4話 この日は疲れることばかり
前回までのあらすじ
俺は闇の力を手に入れ
美月は光を手に入れていた
それを見た俺がある決心をする
今日は一日たった次の日だ。
昨日はいきなり召喚されてびびったけど、まぁ、頑張るしかないだろう。
資金もゲット、衣服は、なんかもっていた引きずりそうなほど長いコートに闇を貼り付けて固定。
これを着て意識すれば闇にまぎれる事もできるし普通の剣などの攻撃も防げる。
やっぱり便利だな、闇。
そういえばこの日もめんどくさいことばかりだった。
王妃と王様の前で勇者ご一行についてお願いしたときだが…
「・・・なのでできたらほぼ女の方でお願いできませんか?」
絶対に美月と一緒に男がいたらへんなことを考えるだろう。
当然美月にボコられてその男は死ぬだろうが…
「・・・ふむ、そういうことならいいでしょう」
王が口を開く前に王妃が許可をくれた。
王様は「わ、私が言う事では・・・」とボソボソいっている。
相変わらず弱いな王様。
「ただし、条件があります」
え?条件?
それってなんですか?俺に関係ないようにお願いします。
「あなたにあとで私の部屋に来て欲しいです」
ああ…なんて俺に関係ありすぎるんだろうか。
めんどくせぇ事やってくれんな、この野郎!
王様はもう黙ってるだけだし…まぁ、とりあえずわかりましたの一言。
うああ、めっちゃ嬉しそうなんだけど…。
まぁ、行ってあげたさ。
「失礼しま~す」
ドアを入って中を見る。
そこにはタオルのようなもの一枚というきわどい格好の王妃様が…
「失礼しました~(バタンッ)」
よし、とりあえず落ち着け。
ここはスタンガンでも手に入れよう。あ、スタンガンこの世界にないか。
じゃあ、火系の魔法で焼こうか・・・あ、王妃殺したら国レベルで大変な犯罪者に・・・。
どうすれば・・・ッ!!
「ちょっ!?さっきのはシャワー浴びたばかりだったから!!」
この世界にシャワーがあるの正直驚きだ。
すべてアナログのようなものかと…想像では井戸から水だしてバシャーかとおもっとったよ。
「少し待ってなさい」
は~い、と微妙な返事で終わらせておこう。あ、スタンガンのかわりに雷系の魔法があるのか。
おお~、やっぱ魔法便利だな~。む、俺使えるのかな?雷属性の魔法。
─たぶん・・・使えないな─
おお~黒い子が返事してくれたぜ。それは嬉しいいんだが、その内容はとても嬉しくないぜ。
「入りなさい」
ああ、地獄だ。超めんどくせぇよ。
とりあえずドアを開け入る。
「今から王妃という事は忘れてください。簡単なお願いがあります」
うう、これは・・・ヤバイ気もするし、やばくない気もする・・・(汗
もう!!いやだぁ!!めんどくせぇよ!!
「異世界のことを教えてくれませんか?
子供に聞かせる物語とか・・・」
え?、いまなんて?おお!超ビビッタよ俺。
最初から言って欲しかったんだけど。
ふむ、今度子供の施設をまわったりするんですか。納得です。
これから何時間かは王妃様にお話しをして終った。
なんか微妙に王妃様の顔赤かったんだけど・・・気のせいだよね。
ん?俺じゃなくて美月を呼べばよかったんじゃね?
あ、勇者様は忙しいからだよね!そうに決まってる!
