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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第一章 魔王編 物語の始まり
80/270

80話 竜の長の弟は思いやりがあるようで無い

あらすじ

戦争が始まりました


あらすじはもうほんと適当なものしなると思います

まぁ、よくここまで律儀によくやった、と思います

大きく揺れる戦艦の内部

だけども、戦艦自体の状態を表示する機器にはまったく持って異常は表示されない

今の戦艦はまわりの魔族の戦艦に攻撃されている状態なのだが

とくにダメージもなく進んでいる

減速などするはずもなく、さらに加速している


「徹夜くん、大丈夫なのかこれは?」

ラルドさんが心配そうに尋ねてくる


「大丈夫だ、問題ない」

なんか聞いた時あるようなコメントで返す俺

その姿は自信にあふれている

その自信の元はこの戦艦に使われている素材

俺の闇の副作用のおかげでこの程度では傷がつくとしてもほんの少し

それこそ、髪の毛一本分ほど削られる程度だ


その間にも戦艦は進んでいく

そして、普通の攻撃ではダメージを与えられない、と気づいたのか

チャージ式のエネルギー砲がチャージしてる所が目に入る

ふっふっふ~、と俺の微笑が漏れる

そのエネルギー砲が発射され戦艦に衝撃が走る

だが、それでも止まらない

止まるわけがないのだ、ガッハッハッハッハッハ・・・

おっと、すまん、つい調子に乗ってしまって

まぁ、心の中だけだからいいだろう


「・・・・いや、まだ笑ってるから」

ライルがなにやら言ってきた

ふむ、どうやら心の中だけではなく

行動でも表してしまったらしい

そして、俺の心を読むな


「なんか暇だね」

そんなハクの発言

ちなみに操縦は俺が一人で担当している

闇を使えば簡単だ

お前は暇でも俺は苦労してるんだぞ


「む、みえてきたのではないか?」

目の前には大陸が見えていた


「よし、じゃあ急ごう」

もっとスピードを出し

敵の戦艦から距離を離す

そして、陸の近くに着いた所でゆっくりになっていき

無事に着陸する


「おし」

そういって着陸完了して、外に出る

そこはリシの記憶で見たような景色とほぼ変わらない

まっくろな所


「じゃあ、ここからが本番だな」

そんな俺の呟き




                  ─   ─


風が自分の頬を打つ

今は大きな竜の背中の上

詳細に言うと悪竜の背中の上だ


「美月様、あぶないからやめてください」

しがみつきながら叫ぶマイル


「おっこちるかもしれませんよッ!!」

背中にしがみつきながらロイズも同じく叫んでいる


「おお~、こんな高い空まで飛んだときなかったなぁ~」

サイスは背中にしがみつきながら下を眺めている


「ああ、お姉様・・・なんともたくましいです・・・」

しがみつきながら惚れ惚れとした目で見てくるラルチ


「・・・」

相変わらず無口なロミル


「わぁぁ~、気持ちいぃ~・・・」

そして背中で何もつかまずに立っている私

とても気持ちいいです

風が思いっきりビュービュー来ます

「気持ちいい」ってよりも「ぐはァっ!!いてぇッ!!」ってな感じの風だけど

魔法で風の量を減らしてるので心配無用です


『落ちるなよ、勇者』

となりを飛ぶ悪竜と比べると小さいがたくましい感じの竜が話しかけてくる

黄色の感じの竜だから属性は雷か土、正直どちらかわからない

紛らわしいと思う


「心配ご無用♪」

私はニコリと笑いながら返答する


『なにをしてるのでおじゃるかッ!?見えないでおじゃる!』

それを気にしている悪竜


『イルリヤ様はただ前方に向かって飛んでいてください。

なにかしたら勇者様が落ちますよ』

それを注意するもう一方の青い竜

属性は水だと思う


「それにしても、イルリヤとイリルって魔王と同じほどの強さなのに

なんで直で戦わないの?」


『それは魔界に我ら専用の結界が張ってあるからでおじゃる』

それに返答する悪竜


「結界?」


『全体から見れば、ほんのわずかと言って良い量の力が封じられるのだが

そのわずかな量を減らされただけでも魔王に勝つことはできないのでおじゃる

魔界では魔王の力も増量でおじゃるからして』


「ふむ、そうなんだ」

それに微妙だがリアクションをとる私

イリルやイルリヤの存在を聞いて疑問に思っていたことが良くわかった


『見えたぞい』

悪竜のそんな言葉により下を見てみると陸地があった

空もどんよりしていて、地も枯れているような世界

そして、悪竜のほかの竜二頭も急激に下降して、次の瞬間には地面に足をつける


『ふむ、これで我が仕事は遂げた、健闘を祈るでおじゃる、勇者』

そういうと空を飛び始める悪竜


「じゃあね~、無事に帰ってね~」

そういって手を振るとそれに答えるように悪竜は一吠えしたと思うと

元の方角を向いて飛び始めた


「よし、じゃあ行こうか」

そう言って歩き出す



