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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第一章 魔王編 物語の始まり
90/270

番外編 勇者様+α

「・・・眠い」

しょうがなく目をこすりながらおきる俺


「シャキっとしなよ、徹夜」

目の前では美月はもうシャキっとしている

朝の弱い俺と朝に強い美月

なにやら王様からの迎えが来る、というのはもう伝えてあるので

美月はそれなりに服をちゃんとした服装にしている


ちなみに俺はいつもどおりだ

別に俺は有名じゃない筈だから関係ないし

冒険者である俺にとってこれが正装だ

・・・といういい訳をしている

他の服も持ってるけどあまり変わらないからね


「めんどぅだぁ~・・・」


「自分で勝手に行って勝手に決めてきた癖によく言うね

私には相談もしてくれないし・・・」

なにやらむくれている美月


「いやいやいや、わざわざどうでもいいことで頭を痛くさせなくてもいいじゃないか

俺なりの気遣いだよ、気遣い」

・・・といういい訳をしておく


「・・・へぇ~」

なにやらジト目の美月

信じてないよ・・・本当だよ~・・・たぶん


「ん~、このコートも飽きてきたなぁ・・・」

異世界に着てからいつも使ってるコート

闇をまとわせて暗闇に紛れる能力もあるコート

でも・・・いい加減に飽きてきた

別に服装にこだわりがあるわけではないが、他にも着たいときが時々ある


「じゃ、じゃあ今度私と買い物に行こうッ??」

なにやら美月が凄い勢いで来る


「別にいいが・・・」


「よぉ~し、そのときにはリヤナさんに買って貰ったので

がんばるぞぉ~!!」

何をそんなに頑張ろうとしてるんですか?

あと、リヤナの使った金は全て俺のですぞ?

あの人は俺の金をいっぱい使ったんですよ?

あのクソ野朗・・・


その時、ドアがノックされて宿の主人が顔を見せた

どうやら「迎え」というやつが来たらしい

宿の主人はいきなりの騎士の出現により混乱気味だ

いや、「出現」ていう言葉がおかしいことはわかりますよ?

でも俺に取ったら面倒事を持ち込んでくるやつはモンスターと同じです

だから、出現といったのだ

ちなみにそれには美月も入ってたりする


「いてっ!!」

いきなり美月に殴られた

あまり力を入れた一撃ではなかったが、不意打ちなので驚いた


「今私に失礼な事考えたでしょ?」


「いえいえ、そんなわけないでございますヨ」

なんでこんなに鋭いんだッ!?


「言葉遣いが可笑しくなってるよ~?」

ひぃッ!?怖い!!


「と、とりあえず行くぞ!!」


「・・・そうだね」

なにやら話をそらされた事に怒ってる感じの美月だが

とりあえず行かないとね!!人を待たせるの悪いじゃん!!

ちなみに、いつもの俺なら人を待たせてても気にしない。時と場合ってやつだ


「おはよう、徹夜くん」

そこにいたのはザアク・オルライト

というか俺、名前教えてないよ?・・・どうせ調べたんだろうな・・・


「えぇ~・・・迎えに来させるならわざわざ貴方じゃなくても・・・」

俺のげっそりとした声


「いやいや、世界を救ってもらった方には私がくるのが当然だと思ってね」

そう答えてくる誇り高き騎士さま


「徹夜、この方は?」

美月が後ろからヒョイッと顔を見せて質問してくる


「・・・オルライト卿だよ」


「ふむ・・・この大国一の騎士として有名な・・・」

この人は昨日も言っていたが相当有名だ

実力はS~SS相当、戦った者は必ず破れ、いくつもの戦場で実力を証明している。


「はじめまして、お美しい勇者様」

胸に手を当てて足を交差してる騎士さま

たしかこういうのが挨拶なんだよな~


「ねぇ!徹夜、聞いた?美しいだってッ!!」

反応するのそこ?

別にお前の外見なら言われて当然だと思うぞ?