それから部屋を出た後は食堂などにいってみた。
知ってるものがないのでいろいろとチャレンジしてみた。
美味しい物もあればもっと美味しいものもあったり(結局全部美味しい)
暇だったのでケーキをやいていた(当然許可なし)
そこのコック長みたいなのがいつ追い出そうかとすごい目で見てきてたんだけど
ケーキのパン生地を焼いたところでそれが興味の目に変わっていた
あっちの世界にあった食材はあまりないようだから似てるのを使ってやってみた
ふむ、選んだものは正解だった。パン生地もふわっとしっとりしていて良くできている
それで午前の時間は終った。当然ケーキは作った半分は俺が闇で回収しといた
・・・コック数名に作り方教えていて疲れた・・・
最後の日とかいいながら美月とは朝しかあっていない・・・
ううぅ、あとで殴られそう。
まぁ、それはおいといてとりあえず城から抜け出す事にした。
どんな噂が流れてるかしんないけどお偉いさんが俺に美月の事を聞きまくっている
そのなかには「恋人なのか?」というものもあった。
ちがうと返事したら「ふむ、では何故勇者様は赤くなって黙っておられたのか・・・?」
こんなこと言ってた。はぁ、めんどくせぇよ。
それはそれとして城から出てみた(何回言ってるんだ俺は?)
メイドさんにこの城以外の王都のことを教えてもらった。
その中にはおれがイケメンだなんだかんだというものも入ってたんだけど、気にしないでおこう。
とてもいい雰囲気でみんな楽しそうにしているところだった。
ふむ、俺の用事済ませて戻ろうかな。
むぅ、もう城についちゃったなぁ。
用事もすんだから帰ってきたわけだが。
むぅ、本当に疲れるめんどくせぇことばかりだよぉ・・・
はぁ~、疲れますな~。
やっぱりさぁ~、何を考えてんのかしらんけどお偉いさんが俺を見ると近づいてくんだよね。
ホント困るんだけどなぁ~。
当然ほっといて逃げるんだけど今日はずっと起きてた。めっちゃ眠い。
たぶん日付が変わって6時間後くらいかな。
「よし、いくか」
この時間でも十分暗いのだがあと一時間すると一気に明るくなるから急いだほうがいい。
それにまだおきてないだろうがもう少したつとこの城の使用人たちもおきてくる。
自分の部屋を出てできるだけ音を立てないようにし、出来るだけ人に見られないように廊下を進んでいく。
自分の靴をはいてこの城の門にはあとまっすぐ行けばいいというところだ。
「…徹夜」
ふむ、昨日の朝にあった幼なじみの声が聞こえた。
「やぁ、美月。お前にしては早いな」
振り返る先にはあの幼なじみ。
ふむ、そういえば、忘れてたものがあったな。
「・・・いきなりだけどプレゼントやるよ」
ポケットから取り出したのは銀色のネックレス。
ハートなどの飾りが付いており小さい宝石が付いてた。正直高かったよ、まぁ、俺の金じゃないから問題はない。
それを美月の首につけてあげる。
「・・・ありがと」
少し頬を赤くして礼を言ってくれる。
「シャキッとしろよ、これから勇者様なんだから」
ちょっと笑いながらこんな事をいってみたり、正直何を言っていいのかわからない。
「・・・うん」
むぅぅ!!何を言っていいんだ!!??
「・・・頑張って旅してね。これ・・・私からのプレゼント」
少し頬を赤くしたかとおもうと顔を俺の顔に近づけてきた。
その瞬間俺の頬あたりになりか柔らかいものがあたったのがわかった
え!!?ええええ!!!???な、なに!?いまの!?
「じゃあね、徹夜。また会えるように頑張ってね。私も頑張るから」
そういって少し赤面の美月は回り右をして走っていってしまった。
おれは・・・
ボーッっとしていた。
「い、いいいいかん!!しゃ、シャキッとしなくては!!」
そう自分を駆り立てて城の脱出に動く。
コートにつけた闇で暗闇にまぎれてたから見つからなかったが、もし誰かに見られたら・・・
なんでロボットダンスで進んでいるんだ?とおもう事間違いなしだろう。
ほんとつかれたよ城を出るまでに36回も転んだよ。
50㍍もないのになぁ・・・
2011 7/17 訂正しました