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疑問

「……なんなのあれ。」

「ひーちゃん、あんなのって言っちゃ駄目ですよ。……いい気がしないのはわかりますが。」

「……余りにも周りも現実も何も見えてなさすぎ。」

「あはは……。いやほんとどういうことなんでしょうね?スザンナ!」

「はい、おひぃ様お呼びでしょうか?」


スザンナの名前を呼ぶと誰もいなかったはずの場所にすぐに姿を現す。

以前はメイドとして傍に控えてくれていたのですが、いつからか―恐らくあの旧侯爵領での出来事の後からかな―休みを頂いてはどこかで訓練していつしか密偵としての能力を身に着けていたのです。

何でもどんな時でもお傍にいるだけではなく力になるために必要なメイド力です、と言っていたのですが若干メイドの範疇を超えてる気がするのは気のせいでしょうか?

でも、こうして必要なことも多いのでスザンナの判断は間違っていたとは言えないでしょう。

なにより私も支えたいと心から思える人はいるからこそ、その想いを無駄にはできませんから。


「先ほどの伯爵家について調べてもらえますか?余りにも世間知らず()()()気がします。」

「かしこまりました、お任せを。」


そうしてスザンナは音もなくその場を去っていく。


「……うん、確かにおかしい。意図的に知らされていないのかな?」

「だとしたらどうしてでしょうか?一度伺った時の伯爵の印象からして叛意があるとも思えなかったのですが……。」

「……それは、わからない。今考えても仕方ないし何よりせっかくの買い物の時間がなくなっちゃう。スザンナが戻ってきたら考えよう?」

「それもそうですね!まずはドレスを見に行きましょうか!」

「……ん。マリーに似合うのを見つけよう。それもとびきり可愛くて人の目を引くようなものを。」

「嬉しいけど程々にお願いね?」

「……わかってる。でも、有象無象が群がろうとも兄様以外に触れることはできないんだから、ふふふ楽しみ。」

「ほんとにわかってるのかなぁ?」


にこやかに笑い合いながらお店に向けて改めて出発する。

もうすでにこの時には先ほどの嫌なことは頭になく、心の底からショッピングを楽しむことができたのでした。

いかがだったでしょうか?


次回は来週となります。

お楽しみに!


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