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2 みんなと協力して熊を倒せ!

「何をしよう・・・」僕は人間の世界から崖を飛び越えて動物だけがいる楽園にきた。

この場所はその名のとうり楽園で、花が咲き乱れ、青く清んだ湖、そして広大な森。

頻繁に動物たちが走り回っているのを見る。僕は何をしようか考えている。

なにせ楽園は”人間が立ち入れない場所”だからだ。

動物と人間の混ざった種族は珍しいらしく、みんな僕を避けている。

そう言うわけで、僕はこっちに来てもひとりぼっちだ。

なんだか寂しい気持ちになるが同じ仲間を見つけよう。

僕の中でそんな決意が生まれていた。その時だ、「うわぁ!助けてー。」

と言う声が聞こえた。僕が振り返ると後ろから僕と同じく、

人間と動物の混ざった種類の子供が熊に追いかけれれている。

だが僕が助けようとする前に、別の熊が僕めがけて走って来た!

「わぁー!」僕は必死に走ったが、熊のスピードは僕よりも早かった。

熊はだんだんと距離を詰めて、しまいには僕をくわえてどこかに走って行く。

その時僕は気がついた。人間がいないと言うことは漁師などによって、

大型の動物が狩られることがない。つまり大型の肉食動物などが、

沢山いると言うことだ。熊は僕をどこに連れて行くつもりなのか、

森の中を駆け抜けて行く・・・


しばらくして、熊が立ち止まった。どうしたのかと思って僕は周りを見渡した。

すると、僕をくわえている熊の前に、さっき追いかけられていた子をくわえた熊がいた。

その子は捕まって気絶したのか気絶して捕まったのかわからないが、

意識がなかった。すると熊は前にいるくまに合図をして、また森の中をかけて行った。

すると、また熊が止まった。前には大きな洞穴がある。

僕をくわえた熊は、その中に入っていった。なかは暗かったが、何と無くなかの様子が見えた。

そしてクマは僕を洞穴の地面におくと、何処かへ行ってしまった。

その時「また捕まったやつか。」と言う声が聞こえて来てびっくりした。

なぜなら僕と同じ動物と人間が混じった種類の声だったからだ。

ちなみに、動物と人間が混じった種類のことを、『ラミー』と言う。

だんだん暗闇に慣れてくると、周りには5人のラミーがいた。その中にはさっき捕まった、

ラミーもいた。とりあえず僕はみんなに話しかけてみた。「えーっと、みんな。名前は?」

そう言ってから僕は少し後悔した。初対面の人に急に名前を聞くのは、失礼だったかもしれない。

みんな黙っている。なんだか気まずい。(汗)

