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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第一章 魔王編 物語の始まり
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36話 白竜の姫と魔族と人間

前回のあらすじ

徹夜が自分の担当の敵を殲滅してる間には敵も動き、悪竜の封印を解こうと動いている

そして封印された空間についた。

その封印されし竜の前で待ち構えていたのはルミだった

「あぁぁッ!!もおッ!!めんどくせぇッ!!!!」

無傷の家、元は家だった瓦礫それらの上をジャンプしながら進む


「徹夜くん!」

いきなり呼ばれてそちらを見るとロイルさんがいた

とりあえずそちらに着地する


「ルミ様がどこにもいないんだ!!」


「・・・大丈夫です。ラウを無事に避難させて下さい」


「だがッ!!!」


「俺が迎えに行くので心配しないでくださいッ!!」

ロイルさんの言葉を大声で遮ったあとに何も聞かずに

また俺は大きくジャンプする

目指すのは城。イリル様に地下への近道を聞いたので

その近道を目指す


「・・・絶対に、大丈夫だ・・・・・」



                   ─  ─

激しい戦闘音がそこには響いている


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

その声とともに口から炎・・・『竜の息吹ドラゴンブレス』を吐く

その狙いはジールク・ライ

敵だ


「ふんッ!!」

手を軽く振ると何もないところに爆発がおき

ルミの炎とぶつかり、打ち消しあう

ルミが一気に距離をつめ拳を振るう

ジールクは片手に持っていた剣でその拳を防ぐ


「白竜のお姫様と聞いてただけだが、なかなかのもんだ」


「それは、どうもッ!!」

ルミがいっそう力を込め、もう片方の拳を繰り出す

それを下にしゃがんでよけるジールク


「だが、まだまだ甘い」

しゃがんだままの体勢でそのまま蹴りを放つ


「ぐぅっ・・・」

その蹴りで吹き飛ばされる

地面から数㍍足が浮くほどの威力

当然落下し地面にぶつかるというところで両手をつき

バク転をするようにして体勢を建て直す


「本当は少しでも楽になるようにあんたを人質にするつもりだったんだがな・・・

思わぬ邪魔が入ったよ。竜王女がいるんだ。最悪でも戦艦が全滅する事だって

あり得るからな」

ジールクがやれやれ・・・、という感じで首を横に振っている


「私ごと、殺される場合だってあるでしょうに・・・」

国の民とたった一人のお姫様、それを比べるとしたら

普通は国の民をとるだろう

お姫様と言ってもいなくてもなんの支障はない存在だから

だけど・・・


「それはないさ、竜王女は魔王様も認めるお人好しだからな」

ジールクの言う事は当っているだろう

イリル様は世界でも上位の力を持っているが、

敵でない限り生き物を殺すことを躊躇う、国の民と私一人を比べた場合

絶対に両方とも守ろうとするはずだ

私にはどんな方法かはわからないが、絶対にその方法を探し出そうとするはずだ

それが民に尊敬される理由でもあり

兵士がついていく理由なのだから

もし、悪竜のように自分の欲に従い、民のことを思わぬ方だったのなら

この国はもともとできていなかっただろう


「だから折角、ない脳ミソを使って人質作戦を思いついたってのになァ・・・」

自分で言っていて悲しくはないだろうか・・・?

そんな疑問はおいといて今は目の前の戦闘に集中しよう

絶対に目の前の敵を殺し、この国に害のなす存在を消し去ろう

そのためには

本気で行かなければ


『絶対に殺す!!』

次の瞬間には白い竜の姿へと変わり

歯をむき出して咆哮をあげる


―・・・ゴォアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァー・・・!!


その咆哮とともに尻尾が振るわれ敵を潰し殺そうとする

それをジールクがジャンプするように避ける


『ロイルと徹夜の戦闘でその反応は見ている・・・ッ!!』

次の瞬間には鋭い牙がジールクに迫る


「・・・チィッ!!!」

普通なら避けれない空中を捉えた。徹夜も空中では動けずに攻撃へと転じてきた

だからこれなら殺せるかと思った

だが、自分の牙は空を裂き

ジールクは横に吹っ飛んでいた

別に自分がやったわけじゃない、聞こえたのは爆発音

そして私が攻撃したところの横ではかすかに焦げ臭いにおいがある

どうやら自分の横で爆発させその衝撃で移動させたらしい


「竜に変わったことで本気になったか・・・

だが、それでもまだまだだ・・・ッ!!」

その言葉とともにジールクが指をパチンッ…!!と弾く

それと同時にルミの体の周りで複数の爆発が起きる


『ぐぁっ・・・!!!』

それでもルミは動き追撃をするために動く

竜の鱗ならまだこの程度なら問題はない


「竜はタフだから困るッ!!」

その声とともにさっきの爆発の

数倍の量の爆発が私の体を覆う


『うっ…あぁ…』

思わず動きが止まってしまう

竜の姿になって増しになっているはずの体力なのに

苦しくて息が荒くなってしまう


「竜が圧倒的な力を持っていたのは純粋な血の時代だ

確かに今でも十分な力を誇っているが、それだけじゃ俺は倒せない」


『あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』

その声とともに『竜の息吹ドラゴンブレス』を放つ


「だから、倒せないと言っているだろ」

ジールクがこちらにかざした手から紫色の炎が

すごい勢いで噴出した

それはこちらが放った炎よりも火力が数段上で

炎が紫の炎に焼かれていく

そして私の体を紫の炎が覆い、私の体を焼く


『ぐぅああああああああああああああああああああああああッッ!!!』

紫色の炎が鎮火し

やっとの事で激痛がなくなっていく

でも、体がぐったりとして立っていることさえも苦に感じる


「闇を混ぜた炎でも生きてるとは、さすがは竜の鱗というところか」

そんな事をいいながら

スタスタと近づいてくる


『お・・・おおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』

最後の力で尻尾を振るう

それはジールクの体をなぎ払い、胴体を真っ二つにした

だけど、感覚がおかしい

こんなに生き物はたやすく真っ二つにできるのだろうか

いくら竜の力が強いと言っても今は弱っているし

全快のときでもこうもたやすくはないはずだ


「・・・無駄な事を」

いつの間にかさっきとは違う所に立っていた

それに絶望し

力が尽き、人間の姿に戻ってしまう


「蜃気楼ってのは知ってるか?回りの熱を調節すれば簡単に相手をだませるもんだ」

いつの間にかジールクの手は紫の炎をまとっていて

それを構えている


死が近づいてくる

覚悟はしていたが、こんなにもたやすく

殺されるとは思っていなかった

怖い、恐ろしい、

その感情だけがルミを支配する


そして必殺の炎の拳が放たれる



「だから逃げろといったのに・・・、人の話を聞かないから痛い目にあうんだ」

いつの間にか目の前には徹夜がいて

紫色の炎をまとった拳を片手で受け止めている


「おい、コラ、魔族・・・殺してやるよ」

その声は今までふざけていて楽しかったときとは違い

完全に怒りのこもった声だった


誤字・脱字があればマジで御報告宜しくお願いします

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