっと他のクラスメイト達も帰ってしまった頃だろう。


教室に入って俺の(桃花の)席にある鞄を手に取った時、不意に窓から見える大きな桜の木とそれを見つめる男子生徒が目に入った。

その男子生徒はラブダイアリーの主人公、四季 遥斗だった。

そして、その桜の木は中庭の真ん中に一本だけ立っている桜の木で、その桜の木の下で初めて出会った男女は結ばれるという縁結びの言い伝えもあるのだという。

その場所はゲームでは主人公と桃花が初めて出会う場所で、言い伝えも桃花が教えてくれた。


危ない危ない。

もう少し早く中庭に行っていたら主人公の男と出会うところだった。

今の俺は桃花ではあるが心は男のままだ。

言い伝えとはいえ主人公と結ばれてしまったら最悪だ。

見た目が女とは言え男同士になってしまう。


俺は遥斗が中庭から去るのを見届けてから校舎を出た。

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