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通せんぼ

目の前にそびえ立つ巨大な岩石の集合体——ゴーレムを前に僕たちは攻めあぐねていた。

地面を揺らしながらゆっくりと進行してくるゴーレム。

ゴーレムの厄介なところは頑丈さと再生力だ。

核となる場所を破壊しない限り永遠に稼働し続ける。

場所もこうして荒廃した場所はまともな素材はとれないが、ゴーレムにとって必要不可欠な岩石類は無数に落ちている。

いかに早く核を見つけるかがこの戦いのキモになるだろう。


「……兄様、核見つけた。」

「え!?」


衝撃的な答えがヒルデの口から出てきた。

僕もゴーレムの核を見つけることはできる。

それでもここまで早く見つけることはできない。

やはり先ほどの刻印魔法を学んだことでいい影響が出ているのだろう。

それが本当かどうか?

そんなものは今更疑うつもりはない。

ヒルデはできないことは基本いわないのだ。

驚きはしたがすぐに冷静になりすぐに場所を尋ねる。


「どこにあるんだ?」

「……あそこ、お腹の中心辺り。」

「なるほどあそこかな?」


ヒルデの指さす方向を覗いてみるとより密接に詰まった岩の合間に微かな魔力の反応を感じられた。

あの巨大な体からすぐに見つけられたヒルデを褒めてあげたいが今はすぐに行動を起こす。

それに気づいたのかゴーレムは進行を辞めて拳を振り上げる。

僕はギリギリで回避してそのままゴーレムへと近づいていく。

躱した拳は音を立てて地面にめり込み突き刺さる。

今がチャンスだと思い腕へと飛び乗ろうとするとゴーレムは腕を崩し起き上がる。

その後再び腕を形成し始める。

僕は崩れる岩の合間を駆け下り地面へ着地すると再びゴーレムへと近づくべく走り出す。

そしてようやく足元へとたどり着いた。

今度はゴーレムが足を上げて踏みつけようとしてくる。

僕は再びそれを回避し飛び出している岩を足場に駆け上がっていく。

そうしてついに核がある場所に辿り着く。

そうして腰のグラムンクを抜き放ち魔力を込めていく。


「すまないが、ここを通してもらうよ。」


剣を振りかざし至近距離で周りの岩ごと核を切り裂く。

そうしてゴーレムは機能を停止し、音を立てて崩れていった。

こうして調査での戦いは幕を閉じたのだった。

いかがだったでしょうか?

また明日お楽しみに!


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