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昼食

ステフが教室にやってくる。

本当は僕が彼女を迎えに行きたいのだけど、今は彼女が僕の従者として入学しているし周りの目もあるので念のため待つようにしている。

せっかくの学園も派閥云々のせいで楽しみ切れないのが物凄く残念でしかない。


「ジーク様、お迎えに参りました。」

「うん、行こうか。」

「かしこまりました。」


ステフはいつもの口調ではなく、従者として適切な言葉使いを選んでいる。

特にこのクラスには地位にうるさいヴィータ・ローレイルがいるから仕方ない。

屋上も事前に借りることができたのでそこでは気兼ねなくご飯を食べながら談笑できるはず。

それまでの辛抱なのだ。


「それで場所準備しておくからミミル迎えに行ってきてくれない?その、僕が行くと色々面倒が付きまとうから……。」

「はい、かしこまりました。」


僕は少し苦笑を浮かべながらミミルを呼んでもらうように頼む。

ステフは表情を変えずに白鯨クラスに向かう。

あれからミミルとは行動を共にすることが多い。

というのもミミル自身も魔剣に興味があるようでどういった経緯で手に入れたのかとか話をすることがある。

この話はそのままガーヴにもいくことになる。

こうすることで頻繁にガーヴの店に行くことを防いでいる。

うん、ちょっと職人は苦手になりつつある。

でもこれくらいは許してほしいのだ。


「ジーク、ミミルを連れてきたわよ。」

「こんにちは!」

「ありがとう。やあ、ミミルこんにちは。ステフ毎回ごめんね、なんか色々頼んじゃって……。」

「仕方ないわよ、ジークは貴族家当主なんだからいくら学園内とはいえ体面はあるし、ね?」

「ほんと、面倒ごとばかりだよ。さて、後はご飯食べながらでも話そうか。ちょっと聞きたいこともあるし。」

「そうね、少しお腹すいていたの。」

「あたしもおなかペコペコー!」


それから各クラスの様子を聞いたのだが、ミミルのクラスは気になることはないようだった。

ステフのクラスの講師は若干言葉に気になるところはあるものの、今は大人しい様子。

つまり、現状問題なさそうということだ。

ただ、それもいつまで続くかわからないのも事実。


「何か気になることがあればすぐに言ってくれ。」

「わかったわ。」

「わかった!」


それから堅苦しい話はやめて楽しく談笑する。

こんな日が続けばいいなと思いつつ。

いかがだったでしょうか?

また来週投稿予定ですのでお楽しみに!


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