39話 姉と弟のケンカに巻き込まれる俺
前回のあらすじ
ジールクにうちかち
悪竜に吹っ飛ばされた
二人の古きからの竜が向かい合う
その二人の威圧で近くの生物は死んでしまいそうなほどだ
そこには魔族がいて
「おい、メイト」
「何でしょうか。ジールク様」
「やはり起きてたか。いつからだ?」
「二人で「お前を殺す!」って大声で叫んでたときです
…「プフッ・・・シンクロしてるよ(笑)」って思ってました」
「お前あとで熱するから覚悟しとけ」
「それで、何の御用で?」
「わかってるだろう、俺は動けないが任務は完了だ。帰るぞ」
「悪竜はいいのですか?」
「勝手に来るだろう」
メイトと呼ばれた魔族が懐からなにかの紙切れを取り出す
その紙切れには魔法陣のようなものがかいてある
「では、」
そういってその紙に火をつけると軽い光をあたりが包み
その光がなくなると二人の魔族は消えていた
「ふむ、魔族は帰りよったか。自由にしていいということじゃな」
「別に魔族がそう思ったからと言って、私がさせると思うのですか?」
「簡単にはいかないじゃろうな!!!」
そんも声とともに『竜の息吹』を吐く
その威力はルミとかとは大違いだ
「私にそんなものは効きません」
息吹がイリルに触れるか触れないかで
イリルの小さな口の一点に集中して炎が吸い込まれていく
そして炎がなくなるまで吸い込む
「ふっ!!!」
その声とともに小さな炎の球が一気に50個近く
イリルの口から出てきて、悪竜のもとに向かう
だが、その火の球は悪竜の近くで盾のようなものにあたったかのようにして
はじかれていく
「防御も攻撃も衰えておらぬか・・・。まためんどくさくなりそうじゃな」
「私とあなたは互角ですもの、決着はなにか異常な存在が居なければ
つくことはないでしょう」
「だから、前回は勇者を連れてきたということじゃろ?」
「ええ、まぁそうですが」
「今回は連れてきてない、ということでおじゃるな?」
「いや~、それはわかりませんね」
「昔から思っておったが、その意味深な笑みはやめて欲しいでおじゃる」
「昔から思っていましたが、その麻呂言葉はやめてほしいです」
「「・・・(ムッ)」」
「死ねぇぇぇぇぇぇでおじゃるぅ~」
「あなたこそ死になさい!!
ていうか「おじゃるぅ~」が「死ねぇぇぇぇぇ」という部分を腐食して
緊迫感がないんですよ!!」
二人の間ではいくつもの光が相手に向かっては飛び
何かにはじかれては消えていく
「「意味がないですね(でおじゃる)」」
「まぁ、どうやら私の人を見る目は間違っていなかったようです」
「・・・どういうことでおじゃるか?」
「異常な存在が居たと言う事ですよ」
そのあとの言葉に
悪竜は反応できなかった
いきなり横から顔に衝撃が着たかと思ったら吹っ飛ばされた
「これがお返しだ、こんチクショウが・・・」
そこには蹴ったと言わんばかりに足を空中で止めている徹夜が居た
─ ─
うぁ~、いたぁ~・・・っ
少し気絶してたよ~・・・
どんだけすごい衝撃食らったんだよコンチクショウ
体動かないんですけど・・・
こういうときは・・・え~っとあれだ
闇だ、闇
闇を体に巻きつけて、っと
闇を動かして指一本まで操作する事はできるかな~?
お、できた、できた
考えたとおりに指を動かせる
カタツムリ(指で実践中)ハト(また実践中)
カエル(実践中)ドラゴン(実践中)
白馬の王子様(実践中)
・・・
ふむ、最後から一番目と二番目はさすがに無理があったけど
一応できるな
ん?あれ
イリルさんがいつの間にか来てて戦ってる
うあ~、あの二人なにげなく撃ちまくってるけど
めちゃくちゃ威力高いのばっかり撃ってんじゃん
あの中には入れないな~・・・
少し様子を見よう
それにしても一発食らったら体中が痛くなるってどんだけだよ
いじめですか?
うん~、イリルさんがこっちを向いた・・・?
