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憧れの診療所勤務!  作者: 赤坂秀一
第一章 田舎の診療所
4/55

4 川本市までショッピング

お待たせしました第4話を更新しました!

今回は川本市までお買い物です。しかし、華純さん! ちょっと怖いよ……

 私と華純さんは新しい私のブラを買う為に…… うーん、ちょっと言い方が恥ずかしいかな、ランジェリーショップに行く為、うーんこれもちょっと…… アンダーウェアを買う為に、うん、これですね! 川本市(かわもとし)まで来ました。しかしその道中、華純(かすみ)さんの車の運転がF1パイロット並みでちょっと怖いんですけど…… 剣岳(つるぎだけ)インターから高速に乗ったあともすぐさま追越し車線に入り他の車を牛蒡抜きにしています。

「ちょ、ちょっと華純さん、飛ばし過ぎじゃない……」

 私はちょっと怖くて窓の上のところにあるアシストグリップを握りしめています。

「そうかな、120キロくらいしか出してませんよ!」

 それは充分スピード違反ですけどね……

「取り敢えず、あと10キロくらい速度を落とした方が良いと思うけど」

「でも、到着が遅くなりますよ」

「いや、そんなに時間は変わらないから」

 私はそう言います。それに速度違反で止められた方がよっぽど遅くなります。あと、無いとは思いますけど事故だって……

「うーん、飛鳥(あすか)先生がそう言うならそうしますけど、慶子(けいこ)先生は結構ノリノリだったんですけどね」

「ノリノリってどういう事?」

「華純、いいよ、飛ばせ飛ばせって、前に一緒に来た時はご満悦でしたよ」

「うーん、でも捕まったら反則金凄いよ、それに免停だってあるし」

「免停って、ひょっとして自動車学校からやり直しですか?」

 えっと、それは取消しだけど……

「免停は一定期間車に乗れないことよ!」

「えーっ、それは困ります。私、一日でも車に乗らないと身体の調子が可笑しくなるんですよ!」

 えっ、それって病気なの?

「だったらあまり無茶しちゃ駄目だよ」

「あっ、はい……」

 何とか解ってもらえたようですけど、速度はまだ100キロくらいは出てるみたいです。まあそれくらいは良いかな、彼女の車は普通車で黒いスポーツタイプの車なので…… その後、私達は高速を降りて川本市街地に入って来ました。診療所を九時に出て、今は十時十五分です。うーん、結構早く着きましたけど、本当は早くて一時間半くらい掛かるって先輩が言ってましたよね…… まあ、それは華純さんの狂気的な運転の賜物なんですけど…… 華純さんってハンドルを握ると人格が変わるとかじゃないですよね…… 前に読んだ漫画に似たようなのが、あれはバイクに乗ったらでしたけどね……

「先生、着きましたよ。地下駐車場に停めますね」

 しかし、川本市って結構大きな街です。城南市や橋本市よりも栄えているかな…… あれ、でも清川温泉に列車で行った時は川本駅ってこんな都会じゃなかったと思うけど……

「華純さん、川本駅から清川村へ行く列車があるよね」

「川本駅? この辺の駅は川本中央駅ですよ! あっ、でも剣岳方面へ行くディーゼル列車があったかな」

「そう、まえにその列車に乗ったの、川本駅から」

「あっ、そうだ川本市の外れの所に川本駅があった! 川本市川本町に」

「あっ、私達が前に利用した駅はそこだったんだ」

「川本市も結構広いですから、それじゃ先生行きますよ」

 華純さんはそう言って車を降りたらさっさと行きます。(しずく)は来なくて良かったかも、私も彼女も結構な田舎者ですから……

「先生、こっちですよ!」

「あっ、華純さん待って!」

 こんなに人が多いところで置いてきぼりにされたら私は迷子になってしまいますよ…… だからといって交番に迷子になりましたなんて行けませんしね。

「先生早く、ここですよ!」

 ここですか…… そこには、如何にもそういう専門店ですという雰囲気のお店があります。

「先生、行きましょう!」

 中に入ると店内は色取り取りの女性用の下着があります。可愛い系の物、セクシー系の物、色々ありますね! ちょっと前の私だったらこういうお店は、かなり恥ずかしかったんですけどね、だって戸籍上は男ですから…… でも、そんな私を華純さんは、生物学的には女性ですよね! なんて言ってくれて私はちょっと嬉しかったかな。

「先生はどういうのが好みですか?」

「えっと、私は普通に白っぽいのとか淡いベージュので……」

「先生、若いんだからもう少し派手な感じの物でも良いんじゃないですか?」

「でも、赤や黒とかになると透けて見えるかも知れないし恥ずかしいよ」

「大丈夫ですよ、私だって透けて見えないし」

「華純さんは何色を持っているんですか?」

「私は赤とか黒、緑や青が多いかな! って、私に言わせないで下さいよ、ちょっと恥ずかしいな……」

 ふふ、華純さんも恥ずかしがり屋さんなんですね!

