入学試験
-学園正門前―
「すいません、試験を受けたいんですけど」
「それではこの紙に記入をお願いします」
(めんどくさいな、まぁ、テキトウでいいや)
申込書
・名前 カンザキ・コウ
・年齢 17歳
・出身 どこか
・MAD ヒューベリオン
・モットー 面白ければ何でもいい
コウは紙を受付の人に渡した
「カンザキ・コウさんですねではこの札を持って体育館にお入りください」
と目的の建物はすぐに見つかった。
(ここか、デカいな)
-体育館―
体育館の中にはたくさんの人がいた。あたりを見渡して歩いていると、入口の方から声がした。
「静粛にこれよりノルニル魔導学園 入学試験を始めます。1番の人からとなりの闘技場に来てください」
と言って1番の人を連れて行った。
(998番か最後のほうだな、どこかに座っていよう)
-3時間後-
「998番の方」
「あ、はい」
コウは呼びに来た男の人に998番と書かれた札を渡した。
「では、ついて来てください」
男の人についていくと目の前にドーム状の大きな建物が見えてきた。中に入ると端のほうに椅子がありそこに何人かの人がいてドームの中央には丸いボール状の的が浮いていた。
(広いな、何をするのかな)
「それでは、試験について説明します。まず、魔力検査を受けてもらいます。その後、MADを使用してあそこの的を攻撃してもらいます。まず、ここに手をかざしてください」
そう言って男の人が箱型の装置を差し出した。コウが手をかざすと機械が反応した。
「魔力の質は問題ありませんね。次の試験に入ります、あの的を攻撃してください破壊してもかまいません」
「はい、分かりました」
(どの位の力で打とうかな~)
「ヒュー、みんな起きているか?」
『はい、起きております』
コウの杖型のMATから声がした。
「じゃあ、ロード二回で直射砲とシールドを」
『了解』
コウの身長ほどある杖の先端部の下につているスライドが二回スライドした。
試験官たちのほうに手を向けると周りをドーム状の光の壁が包んだ。試験管が何か言ったが気にせずコウは杖を構え、先端から光の砲弾を放った。
光の玉は空中の的をあっさりと貫いた。
(あ・・・・やばい)
的を貫いた後、砲弾は止まらず闘技場の屋根をも貫いた。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
(・・沈黙が重い・・・)
「すみません、貫いてしまいました」
とコウが言うと放心状態だった試験官たちは気が付き
「わ、わかりました。試験はこれで終了です、結果発表まで体育館で待機していてください」
と言われて体育館に戻った
―体育館-
(やってしまたな。最近、使っていなかったからな)
コウは落ち込んでいた、そこにフードをかぶった1人の少女が近づいてきた。少女はコウのそばに立ってじいっと見つめてきた
「何か用か?」
「・・精霊」
「え、精霊?」
「あなたの周りにたくさんいたから」
「きみ、みえるのか?」
そう聞くと少女はこくりとうなずいた。電子精霊は世界中どこにもいるが普通、電子精霊は人の眼には見えない。見えるとしてもそれはMATに宿っている精霊を魔力を使って見えるようにした時だけであり、今コウはその術式を使っていない
(特異体質か?)
「きみ、名前は?」
「・・・キオネ、キオネ・エーベルバイン」
「俺はカンザキ・コウ 、コウて呼んでくれ」
「キオネと呼んで」
「キオネ、なんで精霊が見えるんだ?」
「わからない、昔から見えていた」
(わからないか。今度、調べてみるか)
コウが考えことをしているとキオネが入口のほうを指さした。
「結果、張り出された」
と言って歩いて行った。
(おおしろい子だったな・・・見に行くか)
入口には掲示板があり結果が張り出されそこには
『998番 合格 8組』
と書かれていた。