7月ー2 『2人のバニー』
ついに俺と海音先輩の初ライブの日がやってきた。
「今日は点数がつくようなものじゃないから、気軽に楽しく頑張ろう!」
ライブ前の最終確認も終わり、ステージ衣装に着替えて俺たちは楽屋で開演を待っていた。
「ていうか、桃花ちゃん衣装似合いすぎてやばー!
超可愛いんだけど〜!
一緒にツーショ撮っとこー」
はしゃいでスマホで自撮りを始めた海音先輩の衣装は黒を基調としていて、バニーガールとアメリカンポリスを混ぜたようなかっこいい系の衣装だった。
俺の衣装は海音先輩と対になるように白色を基調とし、フリフリのスカートでいかにもアイドルというような可愛らしい衣装だった。
頭には海音先輩と同じようにうさ耳をつけていたが、桃花がサクラビットが好きなので桜のモチーフが付いていた。
サクラビットが好きな桃花のために海音先輩が提案してくれたデザインだ。
「海音さん、桃花さん準備お願いしますー!」
スタッフに声をかけられて2人のバニーはステージへと上がった。
「今日は盛り上がっていくよー!」
デビューライブとはいえ、元からタレント活動をしていた海音先輩のライブだ。
会場には1000人以上のお客さんが来て、チケットは完売だったらしい。
俺と海音先輩のダンスに合わせて赤とピンクの光が美しく踊っていてとても綺麗だ。
その光の中には遥斗、渉、栞もいて、少し離れたところに麗華がいるのも見えた。
みんなが俺たちのために会場に来てくれたのがとても嬉しかった。
デビューライブなので曲は5曲ほどでフリートークが長めだった。
40分ぐらいのミニライブとして幕は降りた。
ステージ裏ではライブの成功を海音先輩もスタッフさんもみんなが喜んでくれていた。
楽屋に行くと、関係者として案内していた遥斗が待っていた。
「ライブお疲れ様です。
今日は2人にお祝いを持ってきたんだ。」
「わぁー!めっちゃ綺麗なお花じゃん!
はるくんありがとうー!」
遥斗から渡されたのは赤とピンクの薔薇の花だった。
ゲームでは海音先輩だけがライブをするから海音先輩だけに貝殻をモチーフにしたヘアアクセをプレゼントし、次のアイドルコンテストで海音先輩は遥斗から貰ったヘアアクセを付けるはずなのだが、俺がユニットを組んでしまったせいでまたシナリオが変わってしまった。
「次のアイドルコンテストで絶対1位になるから、はるくんも絶対来てね!」
そして7月が終わった。