あれ魔法の嵐がやんだ・・・?
よし、今がチャンスです
GO!!
さっきの仕返し・・・じゃなくてルミの命を守るんだ~♪
ということで思いっきり
蹴りました~♪
「これがお返しだ、こんチクショウが・・・」
おぅ、結局本音が出ちまったぜ☆
「これは面白い!わしの攻撃を受けて生きてるばかりか
立ってわしに攻撃を加えてくるかッ!!」
あれ?最初におきたときから思ってたけど
俺が吹っ飛ばされる前は麻呂言葉だったっけ?
「本来のしゃべり方はこれですよ、徹夜くん」
あ、そうなんだ
ん?心読まれたッ!?
「お主は体を鍛えてるか?」
「ん?ぜんぜん」
どうやら俺に質問されたようなので
返答しといた
そしたら悪竜はケラケラと笑い出して
「確かに、確かにこやつは勇者並の性能を持っておるのぅ!!!」
「んあ?いきなり何?」
「私の愚弟は前からこうです・・・」
「二代目勇者を思い出す、本当に殺りたいのぉ!!!」
なにトチ狂ってんだ
「じゃあ、お望みどおりに」
一瞬の内に高速で動く
自分の体ではあまりここまでスピードを上げられないだろうが
今は闇で体の能力が全て上がってる状態と言っていいので
簡単にこのスピードまで上げられる
「この動きを見る限り、勇者のちょっと上というところじゃろうかのぅ!!」
そんな事をいいながらも俺の動きについてきながら
さまざまな攻撃がこちらに飛んでくる
それを避けていく
正直言ってつらい
闇を使ってるといってもその分体にダメージがくる
戦うと言っても短時間の内だろう
俺の剣の刃と悪竜の手刀がぶつかり合う
剣の刃が相手なのに手刀で応戦とかどんだけ
「ふぅッ!!」
その声とともに『竜の息吹』が俺に向かって放たれる
やべぇ・・・ッ!!!
攻撃範囲が大きすぎてどこにいってもくらっちまう・・・ッ!!!
そう思った瞬間に
イリルさんが俺の前に割り込んできて息吹を吸い込み始める
食ったら力がわいてきたッ!!って感じかな?
・・・違うか(笑)
次の瞬間には返す刃で火の球が数十個飛ぶ
「では、行ってください」
え?なに、どういうこと?
なんで俺の手をつかむの?
え?ちょっと待って?
「あの弟は忘れてるでしょうが、二代目勇者のときも使った戦法です」
そんな事を言うと同時に
俺を思いっきり投げる
えええ!!ちょっと待ってよ!!!
「ていうか、これって戦法っていうのかぁぁぁぁぁ!!!?」
そんな事を大声で叫びながらも
おれは悪竜のところについていく
「ッ!?これは二代目勇者と姉上を相手にした時と同じパターンじゃッ!!」
そんな事を言いながらも反応ができず
次の瞬間にはおれの二本の剣で切られる
悪竜
「・・・なんか、むなしいのぉ・・・」
どうやら力尽きたようだ
「うぅ…竜化する事もできずに終った・・・」
「こんな家族のケンカで竜化を使用しないでください」
家族のケンカって・・・本気になればこの国を滅ぼせる人にそれは・・・
ん?ていうか
家族のケンカに俺を巻き込まないでッ!!
「知ってますか?あなたが眠ってる間に私が探していた魔法を」
「む?それはなんじゃ?」
「精神に干渉する魔法です♪」
「ッ!!?それは、ちょっとやめて欲しいかな~っておもっとるんじゃが」
「だめです・・・。やっと優等生になる日が来ましたよ、イルリヤ・ドラゲイル」
「ちょッ!!マジでやめてでおJAL(じゃる)!」
「『夢を食らう悪魔』」
「いやあああああああああああああああああ!!!」
・・・
・・・・・
ねぇ、これさ?
ラスボスみたいな存在じゃなかったの?
PVが598000になり、ユニークが56000になっていました
五万と50万で言いたかったのですが気づかないうちになっていてビックリしました。
誤字・脱字があればご報告宜しくお願いします。