 その後、私はいくつかのサイズのブラを試着室で試してみる事にしました。うん、やっぱり大きくなってる…… アンダーはどうかな…… 70だと大き過ぎですね、そしたらやっぱり65かな、それじゃCカップに成長してますね。

 そういう事で、私のサイズはC65という事です。あとは折角来たのでランジェリーやキャミも買っちゃおうかな!

「あっ、これ良いかも」

 華純さんも店内を散策しています。

「華純さんも何か買うの?」

「はい、折角なんで! 先生のサイズはどうでした?」

 そう訊かれて、私はちょっと恥ずかしそうに俯いて……

「うん、ちょっとだけ成長してた」

 そう答えました。なんだか嬉しいような恥ずかしいような…… ですね! 取り敢えず本日のミッションはクリアしましたのでお昼でも食べましょう。

「華純さん、お昼は何食べたい」

「えっ、そうですね…… 私はラーメンとかでも良いですけど」

「うーん、折角だからパスタとかオムライスにしようよ!」

「あっ、良いですね女子二人ですからそっちの方が絶対良いですよね!」

 それじゃ、洋食屋さんにと思いましたけど何処のお店が良いかな……

「華純さん、美味しいお店知ってる?」

「飛鳥先生、それでしたら私の知ってるお店に行きませんか」

「うん、私は判らないから任せるわ」

 そういう事で、私達は川本市の繁華街にやって来ました。この辺はさっきいたとこよりも人も車も多いです。

「先生、ここですよ!」

 ここですが…… 繁華街の路地をちょっと中に入った落ち着いた感じのお店です。

「いらっしゃいませ」

 私達は窓際のボックス席に案内されました。

「飛鳥先生は何にします」

 華純さんに訊かれましたけど、メニューに大きく美味しそうなオムライスが載ってますのでこれにしようかな!

「私はオムライス」

「それじゃ、私はエビフライとナポリタンのセットにしよう」

「華純さん、凄い食欲ですね」

「これくらいは普通に食べますよ!」

 まあ普段から看護師として働いていますからそうですね。あれ、座敷にいるあの子は……

「華純さん、座敷にいる人はこの間えびす屋さんにいた男の子じゃ」

「えっと、晴翔(はると)君でしたっけ」

 彼女は額に手を当てて思い出しているようです。

「でも、川本市まで来るかな……」

「いや、それは来るでしょう! 私達だって来てる訳だし」

「でも先生、あの子はスカートを履いてるみたいですよ」

「あっ、本当だ!」

 でも、晴翔君は男の子でしたよね…… 人違い? でも、顔とか髪型は瓜二つなんですけどね。

「男の子が普通スカートは履きませんよ」

 まあ、確かにそうです。

「あっ、先生は特別ですけどね」

 まあ、そうですね…… 今日もスカートというよりは淡いグレーのワンピースですけど……

「良く似てるけど人違いみたいね、晴翔君がGIDとは思えないしね」

 そして、お昼を済ませ私達はウインドウショッピングを楽しみます。

「あっ、雫にお土産買わないと」

「えーっ、必要ですか?」

 まあ、なにかお菓子を買って行けば雫もご機嫌な訳だしね!

「まあ、日直してるんだし慶子先生も期待してるかもよ!」

「うん、そうですね、買って帰りましょう」

「何にしようかな……」

「先生、マドレーヌとかどうですか? 雫さん甘いお菓子は好きですよね」

「そうだね、それじゃ、マドレーヌとマカロンを買って帰りましょう」

「先生、そんなに買うんですか?」

「華純さんも食べるでしょう」

「はい!」

 まあ、女の子は甘いお菓子に目がないでしょうから、お菓子を買って行ってコーヒーを淹れれば私達も食べれるでしょう。

 そういう事で、私達の川本市でのショッピングは終わり、華純さんの怖い運転で診療所へ戻ります。まったく行きにあれ程言ったのに、また120キロくらい出してますよ……

「華純さん、スピード出し過ぎ!」

「大丈夫ですよ!」

 大丈夫かな…… まあ、何とか高速も降りて後は山道ですけど…… 凄いスピードです。私は川本市からずっとアシストグリップを握りしめたままです。今度からは私が運転した方が良いですね。いや、絶対私が運転します。

