73話 いろいろと終らせたい
前回のあらすじ
ぎゃあああああッ!!腕がァ
腕がァァァァァァァァァァ!!
大きくなっちゃった♪
すません、古いですよね
あれです、「耳が大きくなっちゃった」みたいな感じです
ほんとすません、うざいですよね
しかもあらすじになっていないし・・・本当にすんません
俺は今城にいる
あの戦いから一時間程度は経っているはずです
「・・・ん~」
右手の調子を確かめている俺
右手では上位の治療魔法をかけられ、
黒い文字でルーン文字がズラリと書かれた包帯で手にクルクルと巻かれている
治療魔法のあとにこれを巻くことで、普通以上に治癒力を高めるものだ
「めんどくさそうになりそうだな、こんちくしょうが・・・」
さっきも言ったとおり俺がいるのは城の中
そして、その城にあるたくさんの部屋の中の一つ
確認するまでも無いがその部屋には外から鍵が閉められている
そして、部屋にはそれなりに硬い防御結界
外側からではなく、内側からの攻撃を跳ね返すものだ
『闇』を使ったせいだな
「警戒されてますねぇ~・・・」
俺が闇ギルドの男を倒すと
すぐに騎士団のやつらがきた
腕の治療をすると言われた。腕が使えなくなるのも嫌だしとりあえずついていく
覚悟はしていたが、やっぱり閉じ込められた
まぁ、こんな結界如き壊せないものではないが
わざわざ壊して逃走した所で指名手配みたいなことをされてしまうのはごめんこうむりたい
腕はだいたいの傷は治っている。ただまた乱暴に使えばすぐに壊れる事間違いなし
治療魔法の専門家によると「三日は安静に」とのことだ
「ふぅ~・・・SSランクか~」
SSランクって良くわかんない魔法を持ってる人ばかりなのかな?
あいつは爆破の魔法って言ってたけど
火属性魔法じゃなかったしな・・・
不思議だな~・・・
「失礼する・・・」
その言葉と共に入ってきたのは、俺がこの世界に来て結構早くに見た顔だった
王妃に弱い王様である
その後ろにいるのは、顔の知らない男性と黄金の剣を背中に背負っているラルドさん
「王様が自ら俺の所に来るとは・・・なかなか面白くないですな
で、後ろの方は誰ですか?」
「・・・私自ら来なければいけないと判断したから来たのだ
後ろの二人は一人はお前の知ってる顔だな
もう一人はSSランクの冒険者の『糸殺』のトルミズだ」
「よろしく『黒の破壊者』さん」
そのSSランクの男はニッコリと笑う
「ようするに、俺が暴れたときのための護衛役、というわけか
冒険者に依頼しないで勇者にでも頼めばよかったんじゃないか?」
「美月様は今結構な重症を負っている、けが人に頼めるわけが無いだろう」
「・・・美月が怪我をしたか。美月のほうにもそれなりの強者がいったんだな・・・」
「勇者様の場合はお前と同様トップクラスSSランクだ
そういえば・・・えと、少年・・・」
「あ?名前ですか・・・?少年でいいいですよ、あなたには教える気もありませんので」
「徹夜くん、王様に失礼なんじゃ・・・」
ラルドさんが言ってきた
「アッハッハ・・・無理矢理つれてこられた上に、
なにもせずにこの城出てってやったんだから感謝しろよ。
はっきり言ってこの頃イライラしてるんだよ」
ニコリと笑いながらしゃべる俺には
みなさんすこし引いてるようで
「話を戻すが、君はすこし複雑な立場にいる
レーゲン、ドラゲイルなどで魔族を相手に戦ってくれたのは私達でもわかっている
私達の不利になる事をしないことも私はわかっている
だが、それだけじゃ重臣達が納得しない」
「めんどくさい事は抜きにして直で言えばいいじゃないですか
・・・『戦争』に参加しろ、と」
「・・・君にはなにもがお見通しか?」
「お見通しなんて分けないでしょ、あんたの事なんてわかりたくもない、吐き気がする
予兆はあったんですよ、『時の巫女』の殺害、悪竜の復活
魔王達の側がやけに焦っている様に見える、
まるで戦力を急ごしらえに手に入れようとしている」
「・・・」
「こんな感じで考えられるのが戦争
・・・「勇者」という絶大な戦力を手に入れた事で
人間側も魔族側も『戦争』という急な流れに乗り始めている」
「確かに、そうだ」
「別に俺はいいですよ、戦争に参加しても
でも、軍の言うとおりにするのは嫌ですから、いい加減お前らの勝手に付き合うのも
魔王のうざい存在を見たり聞いたりするのも嫌ですから」
「・・・我々の協力をしてくれる、ということでいいんだな?」
王様の問い
「ええ、今の所はそう思ってくれてかまわないですよ」
俺のニッコリとした笑顔
これで、俺が美月に会う前に考えていた
『戦争』への参加する事が決定した
計算どおり(・・・キラーン)
眼鏡はないですけどね
誤字・脱字があればマジで御報告宜しくお願いします