                 ─   ─


「ふぅ、仕事を終えたのぉ~」


「まだ、戦争はあるんですからね」


『忘れないでください』


「わかっておるわ」

今は悪竜・・・イルリヤは人の姿に戻っている。竜の姿からは想像もつかないが

人の姿になると幼い男の子なので強大な力を持っている存在には見えない

そして、もう一人は青い竜だった男

シャキッとしたイメージの男である

その二人は黄色の竜のせなかに立っている

イルリヤはフフン・・・と鼻を鳴らしているかのような仁王立ち

男はしゃがんで手で鱗に触ってる程度だ

これが空に飛んでいるものと飛んでいないものの差だろう


『うおぉッ!?』

ガクン・・・と黄色い竜が揺れた

下を見てみれば足になにやら触手のようなへんなものが巻きついている

それに引っ張られているようだ

触手は海からのびている。相当の長さだ


「なんでおじゃるか?」

そういってイルリヤが触手の元である海のほうに手をかざすと

轟音と共に海が割れた

さすがは上位生命体である存在

苦もなくそれをやる


そして、割れた海から見えたのは

3匹の魔物

一匹は普通の竜にも勝る大きさのサメ・・・たしかキングシャークと言った感じの名前だった

そしてもう一匹は巨大なタコ

もう一匹は巨大なイカ、このイカの足が竜の足をひっぱっている

触手というかイカの足だ


足を引っ張られている竜が動き、イカの足を食いちぎる


『ふむ、うまい・・・』

なんともずれた発言をする竜

だが・・・


「それはまことかッ!?」


「マジでかッ!?」

思わずそれを気にしてしまう二人


『強者の証か・・・生き残りを繰り広げていた生物の性か・・・

相当戦いを繰り広げてきたであろうひきしまっている身は美味といえる』

めちゃくちゃ食べたくなるようなコメントをする黄色の竜


「ふむ・・・たしか初代勇者から話を聞いた時があったのだが

タコは「たこ焼き」という料理にすると美味しいらしいでおじゃる」

あごに手をつきながらそんなことを言うイルリヤ

二代目勇者のときは悪のほうに回っていたが

初代勇者のときは基本的に仲間側だった

そのときに聞いた話だ


「イカはどうすれば?」

青い竜であった男が質問をする


「う~む、「イカふらい」といって揚げるとこれまた美味らしいのぅ」

それに答えるイルリヤ


『では、サメは?』


「・・・「ふかひれすーぷ」というやつがうまいらしい、勇者の来る世界では

たしか「ふかひれ」が高級食材だとか言っておったでおじゃる」


「『おォ~!!』」

それを聞いて大声を上げる一人と一頭


「ふむ、それでは戦争が終ったらこの食材を持ち帰って

パーティーでもやろうではないかッ!!」

完全に食べる気満々のイルリヤとあとの二人は

嬉々とした様子で三匹の魔物へ襲い掛かる


ちなみに、この魔物たちは魔王のペットであり

基本的にSか、SSランクの強さを持つ魔物たちだったが

イルリヤという絶対的存在がいる時点で勝ち目はなかった



              ─  ─


「ん?なにやら愚弟にしかりつけなければいけない気がしてきました」

イリルの一人での呟き

その発言は、イルリヤに大量の冷や汗を流させるものだろう

竜と戦艦、人間と魔族、それらが戦う戦場で立っている

絶対的強さを誇るイリルにとって、これらは無視しても良いもの

竜の犠牲を少なくするために、竜が混乱するのを少なくするために

彼女は立っていた


そんな彼女を巨大な爆発が飲み込んだ


「ククク、あれが竜の王女だとさ、幼い子供の姿だ簡単に殺せそォだぜェ」

なにやら白い体をした赤い翼が生えた男がしゃべった

なぜか上半身は裸だ、翼はまるでコウモリのようなものだ


「・・・お前は侮ってみているようですが、あの存在は相当強いですね

プレッシャーだけで消し飛びそうでした、甘く見てはいけないようですね」

白い翼が生えた男、美男子といえる男だが瞳には欲の色が浮かんでいる男がそう言った。

翼はまるで鳥のようでやわらかい感触があるだろうものだ


そして、爆発が一点で吸い込まれ始める

煙まで吸い込んでいき、煙が晴れると無傷のイリルがいた


「堕天使と悪魔ですか・・・魔王はそんなものまでペットにしているとは思いもしませんでしたね。魔王は本当に悪趣味ですね」

淡々としゃべるイリル

その様子に二人の男は驚きつつも、攻撃態勢に入る


「ですが、悪魔と堕天使と言っても私の強さは下級神にまでおよびます

ケンカを売る相手を間違えましたね、私が相手でなければ少しは戦いを楽しめたでしょう」

そして、イリルは竜の姿に変わる

その姿は黄金に輝いていて、少しだがイルリヤにも大きさは勝っている

そしてその体からは凄い量のプレッシャーが流れ出ている


『・・・死んでいただきましょうか』

次の瞬間戦場にどんなものでも怯ませるであろう大迫力の竜の雄叫びが響いた




誤字・脱字があればマジで御報告宜しくお願いします

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