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調査報告

あれから王都へと戻りすぐに王城へと案内された。

現地での調査報告をするためだったのだが……。


「ふむ、どうしてこうなった?」

「それは……どうしてでしょうか。」

「聞いてるのはこちらなんだがなぁ。」


そういわれても僕だってこうなるなんて思っていなかったのだ。

調査してすぐに帰るつもりだったのにそれが解決までに至るだなんて誰が想像できるだろうか?

ましてや長年の悩みの種であった土地が再び生き返るだなんて現地に行った当人達のほうが驚いているのだから。


「ううむ。当然感謝しておるが、まさか調査を通り越して解決まで至るとは思わなんだ。」

「陛下、それなんですが確かにかの地は安定しましたが今回の件と以前のこと併せても偶然とは思えなく……。何かしらの陰謀なども考えられるかと。」

「そうか、であれば安心はできんな。こちらでも引き続き調べていくとしよう。ブリュンヒルト公爵此度はご苦労であった。こちらも急だったもので準備ができてない故褒美は別途知らせることになるだろう。」

「は、ありがとうございます。」

「うむ、下がってよいぞ。」

「失礼します。」


報告はすぐに終わった。

ヒルデの刻印魔法についても報告はしたが、まだわからないことも多かったのでヒルデがこれから解き明かしていったものや発明したものなんかを都度報告することになった。

全く新しい魔法も再び吹き返した土地も今後どうしていくかはまだわからない。

それでも王国がいい方向に向かっているのであればうれしい限りだ。

王城から出て馬車に乗り込む。

そこには既に用事を終えたマリー達が乗っていた。


「お父様への報告は終わったんですか?」

「ああ、無事終わったよ。ようやく落ち着けそうだ。」

「ふふ、最近忙しかったものね。今度こそゆっくりできればいいわね?」

「そんなこと言わないでくれ……。本当にまたなにかあったらどうすんだい?」

「……兄様、どんまい。」

「ヒルデ!?」


馬車が笑いに包まれる。

僕は少しげんなりしたが、それでもこの時間をとても楽しく感じていた。

いかがだったでしょうか?

次回から新章に入ります。

投稿は再来週からになると思います。

お楽しみに!

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