「徹夜も私にそれぐらい言うといいよッ!!」

意味不明だ


「よかったな~」

とりあえず反応しておこう


「リアクションが薄いよッ!!ちゃんと反応してッ!!それに話が噛み合ってないし!!」

とりあえず無視


「・・・それではこの馬車に乗っていただく」

そういってザアクが俺達に乗るように促す

この馬車・・・豪華だ~

売ったら何円になるんだろう・・・

とりあえず馬車に乗ろう

そして俺と美月、最後にザアクが乗ると馬車が動き出す


「国王の前では礼儀良くするのが普通だと思うが

俺はどうすればいいのかわからないぞ・・・?」


「え~、徹夜そんなこともわからないの?

・・・実は私もわからなかったりするけどね」

だったらさっきの俺を馬鹿にしたような発言はなんだ?


「ふむ、別にそんなことはしなくてもよいと思う

相手は国王だが、あなた方は世界を救った方々だ、対等かそれ以上に扱われるはずだ」

そんなことをいう騎士さん


「対等かそれ以上・・それにしては見張られたりして失礼な事されたけどな」


「疑われたくないのならば、一回国王に謁見でもすればよかっただろう

終戦後に国を潰すと宣言した勇者が現れるのだ、当然警戒するだろう」

騎士さまの発言、終戦後にわざわざ戦場で美月が宣言したのだ

まぁ、警戒されてもおかしくはないと思う


「それはそれは・・・すまないと思っている」

反論のしようがない・・・


「うむ、・・・国王は何を考えてるかわからない方だ、失礼と思われることも言うかもしれないが、そこは見逃して欲しい」

なにやらフレンドリーな騎士さんですな

そして自らの主をそんな風に言うとは・・・なんとも・・・


「徹夜が失礼な事をしないか心配だけどね」

美月の言葉


「うむ、言えてる」

俺の同意、俺自身心配になってるのだから反論のしようがない


「そこは否定するべきなのでは・・・?」

騎士さまがなにか言ってるが俺には関係ねぇ!!

だって、しょうがないじゃないかッ!!

俺なんだものッ!!

サラスムの国王にはイラつく、って言ったほどの俺だものッ!!


「むぅ、もう到着しました、ではついてきてください」

そういって降りる騎士さま・・もといザアクさん

スタスタと歩いていき、それについていく俺と美月

そして、大きな扉の前に着いた


「陛下、連れてまいりました」

ザアクさんが口を開く


『うむ、入ってよいぞ』

そんな声が聞こえる

するとザアクさんが入っていくので俺達も入っていく

中は他の国同様広い場所で、豪華だ

いつも思うけどよくこんなに金をかけようと思うよ


そして王様が・・・


「ふむ、これが噂の勇者さま+αか・・・」

まさかの第一声だよ、ヒャッホォーーイ!!

ぶち殺すぞ、お前・・・


「・・・ブツブツ(αってなんだよ、マジで殺すぞ、ゴルァア!!」


「・・・(ちょッ!!落ち着いて徹夜!!殺すのはダメだって!!」

とめてくれるな、美月よ

俺にはやらねばならぬことがある・・・

あのクソ国王の首を180度回さなくちゃいけない!!


「徹夜どの、落ち着いてッ!!陛下も第一声がそれとは、なんなんですかッ!!」

ザアクさんが慌てて俺を羽交い絞めにしながら国王に叫んでいる


「え~・・・だってめんどいではないか、省けるところは省こうではないか」

こォの、クソジジィィィィイイイイイイイ!!

さらに力を込める俺、美月もザアクさんも俺に引きづられてる


「ま、まぁ・・・そんな冗談はおいといて、おぬしらは何故この国に?」

冗談だったら謝罪の言葉でも言えやアアアアアァァァァアアアア!!

コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス

そんな怒りに満ちながらもさすがは俺

どうにかこの怒りを納める


「観光です」

美月が答える


「ふむ、特に何か考えがあってきたわけではないのだな?」


「えぇ、あくまで魔王を倒したのでお役ごめんですので・・・

何故それを気になさるのですか?」


「いや、少し気になるところがあったのだが

今まで働いてくれたのに、また働かせるようなことにしては悪い

我々で解決できる段階なので我々で処理する」

なかなか気になることを言ってくれますな・・・


「一体何が起きてるんだ?」

そこで俺が口を開く


「ちょっとした厄介な事、とだけ言っておこう」

そこでザアクさんが入ってきた

俺が完全に落ち着いたからやっとのことで話に入ってこれたのだ


「少なくとも美月は頼まれれば力を貸すが・・・」

俺は貸す気はねぇけどな


「いや、さっきも言ったとおり今の時点ではまだ大丈夫

ただ私達の手に負えなくなったら助力を求めるかも知れない」

ザアクさんの言葉

ふむふむ・・・そうですか~


「・・・美月、頑張れ」


「そのときは徹夜も強制的に手伝ってもらうからね」


「え~・・・」

てな感じの会話があり

そこで国王とやらが少しひらめいた顔を見せる


「勇者様の力を見せて欲しいのだが、良いか?」

国王の言葉


「場所はここでかまわない、相手はザアクが相手をする」

あれ、決定事項?


「すみませんが・・・今、私は剣を持ってなくて」

美月は宿に武器を置いてきてたな、わざわざ国王に会うのに武器は失礼だろう、と思ったのだろう

ちなみに美月はこの頃、光の精霊が宿っているロングソードを愛用している


「ふむ、ちなみにこの王の間は魔法で強化されているから

少し暴れても問題はないのだが・・・勇者様は本当に武器を持ってないようだ・・・」

そこで国王は俺のほうを向いた

・・・んんん?


「ではαが・・・なッ!?」

そこで国王が驚いた声をあげる

国王の動体視力では「α」といった瞬間に俺が消えて

当然、目の前でザアクがロングソードで俺の剣を防いでいた


「αって言うなやァ!!」

俺の怒りの言葉


「いきなり斬りかかるのは失礼だろう・・・一応、これでも国王だぞ」

ザアクさんの言葉

国王のまえに「一応」てつけるあなたも失礼だと思います


「じゃあ・・・これから国王を襲います・・・おし、これでOK」


「いや、教えればいい、ってわけではないぞ」

俺の言葉にまたツッコんでくる、文句が多いなコンチクショォ!!


「じゃあ、どうすればいいんだァァァ!!」

そう叫びながら両手に一本ずつ持った剣を凄い速さで振るう


「最初から攻撃しなければいいッ!!」

ザアクさんはそれに返答しながら

片手に持った盾ともう一方の手に持ったロングソードでそれを防ぐ

さすがはこの大国一と呼ばれる騎士

本気でやってるわけじゃないが相当強いといえる

王様の目の前で火花が多く散り、それを見て王様は驚いている


「ふッ!!」

ザアクが盾を俺におもいきりぶつける

魔法で補強しているのだろう、凄い力で押され数㍍下がる

それに追撃してくるザアク


「ふんッ!!」

ザアクが盾をもったほうの手でパンチをするように繰り出す


「はァッ!!」

俺はまったく何もない素の拳を放つ

盾と拳がぶつかり合い


ザアクがふっとばされた

吹っ飛ばされても別に体勢を崩すわけではなく、綺麗に着地するザアク


「魔法で補強しているというのに押されるとは・・・なんというパワー・・・・」

ザアクの言葉・・・魔王には力比べで負けましたけどね


「まだまだ本気じゃないですよ。本気でやったら少し危ないんでね」

俺の言葉


「本気が見てみたいものだ・・・」

ふむ・・・じゃあほんの一瞬だけやってやりますか!!

俺は動き、ザアクも動く。俺は剣をしまい拳を構え、放つ

それを見たザアクは驚きをあらわすが、盾を目の前に構える

いつもとかわらず盾で防御することを選んだらしい、

盾で防御した所をカウンターの剣で一斬りだろう

そして・・・


俺の拳が盾を砕いた

次の瞬間にはザアクの首辺りをつかんでいる俺

俺の力だと簡単に首の骨を折れるだろう


「なッ!?」

驚きをあらわにするザアク


「勝負ありかな?」

俺はニヤニヤしながら言ってやった

それに対して剣を地面に突き刺し、降参のポーズをするザアク

ふむ・・・勝ちましたな


「・・・ただのαではなかったか」

王様のそんな言葉

次の瞬間に俺は王様の近くに行こうとして

それを美月が羽交い絞めにしていた


「こぉんの、クソやろぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!」

俺って不敬罪♪



誤字・脱字があればマジで御報告宜しくお願いします

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