85話 ガタガタ(((0д0)))ブルブル
あらすじ
徹夜はケルベロスの串刺し
美月はキマイラに破壊光線!!
─ ─
「ん?・・・なんで俺はまだ生きてんだ?消化されるだけだったはずなんだけどな」
そんな言葉を漏らしながら起きるジールク・ライ
「うげッ!?くさっ、なにこの汚物・・・おぼらァッ!?」
ジールクの言葉の途中にいきなり水がかけられた
体についていた《ピーッ!!》を洗い流す
水がかけられたほうへ向くと
「ん?なんだメイトか・・・」
自分の部下がいた
「汚いです」
部下のその一言
「・・・」
何も言えない
それは置いといて疑問に思ったことを聞く
「消化されるだけだったはずだが、何故俺はここにいるんだ?」
「あの男がケルベロスの腹を殴りまくって《ピーッ!!》です」
「・・・おいおい」
ジールクが周りを見渡すとケルベロスが横たわっている
その光景に驚く
『地面・・・つめてぇ~・・・』
そんなことを言ってるケルベロス、どうやら死んでないらしい
それ自体にも驚きだ
そして、魔力が尽きたのか消えるケルベロス
元のいるべき場所に帰ったはずだ
「・・・さてさて、俺はこれから何をどうするべきなのやら」
さっきの水のおかげでほとんど臭いもなければ
汚くもなくなっている、それでも淡々と水をかけ続けてくるメイト
それに抵抗もしなければ反応もしないジールク
「・・・この水じゃダメですね、赤い水をかけてもらわないと」
ジールクは体に炎でつつんで汚物の小さなものまでも完全に燃やしきる
完全に綺麗にする、完全に臭いはなくなっている
それをみていても汚いといってくるメイト
「赤い水って、おい・・・あれ、酸性だぞ」
それに対してジールクはそんなことを言う
確かにきれいになるだろうが、自分の体まで溶けてしまうのは嫌だ
それに反応せずにメイトはよく使っている魔法具
『空間移動』の紙だ。それを燃やす
「おい、ちょ、マテッ!!あああああああッ!!」
そんなジールクの叫びを無視して魔法具は発動し
二人を移動させる
そして、一瞬の内に牢屋の中へと移動していた
「・・・なんてこったッ!!」
ジールクの叫び
「えッ!?」
そんなある少女の驚きの声
そして、次の瞬間には少女・・・ルクライルがジールクに抱きついていた
その目には涙
「ルクライル様・・・さっきジールク様はケルベロスの《ピーッ!!》まみれだったので・・・
消毒を」
そのメイトの言葉を聞いたルクライル
最初ポカンとしていたが、静かに赤い水ができ始める
拘束用の魔法具で力を大体抑えられているので人を溶かすほどではない赤い水が動いた
「ごぼぼぼッッ!!」
ジールクの奇怪な叫びが・・・というよりおぼれてる声が牢屋に響いていた
酸性はうすかったのだが、正直肌がピリピリ痛かったらしい
その後念入りに水で体をまた流しました
汚れを落とす意味でも、酸性の水を洗い流す意味でも
─ 徹夜サイド ─
「・・・この洞窟はいつまで続くんだ?」
俺の言葉
それは言葉通りの状態で洞窟をただひたすら進んでいる状態だ
それぞれたいまつをもって進んでいる
「さぁ?」
ハクの能天気な答え
・・・溜息しか出ない
「ただ歩くしかないさ・・・」
ラルドさんの言葉
たしかにそのとおりなのだが・・・
「・・・がんばる」
ライルのそんな言葉
いやはや本当に何もいえないなぁ~・・・
ん~、
正直疲れてきたな~
ああ~、闇なんて使うんじゃなかった~・・・
「むっ!?俺の『最悪だセンサー』に反応がッ!!
美月が近くにいるだとッ!?」
俺がいるのは一本道の洞窟
後ろを見ても前を見ても特に誰もいない
「前に勇者にあったのは偶然じゃないのか?」
ラルドさんの言葉
「違います、これは絶対に美月が近くにいます
でも、どこに・・・?」
─ 美月サイド ─
これは少しさかのぼる
数日とかではなく数分だが
「ん~、この洞窟はどこまで行けばいいの・・・」
なにやら聞き覚えのある疑問を口にする美月
この言葉からわかるとおり
私たちがいるのは洞窟の中
一本道の洞窟だ
「自分にもわかりません」
ロイズの返答
「さぁ?」
サイスの返答
「歩くしかないのでは?」
マイルの返答
「お姉様~!!」
ラルチの・・・なに?
「・・・」
ロミルの無言
さてさてこれはどうにもなりませんなぁ~
ん、これは・・・
「私の『徹夜センサー』に反応がッ!!」
なにやら名前が変わってるがあのセンサーに反応がした
一本道なので前と後ろを見ても誰もいない
「誰もいませんよ?美月様」
マイルのそんな言葉
ん~、なぜだろう?
「そのセンサーとやらは正確なんですか?」
サイスの疑問
「だったらあの祭りのときに会えたセンサーの力を
否定するって言う事?」
「いや、そういうわけじゃありませんけど・・・」
「絶対近くにいる、どこかに・・・」
─☆ 説明 ☆─
ちなみにこの洞窟は二つの洞窟が上下にXにのように重なっていて
丁度、徹夜と美月がいるのは重なっている部分
二人のセンサーは万全で徹夜が下の洞窟、美月が上の洞窟にいる状態なのだ
そんな事に二人は気づかず、そのまま歩き出す
二人の道は交差した形だ
─ 徹夜サイド ─
そして数十分がたった
「お、明かりが見えてきた」
目の前には久しぶりの光り(と言っても外も暗いので微々たる物だ)
わぁ~い、やったど~
て感じで早歩きになる俺達
そして洞窟を抜けた
「ククク、私の相手はあなた達ですか」
そんな声が聞こえた
そちらを見てみると
男がいた
「私は『魔界六柱』No,2『腐土』のクロイズル・リクトンです
以後お見知りおきを」
魔族の男はペコリと頭を下げながらそんなことを言った
─ 美月サイド ─
こちらも洞窟を抜け
やっとのことで出られた
「私の相手は勇者か・・・
ということはNo,2に徹夜という少年が行ったのか」
そんなことを言う女が一人
「確か、ギルドファイトのところであったね
リーシ・トルゥマアだったかな?」
私の言葉
「知っててくれるとは光栄だ
勇者の言うとおり、『魔界六柱』がNo1『漆黒』のリーシ・トルゥマアだ」
魔族の女はそんなことを言った
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