シ線、被害妄想
そんな物を向けないでくれ
射程の無いナイフのようなそれを
そんな物を強要しないでくれ
いつか君を傷つけてしまうから
直線の上に存在することが
ひどく怖かった
責められているような気がして
嗤われているような気がして
求めるのは理由
懐古、追憶
行きつく先は自己嫌悪
言い包めるのは容易かった
責任は何処
僕は何から逃げているの
透明な恐怖の理由なんて
誰も知ったことじゃあない
じゃあ、綺麗事はお終いだ
その薄汚い球体を抉って
その綺麗な水晶体に刃を突き立ててやろう
お前が僕の心臓を抉ったように
笑いながら、或いは泣きながら
そして、虚勢もお終いにしようか
こんなにも捩れた僕を
もう戻らないかもしれない僕を
時間ごと巻き戻す歯車を探そうか
いつか無くした歯車を
過る、聞き飽きた、フレーズ
「相手の を見て話しなさい」
馬鹿言うな、それは「凶器」だ