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私?虎に恩を貸す狐です!  作者: とうふもめん
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逆行2

私は時間遡行をしているようだ。

婚約破棄の6年前。あのような性格になる前。

何も知らなかった9歳の頃。

(あの頃は良かったな…。)

「サテリア?」

感傷的になったけれど、すぐにお父様の声で我に返る。

「少し疲れてしまっただけですわ。心配をかけてすいませんでした。」

笑顔を作って返事を返す。

特に何も無くて安心したのか、お父様は安堵の表情を浮かべると

「そうか。今日は部屋でゆっくり休みなさい。」

と言って私の頭を撫で、部屋を出ていった。

「お嬢様。私共は部屋の隅で待機しておりますので何かあれば仰ってください。」

「いえ。いいわ」

メイドがそう言って部屋の中に控えようとする。

「少し1人にしてちょうだい。」

「わかりました。それでは部屋の外で待機しております。何かあればこのベルを鳴らしてください。」

メイドはベットの隣にある照明の近くにベルを置いて部屋を出ていった。

「ふぅ…。」

ようやく静かになった部屋で少し混濁していた記憶を確認する。

時間を戻る前。

9歳の頃に婚約をしたクリス・ディア王子。

爵位が高い為、政略結婚としてクリス殿下と婚約をした。

クリス殿下はこの国の王子殿下で、政略結婚だったとはいえ優しく接してくれた。

仲が良かった私達だけれど、学園入学を境に私達の仲には亀裂が走った。

学園入学前。入学の準備をしていた時に聞いた噂。

私が入学するのは魔法学園で魔力の高さが実力に直結する。

高い魔力を持つのは貴族だけで、平民は魔法を使えない程しか魔力を持っていない。魔法を使えない平民は学園に入学することは出来ないため、貴族のみの学園となっていた。

そんな中、ある噂が流れた。

それは、高い魔力を持った平民が学園に入学してくるという噂だった。

その噂をメイトに聞いても特に関心は無かった。

そうして学園入学当日。

学園への道を歩いていたクリス殿下と私はある少女と出会う。

栗色の髪に薄紅色の瞳をした可憐な少女。高い魔力故に入学をすることが出来た平民の少女、アマリア。

物珍しさに集まってきた生徒達に囲まれ、困っていたアマリアを見つめてクリス殿下は駆け出していき、アマリアを助けた。

なんだかその瞳に映っているのはアマリアだけで、いつかクリス殿下は離れていくのではないかと思ってしまった。

そんな思いは杞憂には終わらず、クリス殿下はアマリアに心奪われて言った。

そんな所をただ見ていられる訳でもなく。

私はアマリアを虐めてしまった。

それを理由に処刑された。

けれど…改めて思い返すと、

クリス殿下はアマリアと浮気をしていたのだ。

流石にそれは良くないのではないか。

私も悪いけれど、そちらも悪いのではないか。

そうすると…。

クリス殿下・アマリア(悪い)=サテリア(悪い)

こうなるのではないだろうか。なのに私だけ処刑をされた。

それはおかしいのでは?

改めて考えるとなんだか気に食わない。

だから…復讐のために!

「虎の威を借ることにしましょう!」

読んでくださってありがとうございます!

拙いところがあるとは思いますが、続けていこうと思います。よろしくお願いします。

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