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初めまして、私は

馬車がブリュンヒルド城に到着する。

事情の説明もあるからとマリーには少し残ってもらい先に馬車を降りる。

セバスとクラインを筆頭に家臣たちが出迎えてくれていた。


「「「ジーク様、お帰りなさいませ。家臣一堂心よりお待ちしておりました」」」

「みんなただいま。それとごめんね、客人も一緒に帰ってきたんだ。紹介するからその後のことはよろしくね?」


軽く皆に挨拶をしてからマリーをエスコートする。

マリーが降りてきた時皆は首を傾げていた。

主人である僕がエスコートしてる相手が幼女、それもデビュタント前の王女なのだから。

僕も逆の立場ならそういう反応になるだろうなぁと苦笑いを浮かべる。


「初めまして、私はマリアンヌ・ヴァルハラです。ち・な・み・に、この度ジーク様の婚約者になりました。これからよろしくお願いします。」

「「「えぇえっ!?」」」


思わず僕も声を上げてしまった。

第三王女とか紹介の仕方はあると思うのに婚約者が先に来るとは思わなかった……

これだと穏便に済ませることは出来なさそうだよ、とほほ。


「と、とりあえず客室にマリーを案内してあげて?」

「は、はいっ」


そういってメイド達にマリーを案内するように促す。

去り際にまた後でとニコッと笑いながら手を振るマリーは可愛かった。

うん、そんなことよりもこの周りから集まる視線をどうしたものか。

家臣たちが訝しげにこちらを見ている。

幼女の笑顔に微笑む姿は確かにアウトだと思う。

でも、聞いて欲しい。

不純な気持ちなんて一切ない。

ないったらないんだ。

とりあえず兵士と代官たちには仕事を多めにやるように指示する。

ブーイングが起こるが気にしない。

主を変な目で見るのが悪いのだ。

諦めて欲しい。


そうして各々が職場に戻る中セバスとクラインだけが残る。


「えと、ジーク様事情は説明してくれるので?」

「もちろん、2人にはまた迷惑かけるかもだけどよろしくね。」

「かしこまりました。ところであの方はやはり?」

「そうだね、第三王女マリアンヌ。僕としてもどうしてこうなったか分からないんだけど昔助けた事があってそれから好意を持っていてくれたらしい。今回のことで婚約者になると陛下や宰相を説得して押し切ったんだ。まぁ僕も最終的に申し出を受けることになったよ……。ちなみに予定はもっと先だったのを自己判断で今回着いてきたから、もしかしたらそろそろ王都から届くかもね。」

「それは、また活発な方なんですな」

「それどうなんです?どうみてもアウトな気がするんですが……」


遠い目をしながら簡潔に説明する。

クラインの言う通り僕もまずいとは思うんだけど本人がいいと言ってたし隣のメイドもそれに追随してるもんだから説得もできやしない。

もう既に周りから責められてる気がしてならない。

あれ?これって傍から見ると幼女の掌で踊らされてらたりする?

まさかそんなことはない、よな。

天使と呼ばれる王女が実は小悪魔なんてそんなこと……あはは。

深く考えるのはやめよう。


「僕もそう思うけど、大丈夫だと押し切られたよ……うん」

「……坊ちゃん。俺は将来が心配で仕方ないんですが。」

「やめてくれ、本気で今そう思い始めたんだから。」

「はっはっは、良いではありませんか。私としてはジーク様が元気であれば尻に敷かれてようが気にしません。ええ。」

「尻に敷かれる前提なのはほんとにやめて!?」


三人で笑い合う。

なんだか最近忙しかったからこうして二人とも笑いあったのは久しぶりな気がするな。

そういった意味だとマリーが来てくれたのは良いキッカケだったのかもな。


「さてと、とりあえず王都からの連絡を待ちつつ歓迎会の準備でもしようか?」

「かしこまりました。すべてお任せ下さい。」

「頼んだ。念の為クラインは周りのパトロールをよろしく。王女様がいるという情報は知られてないと思うけど念の為ね?」

「はっ。お任せ下さい。命にかえてもお守りします。」

「張り切りすぎだよ、交代したら食事に入ってもらっていいから。もちろんお酒もあるから、ね?」

「それは、いえ、ありがとうございます。ではほどほどに頑張ります!」

「よろしく!」


そうしてそれぞれ持ち場に戻る。

僕は溜まってるであろう書類を処理しなければならない。

今日はそこまで多くは処理できないだろうけどやれることはやっておかないとね。

さてと、頑張りますか。

晩食まで黙々と執務を行う。

途中お茶を用意してくれたメイドから王女様の様子を聞いたらめちゃくちゃ好評だったし受け入れられていたのは早過ぎないかなと少し焦ったのは秘密だ。

そのうちメイド部隊をメリッサを軸に掌握されそうな気がしてならないけど今は考えたくないや……。

皆様あけましておめでとうございますm(_ _)m

これからも凪咲琥珀とこの作品をよろしくお願いします。


という訳で今回領地に到着してからのお話でした。

明日は王都からの使者と晩餐での出来事も含めてお送りする予定です。

お楽しみに!


☆再度告知


12/29から1/4まで休暇ができました。

というわけで上記の期間連続投稿をしようと思います!

基本的にいつも通り21:00更新予定です!(今回は事前に予約投稿する予定です)

ぜひ楽しんでいただければと思います!


また、便利なブクマの登録や下の☆で評価をしていただければ励みになりますのでお願いします!!

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