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一つの結末

「アリアンナ王女殿下、少しお話が……。」

「なんだ?まさかお前私を口説こうというわけではあるまいな!?最高にかわいい天使(マリー)という婚約者がいながら……なんたることだ!!許さんっ」

「いやそんなわけないでじゃないですか。そんなことよりも大事なことです。」

「いや、そんなことってこれでも第一王女なのだが?」

「そんなの今更です。それで彼女についてなのですが。」

「……納得がいかないがまあよい。あの青い少女がどうかしたのか?」

「これから森の民を連行するかと思うのですが、彼女については免除して頂けないでしょうか?」

「ほう、なぜだ?言うからにはそれ相応の理由があるのだろう?」

「はい、実は……」


それから王女に森で彼女に出会ったこと、そこで彼女に助けられたということにして伝える。

それ加えてどうやらややこしいことになったのは彼女が疎まれていたことに起因することを話す。

そんな彼女を同じ場所に連れて行くと更に事態が拗れてしまう可能性がある。

なので我が地に預かり頃合いを見て彼女を然るべき場所に解放したいと話す。

それを聞いて王女は少し悩んでから許可を出す。


「彼女の境遇には思うところもある故それ自体は構わん。だが、さすがに何も枷をせず彼女だけをというのは少々難しい。」

「それは、そうですか。」


確かに彼女を森の民から一度引き離してお互い距離を置くほうがいいと思い提案したが、その彼女が自由に外にいるとなればそれもそれで厄介ごとの種だ。


「そこでだ、彼女には借金奴隷という身分になってもらう。」

「なるほど、そうなりますか。」


奴隷制度の中でも比較的に身分は保証されており、返済が終わるまで身分を返上することができない。

今回の場合は軍の被害額などを彼女に負債させる形にして奴隷になってもらう。

実際は被害額を彼女に払わせるつもりはない。

それでも架空の請求をすることで森の民の代わりに奴隷として働いていることにし、少しでも心証をよくしつつこちらのタイミングで解放できるようにするのだ。


「うむ、それ以外なにかあれば聞くがあるか?」

「いえ、ございません。」

「そうか、それでは王都に戻ったら手続きをしよう。それから彼女をつれていくがいい。」

「ありがとうございます。」


僕は王女に頭を下げる。

これで彼女が救われればいいのだが。


「いやぁそれにしても今回の件、本当に助かった。陛下には私からも伝えておこう。——勿論マリーにも事細かに、彼女についても話しておかねばな。」

「あっ……。」


王女はニヤニヤと意地の悪い笑顔をこちらに向けてくる。

そこに来て僕はマリー達に黙ってこちらに来たことを思い出す。

怒るマリー達に正座をさせられている姿を幻想する。

僕の王都への帰り道はかつてないほどの重い足取りとなったのだった。



いかがだったでしょうか?

次回で第二部が締めくくられることになると思います。

来週投稿予定ですのでお楽しみに!

(リアルの都合で今回のように土曜に二話投稿になる可能性があります。その場合活動報告には記載させていただきますのでよろしくお願いいたします。)


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