長い沈黙の後、一人のラミーが話し始めた。「僕の名前は、ライヌ。

かなり前からここに閉じ込められているんだ。」そうライヌが言うと、

今度はその他のラミーが、「僕はミースト。君は見たことあると思うよ。」

「私はロメナ。最近ここに連れてこられたの。」

「僕の名前はビロナス。」「わ、私はキリヌ。よろしく。」と、

次々に名前を教えてくれた。僕は、みんなにこう言った。「みんなにお願いがあるんだ。」

『お願い?』みんなが声を揃えて言った。「うん。」僕ははっきりと言った。

そして僕が「みんなで協力して、ここから抜け出したいんだ。」と言うと、

数人のラミーが驚いたような表情をしている。まるで、

そんなことをしても無駄だと言うように・・・

僕の予想はあながち間違いではなかった。キリヌが

「そんな・・無謀すぎます!あの熊相手に私たちがかなうはずありません。」

と言ったのだ。そしてライヌが

「そうだよ。前にも熊に立ち向かったやつがいた・・・

でも、あんな熊相手になんの策もなしで戦うなんて。」と言

った。

僕はそれに対して、「勇敢なラミーじゃないか。」と

反応すると、

ライヌが「何を言ってるんだ?!あんなの”勇敢”じゃない。

ただの”無謀”・・・いや”ばか”だ。」と言ってきた。

そう言われても僕は諦めずにこう言った。「でも、僕はちゃんとした策も考えているし、

5人いれば、熊もきっと倒せるよ。」それを聞いて、みんなは渋々協力してくれた。

僕が作戦を話すと、それなら倒せるかもとみんなは納得した。

するとロメナが、「そういえばあなた、名前は?」

と、聞いてきた。僕は「僕は名前がないんだ。物心つたときから親がいなくて・・」

と、答えた。すると「じゃあ、私たちがつけてあげるね。」と言ったのは、

ライヌだった。「えっ?名前、つけてくれるの?・・・・」

僕は驚きながらも嬉しく思った。すると今度はミーストが

「うーん。どうしよう?」と考えているとロメナが

「あっ!そうだ。じゃあ、みんなの名前の頭文字をとって、『リリカ』はどう?」

と言った。そのロメナの言葉に、多くのラミーが賛成した。

「いいね。」「すごくいいと思うよ。」「そうしよう!」などの言葉が飛び交った・・・


そして決行の時、僕はみんなに合図を送った。みんなはそれをみて、

洞窟の外に出た。外ではクマたちが見張りをしていたが、

一匹のクマが反対を向いた時に、みんなはさっと走った。でも

森に入る時に、熊に見つかってしまった!・・・が、

それも計算のうち、気がついたクマは2体だが、ちゃんと対処法は考えてある。

まず一匹目のクマは、キリヌが気を引いてくれている。キリヌは少し動きが遅いところがあるが、

クマとの距離は十分にある。落ち着いて木の陰に隠れれば、クマをはめるのは簡単だ。

クマは思惑どうり、キリヌに向かって突進して行ったが、

キリヌはいいタイミングで木の陰に隠れて、熊を木にぶつけさせた。

これで一体目は倒せた。だが問題は僕たちが今戦っている2体目だ。

この熊は相当頭がキレるらしく、なかなか罠キリヌがやったこと

にもはまらないし、僕らが少しでも隙を見せればすぐさま襲ってくる。

全く気が抜けない。その時だ!ビロナスが熊の突進を受けてしまった。

そして、バランスが崩れたところを狙い、鋭い爪でなぐろうとしてきた!

「危ない!」そう思った時、近くにあった木からミーストが飛び降りて、

木の枝で熊の頭を思いっきり叩いた、その瞬間少し熊の動きが鈍って、

その隙にロビナスは立ち上がれた。だが熊に効果こそはあったが、

まだ熊はピンピンしていて、ミーストを掴み投げ飛ばした!

僕はとっさに岩山に登ると、その上から熊の背中に飛び乗って、

首筋に噛み付いた!熊もこれは辛いようで、必死に僕を振り落とそうとしてきた。

熊は激しく体を揺らしてくる。ついに僕は振り落とされてしまった!

だがこれ以上攻撃させまいと、ロメナが熊にかかと落としを食らわせた。

だがその熊は、ロメナの足に噛み付いた!「っ!」

ロメナは顔を歪めた、熊が思いっきり噛み付いたというのに、

足が折れていないのが奇跡だ。だがそんなことを考えている暇はなかった。

熊が僕に向かって突進してきたのだ!

(あの突進を食らったらまずい!)そう思った、

僕は熊が近ずた時を見計らってジャンプをし、熊の頭に手をついて、

そのまま熊の体の上で、バク転をして熊を飛び越した!

流石に熊も動揺したようで、あたりを見回している。

僕はその隙をついて、熊のみぞおち(と思われる場所)を、

思いっきり引っかいた!

すると熊はぐらりと傾き、地面に倒れた。

僕はとても嬉しかった。仲間と協力して、一時は苦戦したがついに熊に勝ったのだ!

                      続く

「はぁ。熊を倒すの大変だった。でも・・・」

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