 それから三十分くらいで、ようやく診療所に到着しました。こ、怖かった……

「飛鳥、お帰り! どうしたの? 顔色悪いよ」

「うん、ちょっと車酔いしたかな……」

「華純はある意味運転がうまいからね!」

 ハハ、そうですね……

「先輩、患者さんは来ましたか?」

「うん、一人…… いや二人だったかな」

 まあようするに暇だった訳ですね。

「お土産買って来ましたからコーヒーを淹れますね」

 私は診療所の給湯室でコーヒーを淹れます。

「うわーっ、美味しそうだね」

 えっ、もう食べてるの? 私はコーヒーを持って急いで戻ってくると、もうみなさん食べていました。

「もう、コーヒーを淹れてるんだから待っててくださいよ」

「飛鳥、早くしないとなくなるよ!」

 あんなに沢山買って来たのに、もう半分くらいに…… まあ、お土産ですから良いですけど。

「飛鳥、やっぱり大きくなってたの?」

 えっ、えっと…… みんなの前だとちょっと恥ずかしくて顔が赤くなってるかも……

「はい…… 少し成長してました」

「そうなんだ! それじゃCカップって事だよね」

「先輩、大きい声で言わないでください!」

 まったく恥ずかしいな……

「良いじゃない」

「でも、女性ホルモンを入れると大きくなるんですね!」

 華純さんは好奇心旺盛です。

「華純は入れちゃ駄目よ!」

「でも、慶子先生より大きくなるかな……」

「結構大きくなるもんですね……」

 雫まで何言ってるのか……

「ホルモン剤なんて入れたらホルモンバランスが崩れて大変な事になるからね!」

「それくらい解ってますよ……」

「でも、ここまで大きくなるとは思ってませんでしたよ。主治医の先生からもAカップくらいにしかならないよって言われてましたから」

「それじゃ、飛鳥は特別って事?」

「うーん、どうだろう? そういえばうちのお母さんはちょっと大きかったと思うけど」

「じゃあ遺伝とかもあるかもね」

 でも、姉は大きくなかったと思うけど……

「良いな…… 私ももう少し大きくしたいんだけど」

 華純さんはそうぼやいてますけど……

「飛鳥先生ってなにか特別な事とかしてないですよね」

 雫までそんな事言うの、一緒に住んでるのに……

「私は特別なことは…… でも、玲華は何かやってるとか言ってなかったかな」

「そう言えば、玲華も小さかったよね」

「でも、フルーツとかナッツ類にバストアップの成分があるとか言ってたような……」

「そんなのがあるんですか?」

 華純さんも雫も食い入るように私を見ますけど……

「それってボロンじゃないの?」

「あっ、それです!」

「私もフルーツは好きでよく食べてたから」

「だから慶子先生のおっぱいって大きいんですね!」

 華純さんはよほどコンプレックスに思っているんでしょうね。

「でも、飛鳥も一緒のサイズになったからね」

 それって慶子先輩もCって事? いやいや、先輩はDくらいあるでしょう。私が卒業旅行で先輩と洞窟温泉であったとき、先輩は出るとこは出てウエストはキュッと引き締まっていてナイスバディでしたから、このまえ一緒に温泉に行ったときだって、羨ましい……

「飛鳥先生、でもあの子は晴翔君にそっくりでしたよね!」

「あっ、うん、そうだね」

「晴翔君のそっくりさんがいたの?」

「はい、スカートを履いてなかったら本人だと思うくらいです」

「えっ、晴翔君がスカート!」

「だから人違いですよ」

「でも、えびす屋さんで見かけた時は大人しそうだったけど…… それでも男性っぽい身体つきだったから、あれにスカートは無理があるでしょう」

「ですから、人違いですよ!」

 それにしても晴翔君って可愛いですよね! あれ、最初に役場に行った時窓口で騒いでいる人が…… 今思えばあれは晴翔君! でも、あんなに大人しそうな男の子が役場の窓口で騒ぐかな……


川本市ってかなり都会だったようで田舎者の飛鳥は車酔いもあって疲れた様子。高速道路を使って片道九十分は、ちょっときついですね! でも、たまに息抜きだったら良い場所なのかも……


いつもご覧頂き有難う御座います。早速ポイントも頂いていました。有難う御座います。もし、よろしけれは感想も頂けると嬉しいです!

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