生にしがみつく下等なものでは無い 2
「お待ちしておりました。初めまして、こんにちは。遠い所からわざわざありがとうございます。」
と言って手を差し出してきたので、少し観察した後こちらも手を出し、握手を交わした。
「私の名前はエルブ・フォン・ベルンクス。ベルンクスとお呼び頂いて結構です。」
コ「初めまして。ベルンクス様。」
手を離さない。まだ離さない。
ベ「貴方はドーガルア帝国と敵対国のタスタ出身だと聞きました。総統からのお呼び出しならば、なぜ来たのでしょう?逃げ出す事などを考え無かったのですか?……もしくは殺そうとか。」
ベルンクスは握った手を離そうとしない。
振り払えないようにがっちりと握ってやがる。
(クッソ。やっぱそれ聞くか。)
コ「どうせ逃げても捕まりますよ。こちらも聞きますが、こう言うのは普通将校とか警察とかでは?」
ベルンクスはコシェの方をしばらく見て、納得したかのように手を離した。
ベ「長々と玄関先で失礼。ではまず身体検査を…身体検査はマーリーと言う者がする。女性だ部屋に入って検査を行った後でまた案内する。」
コシェは言われた通りに部屋のドアを開けた瞬間、マーリーと言う女性はいきなり抱きついてきた。
マ「やっほー?持ち検するよー?とにかく入って!」…⦅ベルンクスにウインク⦆
─ガチャ─
マ「………………………………あー!なた本当に何も持って来ずに来たのね!なんで?凄いね!」
(テンション高いな…… ……しかし抱きついたのはきっと考えがあるからだろう。合図を送るかなにか…自分ならそうする。)
マ「テンション高いなとか絶対思ってるでしょ!いつもこんな感じ〜!お疲れ様!持ち物検査は終わりだよ!」
コシェは最初から最後までテンションの高いマーリーに、この国の内政を担当している人がこんな人だとは…と半分戸惑いながらも部屋を出た。
出るとベルンクスが小難しそうな表情で立っている。
ベ「………あぁ。終わりましたか。では総統室へご案内致します。」
この物語はセリフが非常に多いです。